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ライバル出現?④

やがて車を止めた雄ちゃん。


「さあ着いた。降りろ。」


全く見覚えもないし、特に何があるわけでもない駐車場。


「ここ、どこ?」


「黙って付いてこい。」


雄ちゃんはすたすた歩き始める。


こんな所で置いてけぼりになったら


帰れないじゃないか・・・


あわてて付いていく。


雄ちゃんはあるマンションに入っていく。



ポストを開け郵便物を出すと、鍵を出し・・・・


え?ここ、雄ちゃんの部屋?


知らなかった。そういえば、あたしは雄ちゃんちに


来たことがなかった。


いつも雄ちゃんがあたしの所に来てたから。


「入れよ。」


ドアを押さえて雄ちゃんが言う。


中は・・・・・


おいおい、ものが多すぎだよ・・・


よいしょと荷物をのけて雄ちゃんはちょっとこぎれいに見えるように部屋を片づけた。


そして、


「まあ座れ」


ってあたしを座らせると自分も横に座った。


「お前 昨日 どこ行ってたんだ?」


「え?部屋にいたよ。なんで?」


「俺が行ったときいなかったから。」


そういえば、チャイムが鳴ったような・・・


「電話も出ねえし・・・心配したんだぞ。」


そう言って雄ちゃんは、あたしの肩を抱いた。


何言ってんのさ!


「カラオケでも行けば良かったのに・・・」


あたしがそっぽ向いて言うと


「あー、やっぱりお前またやきもち焼いてたんだな。」


からかうように雄ちゃんが言う。


「あいつは、ただの後輩だろ?」


雄ちゃん、鈍すぎ。あれが、ただの後輩に見えますかいな!


「何心配してんだよ。」


そういうと雄ちゃんはあたしの左手を取ると


指輪のはまった薬指にチュッ。


「お前だけだから。こんな事するのは。


俺を信じろって言っただろ・・・」


そんなこと言ったって・・・


「そんなに信用無いかな・・・」


「雄ちゃん・・・」


あたしは雄ちゃんに言った。


「信用してないとかそう言う事じゃないの。


目の前で雄ちゃんが誰かと仲良くしてるのを見るのが


あたしには耐えられないの!分かる?


これ以上、見てられないから!


これから毎日あんなの見てなきゃならないんだったら


あたしはこれ以上あそこで仕事する自信ないの!


イヤなものはしょうがないでしょ。


あんなにベタベタされたら、誰だって見たくないよ。


そんなことも分からないの!?」


あたしの剣幕に雄ちゃんびっくり。


そんなに言われるとは思ってなかったらしい。


あたしにしたらこんなもんで気が済むはず無いけど。


「ごめん。そこまで怒ってるなんて知らなかったから。


分かった。お前が嫌がることはもうしない。」


そう言って雄ちゃんは優しく抱きしめてくれた。


雄ちゃんの腕の中で


あたしの心はゆっくりほぐれていった。


それと共に溶けた心の氷が涙になって流れ始めた。


雄ちゃんは、あたしの涙にそっとキスして


「ごめんな。」


って言った。





あたしが落ち着くのを待って、


「買い物行かねえ?」


って、雄ちゃんが言った。


「なんか晩ご飯作ってよ。」


って、ニコッて笑う。


「うん。」


やっと笑顔が出来るようになった。


「じゃ、行こ!」


雄ちゃんは満足そうに立ち上がった。





雄ちゃんのリクエストは今日は、和食。


肉じゃがを作ることにした。


おみそ汁と即席のおつけものも作った。


「うまそうじゃん。いただきます!」


雄ちゃんは元気よく言うとおいしそうに食べてくれた。


一緒に食べるご飯って


何でこんなにおいしく感じるのかな。


幸せな気持ちってこんなのを言うのかな。





「うまかったー。ごちそうさん。」


雄ちゃんは一緒に食器を片づけながら嬉しそう。


そして、急にいなくなったかと思うとまた戻ってきた。


片づけ終わったあたしをまた座らせると


「もう2度と悲しくならないようにおまじないしてやるよ。」


そういうと、キーホルダーをポケットから取り出して


あたしの目の前でブーラブーラ・・・


「あなたはもう2度と悲しくならなーい。」


「ちょっとー、そんなんでおまじないになるわけ無いじゃん。


それに、催眠術の間違いじゃない?」


そう言いながらキーホルダーの先を見ると・・・・


何か鍵が付いてる?


雄ちゃんはブーラブーラを止めて


「お前にやるよ。」


と、キーホルダーをあたしの手の上に乗せた。


「この部屋の鍵。」


「お前、しばらくここで暮らさないか?


また一人で泣いてたりしたら心配だからさ。」


・・・・・・・


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