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行き先はパーキングエリアだと分かってるので安心だが、その後だ。どこで寝る?食べ物はどうする?


一回でも吹雪いてくれたら足跡は搔き消えるが吹雪そうにない。

ここから高速道路の方が見える。急な勾配を登った跡がある。引きずった跡も。


振り返ると道路から高速道路は見えない。これなら見つかる可能性は少ない。

佐々木達と同じ場所から降りて一気に走り切る。急な斜面を這うように登る。


フェンスを乗り越え高速道路。道路には足跡と一緒に車の轍の跡。

捕まったのか。と思い松浦の血の気が引く。しゃがみ込む。タイヤの跡。どっちに向かってるか調べる。

まだ動く車があるのは信じ難い。が確かにタイヤの跡。

パーキングエリアに向かうべきか車の方へ向かうべきか。


何かヒントめいたものが無いかを気にしながらパーキングエリアの方に歩き出す。


お腹が空き過ぎて胃がキリキリと痛い。

全てを投げ出したくなる。松浦はアユミのオッパイを思い浮かべる。だが霞がかかってる。一緒にお風呂に入った時に見えたアユミのわき毛。女にも生えるんだ。と驚いた記憶。エロ雑誌やビデオでは生えていなかった。それしか知らなかった。思ってた以上に魅惑的で官能的だった。匂いを嗅ぎたくなる。だが現実には不可能なのも分かっていた。妄想なら自由だ。松浦は思い出しながら歩き続ける。


どれくらい歩いたか分からないが、佐々木達の足跡が山の方に向かっている事に気付く。多分ここで車の音を聞いて隠れたに違いない。隠れてた場所から山の方へ足跡が無い。道路に戻ってる。


道路には暴れた形跡がない。助けを求めたのかもしれない。つまりアユミがヤバイ状況という事。


少し先に進むも車の轍しか跡がない。山の方もよく見回ったが足跡は見つからない。

車に乗ったのだ。松浦は来た道を戻る。


雪はボタ雪から細かい雪へ変わる。風もない。だがあと二時間もすれば日が暮れる。焦る。お腹も空いた。それでも歩くしかない。立ち止まれば死ぬだけだ。


最悪、何処かの民家で一晩過ごそうと考えながら歩き続ける。





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