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[山芋はギリギリまで待とう。ソリは作れるのか?]

佐々木が話しを進める。

[多分ね。油もあるし、出来れば帆も作れたら]

[とにかく残りの荷物を運ぼう。それと車を掻き出す]

やる事が決まり、それぞれが作業を始める。

建物の真ん中の入り口辺りに机を重ねて積む。その間に厨房器具を乗せていく。効果があるのかは分からないが、何もしないよりかはマシなはず。


車の中は寒い。夜にどれだけ寒くなるか分からないが、たくさん重ね着すればなんとか寝れそうだ。ただ一つ問題はすぐに雪に埋まるので車内から自力で外に出る事が出来ない。窓をいちいち割るわけにいかない。

荷物をあらかたトイレに運び。車にも入れる。


松浦はソリを作り始める。プラスチックの長椅子を火で反らす。雪かきスコップを利用する。厨房にあるステンレスの机。バケツ。汗と雪で濡れ過ぎたら着替え、身体の芯まで冷えたら焚き火の前で休む。ゆっくりだが作業は進める。いつまた吹雪が酷くなるか分からない。

壁の亀裂は進んでいないが、それもどうなるか分からない。

焦りながらも慎重に作っていく。途中で壊れても最悪になる。


ユウキはユウキで精一杯頑張っている。夜になり、自分が車で寝てみる。と言い出した。

佐々木は悩んだが結局止めなかった。

それでも何回か夜中に覗きに行く。

ユウキはぐっすり寝入ってる。どうやら寒さは大丈夫そうだった。後は埋もれて外に出られないだけ。

次の日にソリが完成するものの試し乗りは失敗。重過ぎる。帆は断念する。ステンレスも外す。それでもうまくいかない。ソリに荷物を乗せて押すか引くかして歩く。それしか出来ない。

多分、ソリそのものよりも雪質が問題なのだ。


着替えの服も乾かず、乾いてる服が無くなる。さらに亀裂の長さが増えた。次、あの吹雪になれば確実に壊れる。外のトイレは寒く荷物は凍ってた。車の中に入れ替える。

努力が徒労に終わる。




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