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お弁当①

朝から5年生の子どもたちは何だか落ち着かない。


それもそのはず。


明日は楽しみにしている校外学習。


バスに乗って施設見学をかねた旅行。


工場見学や、科学館、博物館、プラネタリウムなど


普段あんまり行かないところにいける


子どもたちにとって楽しい一日。


そりゃ、教室で勉強するよりどれだけ楽しいか。





しおりを見ながら最後の確認をして


ワクワクしながら子どもたちは明日の話に


花を咲かせてる。


「いいなあ、たのしそうやねー」


「あかね先生も一緒に来たらいいのに」


「行けるんだったら行きたいよ」


雄ちゃんも行くしね・・・とは言えないけど


ほんと、一緒に行くと楽しいだろうな・・・


川上先生は一緒に行くんだ・・・


いいなあ・・・


と、ちょっぴりうらやましいあたし。





「心配だなあ、みんなちゃんと遅れずに来るかな。」


「忘れもんしてくるやついたりして。」


「バス酔いする子、どのくらいいるんだろ。」


・・・・・・・


放課後、雄ちゃんはずーーーっと明日のことを心配してる。


車の中でもずーーっとこの調子。


「ちょっとーーー!」


「ん?何だ?」


何だじゃないよ・・・


「あたしのことも心配してよ。」


って冗談で言うと、真顔で


「お前は心配ない。」


と、断言された。


「あ、そう。で、雄ちゃんは明日の持ち物準備できてるの?」


「ばっちり。デジカメ充電したし、


ゴミ袋に絆創膏に名簿も持ってる。


後は朝、お茶と弁当買えば完璧!」


「ふーーん。」


あたしはちょっと考えて、


「ねえ、お弁当作ってあげようか?」


って聞いた。


雄ちゃんは、え?って顔して


「作ってくれるのか?」


「作ってもいいなら。」


「いいに決まってるだろ!やったぜ!」





次の日。


お弁当箱におにぎり入れて


卵焼き、ソーセージ、アスパラにきゅうり


ハムにプチトマト、ハンバーグ、エビフライ


などなど、気合いを入れて作ってしまった。


たかが、校外学習のお弁当に


2段重ねのお弁当。しかもデザート付き。


子どもならいざ知らず、先生のお弁当では


ありえないかも・・・


ま、いっか。





「はい、お弁当。」


「お、サンキュー。」


雄ちゃんは笑顔で受け取って


お弁当持って校外学習に出かけていった。


あたしのお弁当の中に入って連れて行って欲しいな・・・





さて、予定は順調に進んでる5年生。


「よーし、ここでお昼です!


この広場の中からは出ないこと。


では、お弁当食べていいぞー。」


やったーという歓声。


先生達は、やれやれ・・・


さてのどかなランチタイム・・・・


のはずだったのだが・・・



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