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タバコを吸い終わり松浦は自分の部屋へ戻る。

アユミはお酒を二つのコップに注いで佐々木の所に行く。

[突き当たりの部屋は松浦の部屋。隣が私の部屋。勝手に入らないでね。風呂はいつでも好きな時にどうぞ]

アユミは松浦が言いそうな事を佐々木に説明した。

[君達はずっとここに住んでるの?]

佐々木は尋ねた。アユミは一瞬ウソをつこうかと思ったが松浦がバラしてしまいそうなので、

[この子が治ったら必ず出てくのよ]と強く言ってから今までの事を素直に話した。

[強いんだな]

アユミが話し終わった後に佐々木が言った。

[松浦は強いわ]

[いや、アユミ、君がさ]

佐々木がアユミを見つめた。口説き文句は慣れている。

佐々木と仲良くなるのは早計だ。松浦が嫉妬する。男女関係はどんなに隠してもバレる。必ず。

顔を赤らめて、そこら辺の女のように見せかけて油断させるか。と思ったが松浦が頼りないので素で答えた。

[私なんて強くないわよ]

佐々木には隙を見せない。

[そう言えるとこがさ]

佐々木も上手く返して小さく笑って言った。

アユミも佐々木も話題を誤魔化した。

まるで、先ほどの話が無かったかのようにアユミと佐々木は話す。アユミは佐々木の今まで経緯を聞いた。


どこも似たようなもんだった。コミニティーは必ず食料不足問題でギスギスし、余裕があれば男女関係でゴタゴタが起きる。威張る人がいて…と。

警察や自衛隊は居ない。飛行機やヘリコプターを見た事がない。ゾンビの事もアユミがどれも知ってる情報だった。

一通り話しあってアユミは席を立った。あまり長く話してると松浦が気を悪くする。もう寝ていそうだからそんな心配はしなくてもよさそうだが、し過ぎても損はない。


アユミは倉庫の食料を小分けし棚の奥に隠した。

あればあるだけ松浦は遠慮なく出すだろう。

無くなった経験が無いからだ。お腹が空いても食べるモノが無いという経験はアユミは何度も味わった。


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