秋の嵐⑮
中間休み。
いつものように6年生が音楽室に来た。
「今日な、家庭科面白かってな!」
「何したん?」
「朝ごはんの献立作り。」
結構クラスで朝ごはんについて
意見が割れたらしい。
「悠太なんか、朝ごはんにラーメンやって。」
「別にいいじゃん。お前だってビスケットはないだろ。」
どっちもどっち。
「先生は何食べてきた?」
と聞かれて、
「今朝は、塩さばと、お味噌汁とご飯とお漬物だったかな?」
そう答えたとたん、子供達が
そろって顔を見合わせた。
・・・???
「びっくりした・・・」
「なあ・・」
「何よーー!どうしたん?」
・・・・・・・
なんだ?あたしなんか変なこといった?
「雄ちゃん先生とまったく一緒や・・・」
ドキッ。
「へ、へーーーーえ。偶然やねー。」
雄ちゃんにも聞いてたんですか・・・
そりゃ、一緒でしょうよ。
あたしが作ったんだから・・・
「不思議やなあ。」
「味噌汁の具まで一緒やったりして。」
「塩さば安かったんかなあ?」
「じゃあねー。」
と、子供達は帰っていった。
一気に疲れた。
雄ちゃんにも聞いてたなんて
知らなかったからびっくり。
まさか朝ご飯からばれるなんてことないよね・・・
あたし達のこと・・・
ま、子どもはそこまで考えないか。
お願いだから他の先生に
話さないでくださいませ。
とくに、江藤先生と川上先生。
「雄ちゃん、朝ご飯の話子どもにした?」
「ん?何食べたって聞かれたけど・・・」
「それね、あたしも聞かれた・・・」
・・・・・・・
顔見合わせたあたし達。
「大丈夫だよな。」
「だよね・・・」
心臓に悪い出来事でした。




