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音楽会の季節⑭

いつの間にか、10000PV超えていました。

読んで頂いている皆さん、ありがとうございます!

それから後のことは



あまり覚えていない。



次の日の音楽会さえどうやって進んだか覚えていない。



ただ、あたしの周りにはいつもガラスの壁があり



どんなに楽しい場面でも決して楽しめることはなく



忙しく仕事をしていても頭の中は仕事の内容が



素通りしていた。



何も考えられなくて



何も頭に入ってこなくて



どうやって授業をやっていたのかさえ



よく分からない。



惰性というか、慣れというか



何とか大きな失敗はせずに



日々をすごすことが出来た。



奇跡としか言いようがない。






こんなことで自分がこんなにショックを受けていることが



信じられなかった。



ドラマではよくあるでしょ。



元彼や元カノとの修羅場。



あたしには無理です。



こんな状態では対決どころか、



心がポキンとあっけなく折れてしまってる。






完全に雄ちゃんを避ける日が続いた。



不思議なことに寂しいとか会いたいとか



そんな感情が一切わいてこない。



感情といわれるものすべてがストップしてしまった。






「一回話をちゃんとしようぜ。」



たまりかねた雄ちゃんがある日言った。



「何も話なんてない・・・」



目をそらしたまま無表情で答えるあたし。



「お前はなくても俺があるんだよ!」



雄ちゃんは、その日の放課後



半ば連れ去るようにしてあたしを車に乗せた。



久しぶりの雄ちゃんの部屋。



そういえば鍵、どこいっただろう・・・



「なんでそんなに落ち込むんだよ・・・」



・・・・・・・



「じゃ、聞いてくれ。お前がいつまでもそんなんじゃ



たまんねぇよ・・・・見てらんねえ・・・」



そういうと、雄ちゃんは



江藤先生とのことを語り始めた。






「かれこれ2年前になるかな・・・」



要約しよう。



同時にこの学校にかわってきた雄ちゃんと江藤先生は



何かとよく一緒に仕事することが多かった。



たまたま学年も一緒だった。



そして、どちらもひとり暮らしなので



ご飯を食べに行くことも何度かあったらしい。



そのうち、雄ちゃんは江藤先生に付き合って欲しいといわれ、



一度はデートしたらしい。



しかし、なんとなくフィーリングが合わないと感じた雄ちゃんは



今までどおり同僚としてかかわって欲しいと告げた。



それからは、よき同僚として過ごしてきたらしい。



それが崩れたのが、あたしが着任してから。



雄ちゃんはいつしかあたしと過ごす時間が増えた。



それを気に入らない江藤先生は



あたしが知らないところで



いろいろ雄ちゃんに言っていたらしい。



「これだけは言っておくけど・・・」



と前置きして



「俺、手は出してないからな。」



雄ちゃんはあたしをじっと見つめて



「大好きだよ・・・」



と、そっと抱きしめてくれた。




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