表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/218

秋の嵐①

今日は地域の祭りで学校は休み。


あたし達は全職員で時間を分担し、


子どもたちの様子を見に補導に行くことになっている。


「このときくらい いいだろう?」


ということで、


普段は心がけて一緒にいるところを見られないように


人目をはばかって行動するあたし達も


たまたま同じ時間を選んだ職員ということで


一緒に祭りの補導に出かけた。





「手、つなげないのは残念だけどな。」


雄ちゃんはポケットに手をつっこんで歩きながら言った。


〈補導〉と書いてある腕章をつけて、神社の周辺を見てまわる。


「あー、どんぐりあめだーーーー」


あたしは、どんぐりあめが大好き。


別に、食べるのが好きなんじゃなくて


選ぶ時間と、きれいな色を眺めてるのが楽しいの。





「ちょっと買っていい?」


あたしがためらいながら聞くと


「それ、外せ。」


と、雄ちゃんは自分も腕章を外した。


「目立つからなぁ。これしてると。


補導せずに買い物してたって言われてもイヤだしな。」


そう言って、腕章をポケットにしまった。


「もう、1時間くらいこれして廻ってたからもういいだろ。」


業務終了!ということで


ちっちゃなかごとトングを持って


ピンクに黄色、水色、茶色、黄緑、紫・・・・


などなど鮮やかな色のアメをかごに入れていった。


この時間が好きなのよね・・・





「これお願いしまーす」


店のおばちゃんにかごを渡してお会計。


「おばちゃん これで!」


雄ちゃんがお金を渡す。


「いいよー自分で買うよー。」


あたしが言うと、


「お姉ちゃん、彼氏に甘えときなよ。」


と、おばちゃんが笑っていった。


「え?」


あたし達は、顔を見合わせた。


そんな風に見える?


「ほらよ。」


と、小さなビニール袋に入ったアメをもらって、


後ろを振り返ると、


「あーーー雄ちゃん先生!何してんのーーー?」


でっかい声が聞こえた。


ドキッッッッッッッ!


6年生の子達が5人。


「悪いことしてねーか、見張りに来たんだよ。」


雄ちゃんが答える。


「へー。そうなのかー。で、あかね先生は?」


「え?補導です!先生達、みんなでまわってるんだよ。」


ふーーんって、顔して


「で、なんでどんぐりあめ持ってんの?」


「祭りに来たら買うことにしてんの。」


「へー子どもみたい。」


子どもに言われたくありません!


「なんかおごってよー。」


「おごり合いはダメって、昨日集会の時言われたでしょ。」


「大人だったらいいやん!!!」


「さっき子どもみたいッて言ったのはーどこのどいつだー?」


「おれたちだよ!」


と、漫才のような会話をして


「暗くならないうちに帰りなさいよーーー」


と手を振った。





「ほんと、おもしれーな、お前・・・」


「なんで?」


「子どもがなつくはずだよ。」


何か知らないけど雄ちゃんが笑ってる。


「なによーーー」


「なんでもねーよ」


あたし達がじゃれてる間に


屋台が入ってきた。


「うわーーすげーーな」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ