出会い3
5時間目が始まった。
相変わらずテンションが低いおこちゃま達。
CDに合わせて歌っている時に、あたしはそーーーっと
用意した写真を貼った。黒板に。
すると・・・
気配を察したみんなが一斉にパッと顔を上げた。
声が前に飛んできた。
やったね
作戦成功!
ちっちゃめの写真を貼ったので
(あれ、何?)
って顔してじーーーーーっと前見て
それでもちゃんと歌ってる。
偉い偉い。
うたいおわって、いすに座ると
『先生あれ何?』
と聞き始める。
『山ピーやで あれ。』
『ニノもおる』
『嵐やー。ええなあーちょうだーい』
と、にぎやかになった。
そりゃ、にぎやかにもなるでしょう。
ま、授業中に嵐の写真貼ろうという先生も
普通 いないでしょうけど。
職員室に帰ったあたしは
大人気の嵐の写真の話を雄ちゃん先生に
しようと思って、雄ちゃん先生を捜した。
いない。
放課後なのにどこに行ったのかしら?
と捜したら・・・・・
あらまあ・・・
みんなが帰った教室で爆睡中。
しばしみとれるあたし・・・
きゃーーかわいい。
しばらくして
『あー、寝ちまった・・・』
と、雄ちゃん先生が目を覚ます。
あたしが見ていたのに気付くと
照れたように笑いながら
『内緒な』
って、にこっと笑った。
『どーしよーかなー』
と、ドキドキしながら答えるあたし。
『頼むぜ、な』
お願いだからそんな近くに寄らないで。
まだ、アップに耐えるだけの
心の準備が・・・
いっぱいいっぱいのあたしの顔見て
雄ちゃん先生はあたしのおでこをピン!
『お茶のみにおりよーぜ』
一緒に職員室に戻りながら
ふと外を見ると
大きな夕日がこっちを見ていた。