第八戦目
今回のは未希の家での話です。
2〜3話続くかもしれません。
暫しお付き合いください!
でわどうぞ。
今日は長かったなあ……。
そう。一日の間に、この世ではなさそうな(というかほぼ確実に)この世ではない所に行ってきたのである。疲れる筈だ。
「なあなあ未希、今から家に帰るんだよな?」
「そうだけど、来ないでよ」
予想通りの答え。
「いいじゃんかあ〜、俺幽霊なんだし」
「駄目(幽霊だからなんだって言うんだよ!!)」
「なんでだよ?」
「嫌な物は嫌なのっ!(近づいて来んなよこの野郎!)」
壮・絶・にお怒りのご様子。
「怒ってんのか?」
「当ったり前でしょ。私は双六部に入る気なんてさらさら無いし、明日は行かないし。なのに、あの部長ったら帰り間際に又明日ね〜!とか言いやがって」
う〜ん。
納得するような、しないような。
(どっちなんだよ。)
「でもな、未希、明日も行ってもらうから♪」
《ビクッ!!》
一瞬だけ友哉の背中にどす黒いオーラが見えたような気がする…。
友哉の意外な一面を見つけて滅茶苦茶驚いた未希であった。
〜20分後〜
−−未希の家−−
「おお〜っ、デカっ!!」
未希の家は途轍もなく大きい。
何故なら、未希はとある財閥の御令嬢なのだ。
しかも本人がこれが普通だと思っているので色々と凄く面倒くさい。
「入ってくるなよ!」
「カギ閉めて良いから」
「ふん。じゃあ、2度と私の目の前に現れないでね」
「は〜い!(な〜んてね…。)」
《ガチャ》
「ただいま〜」
※只今より未希視点。
やっとあの変な幽霊からも開放された事だし、
「お風呂にでも入るかな…」
……あれ?そういえば、モンちゃんは?
なんかさっきの休憩タイムの時に一言も喋っていなかったような……。
ま、いっか。
『着いた〜?』
!?
『ん、未希、どうしたのよ?』
「モンちゃん…何処にいたの?」
『え、暗い所にいたけど?』
ああ、良かった。きっと髪の毛の所に隠れていたとかいうオチだろう。
(作者:どんなオチだよ。)
「暗い所って?」
『未希の心の中の、ダークな部分にいたわ』
……どえっ?!
「な、なんでそんな所にいけるのよ!!」
『そりゃあゲームの中だからに決まって……』
「そう」
それは良かった。ゲームの中だからかあ、ゲームの……
「ってえ!!」
《ビクッ!》
『な、何よ急に』
「ゲ、ゲゲ、ゲゲゲ、ゲーム?!」(ゲゲゲゲ連呼するとキモい。)
『あ』
前にも友哉と話してた時に言ってたような…
「ゲームって何? 説明してよ!」
『《ピュー〜♪》(アニソン)』
「教えろ!!」
「そうだよ、ボード、未希の言うとおりだよ!早く話しやがれ!!」
「?!」
何故か急に友哉が参戦。
あれ?外にいたんだよね…
「どうかしたのか?」
「いや、なんでココに友哉君がいるのかなぁ〜、と」
『君』をつけて嫌味な感じで言ってみた。
「幽霊なんだから壁ぐらいスルッと」
「それじゃあ鍵閉めた意味ないじゃん!!」
キョロキョロ。
家の中を見回す友哉。
「未希の家、他にも幽霊ウヨウヨといるんだからさ、俺1人増えた所で支障無くね?」
ウヨウヨって言うな〜!
っていうか、他にもいたのか〜?!
「1,2,3,……17,18…」
「数えるな〜!!」
っていうか18もいるのォ?!
嫌あああぁぁぁ〜〜!!
泣きたいな…もう本能的に泣きそう…
『(ゲームから話が外れた…良かったわ。)』
上手く逃げる事が出来たモンデヒュートラン・ドセンプクスチィック・マウヨーン・転んだであった。
どうでしたか?モンちゃんは本当に良かったですね。バレなくて。
(玲夜としてもネタバレしなくて済んだので、一安心でし。)
『アニソン』っていうのは『アニメソング』の略ですので宜しく。
団欒
玲夜(作者):幽霊君。
友哉:幽霊っていうんじゃねえっ!!
玲夜:自分自身も慣れてきちゃってるんじゃあないの?
友哉:(ぐっ。)
玲夜:大丈夫だって。
友哉:何が?
玲夜:……。
友哉:ほら、言えねぇんじゃねぇか!!
玲夜:でわ、又次話でお会いしましょう。
でわでわ〜。