怪我③
学校に着くまでの時間が
なんと長いことか・・・
あたし、明日はもうイヤだかんね・・・
雄ちゃんは任せとけって言ったけど
どうするつもりなんだろう・・・
あたしが何度言っても聞いてくれないのに・・・
学校に着くと雄ちゃんはなぜか先に着いていた。
「何で?」
見送ってくれたはずなのに・・・
ビックリしているあたしに小さくピースすると
「あったりめーだろ。あいつに負けるわけねーじゃん。」
雄ちゃん、意味不明ですが・・・
ワープでもしたんですか?
「俺がちんたら走ってくるとでも思ってんのか?」
そう言って笑うと、
職員室に入り、あたしから離れると
山本先生に聞こえるようにあたしの方を向いて
「あ、さっき先生の家から電話があって、
お母さんが迎えに行ったのにいないって
心配してましたよ。すぐ電話してください。」
って、言った。
それを聞いて、山本先生は
「え?お母さん来てたんですか?僕悪いことしてしまったなあ。」
なんて言ってる。
さらに雄ちゃんは、また聞こえるように
「夕方、学校の前まで迎えに来るって。」
「そうなんだー。じゃ、そう言うことでお母さんと帰ります。
山本先生お気遣い無く。ありがとうございました。」
雄ちゃん偉い!
これで今日は安心して帰れる!
さすが雄ちゃん。
「これでいいだろ?」
廊下でそっと雄ちゃんが言った。
「ありがと!ほんとに嬉しい!」
「じゃ、気を付けて階段あがれよ。」
「うん。」
そして、あたしは松葉杖をついて階段を上がり始めた。
ふと振り返ると、川上先生。
もしかしてさっきの話聞いてた?
川上先生は何も言わずあたしを追い越していった。
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