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第一戦目

 

 しりとり対戦の主人公と同じ学校です。

 でも今回の作品は、しりとり対戦と違って連載物です。

 



 放課後になって、待ちに待ったクラブの時間がやって来た。

 他の皆は私達のクラブを『変だ』とか言うけれど、私はそんな事は思わない。アレの楽しさを知ってしまったから。私の学校は部活に入っても入らなくても良いらしい。私は最初は陸上部に入ろうと思っていたけれど、あの楽しさを知ってしまった今、もし皆がこの楽しさを分かってくれなくても良いと思う。はまってしまったものは仕方が無いのだから。

 

 

 私の所属しているクラブは『双六すごろく部』である。部活に所属しているのは三年生が三人,二年生が二人,一年生が四人で、全員揃ったとしても九人しかいない、校内最小のクラブである。

 ちなみに私は1年生だ。

 

 



 ……私は陸上部に入るつもりだったのが、好奇心旺盛な私の友人の濱嬢はまじょう 都祈ときが、『行こうよ行こうよぅ』と言って私にくっついてくるのが途轍もなくウザったらしかったので、『今日だけだよ』といってついてきたのが私と双六部との出会いである。そのついて行った先が、双六部だったのだ。私も学校に入学した時から変な部があるとは知っていたのだけれど、部室が無いので仕方無くパソコン室のパソコンを一台借りて、そのパソコンの前に置いてある椅子に代わる代わる笑ったり、しかめっ面をしたりしながら座っているような変人の集まりの部活だとは思っていなかった。なので、その状況を見た時は思わず逃げたくなった。

 でももう既に時遅し。都祈にグイグイと手を引かれ、部員達がやっていた『ゲーム』に参加させられる事になった。

 画面を見ると双六が映っていた。画面の右端にはサイコロが置かれ、『クリック!!』と書いてある。どうやら、このサイコロをマウスでクリックする事でサイコロが振れるようになっているらしい。

 そして画面の『スタート!!』と書いてある部分には、部員全員分のコマがあり、横には新規作成のページが開かれていた。

 

 「君、名前は?」


 椅子に座っていた、3年生の名札をつけた女子生徒が優しく聞く。


 「……」


 こんな怪しい連中に、名前を教えられるわけが無い。


 「……」


 沈黙が続く。


 「未希みきちゃんです!!」


 「!!!」


 都祈…言っちゃったよ。


 「みき? どんな漢字なの?」


 もういいか。名前知られちゃった訳だし、正直いって面倒だ。


 「未来みらいの未に、希望の希です」


 「じゃあ未希ちゃん、ニックネームは何が良い?」


 ニックネームって、何だ?


 「未希ちゃん」


 私が考えていた時、横から都祈が声をかけてきた。


 「何?」


 「ニックネームって言うのはねぇ、このパソコンの双六のコマの上に、名前が書いてあるでしょ?」


 パソコンの画面を見てみる。

 コマの上には、『テリア』とか、『ファンテリュウ』とか、『美津濃みずの』とか確実に現実の名前では無さそうな言葉が並んでいた。


 「それがニックネーム。私のはねぇ、ここの『池吾樹ちあき』だよ」


 うわあ、読めない。


 「えっと、じゃあ驫木とどろきで」


 なんとなくだけど、自分のニックネームとやらも読めなさそうなのにしてみよう。(クッ…。)


 「とどろき?」


 「車三つじゃなくて、馬三つです」


 「そんな漢字あったけ?」


 「ありますよ、変換してみてください」


 「あったわ。OK」


 「じゃあ双六開始〜!!!」


 「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「はい!!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」


 うわあ何かいっぱいいた !!

 教室(?)には6人しかいないのに絶対それ以上いる!!


 というのは置いておき。


 「じゃあまず初めての未希ちゃんからで!!」


 うわあはしゃいでる…。


 「はい」


 カチッ。


 クルクル。


 クルクル


 もひとつクルクル。


 ピタッ。


 『6』


 お。


 「未希ちゃん、良い出だしね」


 ふう。

 こんな事でも負けるのは嫌だからね。ちょっと安心。


 テンテンテンテンテンテン。


 行き着いた先は、『地獄行き』


 ……え?


 ………地獄?


 「では未希ちゃん、運動場までGO!(ノリノリ)」


 え…。


 「どうして運動場なんですか?」


 「そんなの決まってるじゃない、さらにこの双六というゲームを楽しむ為よ」


 意味分かんないし、決まってるって言われても。


 「とりあえずいってらっしゃい!」


 「はあ…」


 帰りたいな。とおもっていた私の目に、普通はありえない光景が広がっていた。


 どど〜ん!!


 



 …。


 効果音を出しても、全然凄さが分からない。

 が。


 私の目の前にある状況を説明するならば、とても広い運動場いっぱいに白い紙がひかれていて、道も書かれている。その道を辿って行くと穴があいていて、穴の横に看板(?)らしき物もたっている。


 「なんだ?」


 一番手前の『入り口』と大きく書いてある看板を見てみた。


 『双六部が使用するので、触らないで下さいっっ!!』


 え、コレ全部?

 広すぎません?

  

 

 あ。その下にも何か書いてある。

 なになに。


 『入り口から、サイコロの数だけ進み、ボードの通りに動きなさい。(ズルは無し!!)』


 と、書いてあった。


 「ズルは無しって…小学生か?」


 ボードって、あの看板みたいな物の事かな。


 



 何もかも分からないまま、どうせ分からないならと、スタートの位置から6つ進んだ。


 止まった所にはボードがあり、


 『こちらの穴は地獄行き♪』


 と、書かれていた。


 なんで『♪』を付けちゃったんだろ。地獄って、楽しいのかな?


 「!!〜!!」


 後ろから声。


 振り向くと、都祈が叫んでいた。


 「未希ちゃん、その穴に飛び込んで〜!!」


 は?!


 この意味不明な悪寒のする、気味の悪い穴に飛び込めと?!


 「早く!!上!!見て!」


 上?


 「!?!」


 上には、円盤のような物が!!


 ああ〜〜〜〜〜もう、


 「おりゃっ!!」


 潰されても困るので、仕方なく穴に飛び込んだ。


 ヒュウウウウウー


 「って!」


 飛び込んだは良いものの、15秒は経っているのに底に行き着かない。

 

 「死ぬぅ〜〜〜!!!」


 マジ無理だって!!


 


 


 

 どうでしたでしょうか。

 楽しんで頂ければ本望です。


 あ、関係の無い話ですが、私の想像では地獄は楽しくない所だと思っているので、主人公の気持ちは分かりません。(自分が書いているのに。)


 でわでわ〜。

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