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秋の嵐⑦

「ひっかかったなー。」


楽しそうに雄ちゃんはチューハイを飲んでいる。


「さ、これでゆーーーっくり話聞いてやれるからよ!」


・・・・・・


送ってくれる気も無いわけだ・・・


「何だって?言ってみな。」





「美樹さんが近々こっちに来るってさ。」


「それで?」


「雄ちゃんと大学の時ラブラブだったってさ。」


「ふーーん。」


「雄ちゃんとその人、もうすぐ結婚するって噂なんだって。」


「へーーえ。」


・・・・・・・・・・


何なのよ。その反応は。


ふーーんとかへーーえで終わりかい!


「で、お前は、何で怒ってんの?」


「そんな話聞いて、怒らないはず無いじゃん!」


「何で?噂が間違ってることくらい分かるだろ?」


そういうこと言うか・・・・


「雄ちゃんにはモデルさんみたいな彼女がいたんだってね。」


・・・・・・


「ベストカップルって言われてて・・・」


「もういいだろ?」


雄ちゃんは会話を遮った。


「俺は、お前とつき合ってて、大事にしてるつもりだぞ。


やきもちならいくらでもおさめてやるけど


昔のことは今から変えられないだろ。


気にするんじゃねーよ。」


そう言ってじっとあたしの目を見つめた。





雄ちゃんにじっと見つめられると


それ以上もう何も言えなくなった。


言えないと言うより、


どうでもいい事みたいに思えてきた。


これだけ素敵な人だもん。


彼女がいたって不思議はなかった。


それは、気にしてもどうしょうもないことだから


もう、いい。


雄ちゃんの瞳に魔法をかけられたように


あたしの気持ちはそんな風に変わっていった。





雄ちゃんは、


「俺を信じろって言っただろ・・・


迷うんじゃねーぞ。」


そう言ってギュッと抱きしめてくれた。


・・・・はい・・・・





チューハイのせいかあたしの胸は


鼓動が早くなってる。顔も熱い。


それから・・・


なぜか、涙がポロッ。


「あれ?どうしたんだろ・・・」


半分笑いながら涙を拭いた。


「泣いたりすんな。」


雄ちゃんはそっとあたしを胸にもたれさせると


黙ってチューハイを飲んだ。





「もう大丈夫か?」


しばらくして落ち着いたあたしに


雄ちゃんは言った。


「なんかあったら、すぐに言うんだぞ。


それから、絶対


一人で泣くんじゃねーぞ。


泣くんなら、必ず


俺がそばにいてやっから。」



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