新しいラノベ
まず私は新しい革新的な小説を目指してるわけじゃない。どちらかと言えば全く逆の立場だと思う。保守的な視点だと思う。こういうのが見たいじゃない、こういうのは見たくない。こっちが主眼になってる。新しいものは結果論でしか無い。それがなろうには無いと思うから新しく作らないといけないだけで、新しさ自体は全く意味が無い。
何故新しいものが必要か?でそれ自体が刺激になってるわけじゃない。既存の当たり前の物語で必須とされる部分を出来る限り廃除したい体。以前語った事なので、それが何か詳細に述べるのはやめておく。大事なのはエポックメイキング的な刺激を求めて作ろうとしてるわけじゃない。そもそもそういった作品を好む層と真逆の人達に向けて書きたいのだ。
どんな視点かと言うと、ブログの延長上で気軽に見れるもの。なんだろうなろうにあるものは大体がそうじゃない何か構えさせるものを持ってる。何かそこに型に囚われてる気がする。とにかく文字を使って読んでもらえるそこが軸になってる。多分それはエッセイに近くなるんだと思う。
じゃエッセイでやれば良いじゃないか?それじゃ駄目だと気がついた。エッセイの特徴として、雑多な話題になりがちだ。一番重要なのは、型に対するブランド化になる。エッセイの何が駄目か?と言うと、避けたい話題を避けることが出来ない雑多さにある。そしてエッセイはそれが良いと思う。
ある意味エッセイと言うのはその他のカテゴリーで良い。その他のカテゴリーが別にあるから分からなくなってるだけで、前もってこういうのを書こうというのは中々難しい。作者の難易度を下げるそこにエッセイのよさがある。だがそれは読者の読みたい気持ちと反比例する。そういった運営作者の努力がエッセイには足りない。そしてそれはよさである反面、そうじゃないものが必要になる。
エッセイ的なものを避けるべきものを排除して方向性を整える。これこそがキモになる。一番簡単なのは興味のある話題の一本化だろう。それが異世界ファンタジーの強みになる。消極的な避けるべきものじゃなくて、積極的な近寄るべきものを提供する。だがこれじゃ駄目なんだ。それを目指すから見つからなくて頓挫する。
だからまずは消去法から始めようとなる。その時エッセイでも良いじゃないか?と言う安易な批判は私の考える主眼が分かってない。ある一つのテンプレートを創る事によってその模倣作品が増えるというのは、それによって避けるべきものが自動に排除されていく。テンプレの否定的な面ばかり取り上げるが、私も問題点はあると思ってるが、そういった副産物もある。
そもそも問題点があると思ってないとこれを書いてない。一番の問題は内容じゃない。異世界ばかりというイメージの打破にある。これが悪循環を生んでいて、より異世界が嫌われてしまう原因になってる。何も変わらない。変わるのは異世界ばかりという嫌悪感の軽減にある。異世界ファンタジーが何か変わるわけじゃない。人々の観念を壊すことにある。
それが可能なのか?なら可能だ。それは異世界ファンタジーへのマニア的人間ばかりいるわけじゃないと異世界ファンタジーの内容から確信してるから。これ現代物で出来るだろう?って刺激が多すぎるんだ。それはやはりライト層とマニアなコア層が混じってる事に原因がある。そもそも漫画はライト層のコア層だというのがあるが、それだけじゃない。コア層とライト層の間のような人がなろうの多数派だと感じる点にある。
昨今言われるライトオタクってのがこれにあたる。そもそもライト層の中のコア層がオタクになりつつあったゼロ年代、その中からライト層とコア層の中間体のような曖昧なオタクが増えた。これによってオタクは消滅けいこうにあると見ている。はっきりこれがオタクだと差別化できる人が消えつつある。特にこの中間体の人々の存在がオタクとライト層の境界線を曖昧にしてる。しかも根本的に、漫画アニメはライト層向けだと言うのが大きい。
この人たち特に読みたいものとして異世界ファンタジーである必要が無いんじゃない?ってのをなろうでは強く感じている。だが実際そうならないのは何故か?それは発想の逆転で、読みたいものがあるのじゃなくて、異世界ファンタジー以外は読みたくないものがあると私は実際それなりの数読んで分かってきた。
えなんでこれ書店では一般的でしょ?そういう発想から素人だからと片付けられてきた。レベルが落ちるって発想だ。違うそもそも書店にいかなくなって読書人口が圧倒的に減っている。今ああいった内容を文字で読むのは少数派なんだ。もちろんそれらが実写化されれば見る人が多いのは知ってる。だが書店で読書をするリーぴたーにはならない。
物語をどう楽しむか?で文字はかなりマニアックな人々に支えられる時代になりつつある。物語の種類で共通性があるから一般的だと思い込んでいた常識が多分間違っている。それを文字で見るのはマニア趣味だと私は見ている。
今一般的だとされていて、そういったものと何も変わらない劣化素人小説はネット小説においては多分読まれない。それは多分少数派だと断言できる。
だがこの人達は強いて、異世界ファンタジーを好んでいる人ばかりじゃない。この読者にとってのニーズにあったものがネット小説には無い。新しいものを創ろうとするのはそのせいで。エポックメイキング的な作品によって読者に刺激を与えるためじゃない。