音楽会の季節④
昨日は、雄ちゃんに助けられて逃げられたけど
今日はそうはいかなかった。
また、江藤先生に捕まった。
「ちょっと来てくれる・・・」
えーまた?
「昨日の話だったらあたしにはもう話すことはありませんからお断りします。」
「ちょっと手伝って欲しいことがあるんだけど。」
そう言われると、断れない。
「教室に来てくれるかしら」
そう言われてついて行った。
あたしって甘いわ・・・
机の上にはプリントの山。
「閉じるの手伝ってくれるでしょ?」
嫌とは言わせないわよって言う顔して言う。
もう・・・こわいなあ・・・
椅子に座って手伝いながら、また昨日の話。
「あなたはあの人のこと好きなの?」
・・・・・・
「答えなさいよ。」
・・・・・・
何でそんなこと答えなきゃいけない?
って思うけど言えません。
「黙ってちゃ分からないでしょ。」
「それ以上言うのなら校長に言いますよ。」
あたしは冷たく聞こえるように言った。
「すごく迷惑ですから。」
「あたしだって迷惑してるのよ!」
「だったら、校長に入ってもらって話しましょう。
江藤先生、ちょっと頭冷やしてください。」
そういうと、あたしは立ち上がった。
「さあ、一緒に校長室へ行きましょう。
あたしはもう我慢できません。仕事の邪魔ですし。」
あたしは、江藤先生に言った。
誰が考えたって、おかしいでしょ!
勤務時間はちゃんと仕事してください!
まったく、信じられない。
結局、校長室にいくことはなかった。
当たり前です。
でも、それ以来江藤先生はあたしに何も言ってこなくなった。
雄ちゃんはあたしが困ってないかさりげなく気にかけていてくれた。
表立っては何もしないけど、その心遣いが嬉しかった。
だからあたしは江藤先生が何か言ってきたとしても大丈夫。
きちんと自分に自信を持って立ち向かえた。
そして、恋愛と仕事は一線を引いてするべきだと
切実に学んだ。




