デート②
だってだって・・・
雄ちゃんには内緒にしてたんだ。
「荷物取りに行きたいんだけど。」
「今から?後にしよーぜ」
「後じゃダメなの!」
荷物はコインロッカーの中。
よいしょって出したら、
「何持ってきたんだよ。かしてみ。持ってやるから。」
そう言って雄ちゃんが手を出す。
「ありがとう。」
雄ちゃんに荷物を持ってもらって、
木陰になってる芝生の上にレジャーシートをひいた。
「何でこんなもの持ってきてるわけ?」
雄ちゃんはびっくり。
さらに、三段重ねのお弁当。
雄ちゃんは、またまたびっくり。
「すげー。作ってきてくれたんだ。」
雄ちゃんはくしゃくしゃの笑顔で
「サンキューな。じゃ、食べようぜ。」
というと、嬉しそうに
「開けてもいい?」
ってあたしに聞いた。
「どうぞ。」
あたしもつられて笑顔になる。
ふたを開けるなり
「うわー、すげー。うまそー。」
おしぼりと取り皿とお箸を渡して
お茶を入れてると、雄ちゃんは
「いっただっきまーす!」
と、おにぎりをおいしそうにほおばってる。
タコさんウインナーをしげしげ眺めて、
パクッ!
一緒に食べるお弁当は
自分で作っといていうのもなんだけど
最高においしかった。
なんだか、すごく幸せ。
「あーお腹いっぱい。
お昼寝ターイム!」
雄ちゃんはそう言うと
あたしの方へ頭を倒してきた。
で、お膝の上に着地!
あたしはびっくりしたけど
雄ちゃんに膝枕をしながら幸せだなーって
嬉しかった。
ふと空を見上げると
きれいな青空に飛行機雲。
しばらく空を見てると視線を感じた。
雄ちゃんが下から見上げてる。
「なに?」
・・・・・・・
「もー。なによー。」
「・・・またこような。」
突然何かと思えば・・・・
「うん。」
「さてと、もう少し、乗り物乗りに行こうか。」
軽くなったお弁当箱をしまい
あたし達はもう少し遊んだ。
夕方まで遊んでの帰り道。
車を運転しながら、雄ちゃんが
「弁当、うまかった。また作ってくれる?」
なんて言うから、あたしは
「またどっか行くとき作るね」
って、にこっとして答えた。
好きな人にしてあげられるって
どんなことでも嬉しい。
雄ちゃんは、部屋まで送ってくれると
「今日の弁当のお礼。」
って、別れ際にギュって抱きしめてくれた。
だからあたしは
「じゃぁ、受け取ります。」
って、雄ちゃんをギュって抱きしめ返した。
そしてそのまま。
雄ちゃんは
「そろそろ放してくれる?」
っていうから
「いや!」
って答えておいた。
受け取ったものはあたしのもの
「放してあげない・・・」
「困ったやつだなぁ・・・」
雄ちゃんは苦笑いすると、
「俺もほんとは帰りたくなかったんだよな。」
と、つぶやいた。
「雄ちゃん!ジャーーン!」
あたしはまたまた雄ちゃんをびっくりさせた。
「はいどーぞ。」
笑顔で手渡したのは・・・
雄ちゃん用のパジャマ。
「昨日買ってきたんだー」
嬉しそうに言うあたしのおでこを
雄ちゃんはツンとつついて
「あんまりびっくりさせるんじゃねーぞ」
と笑った。
「俺、自分とこに帰らなくなってもしらねーぞ。」
雄ちゃんが言うから、
「それ、嬉しい!」
って、また、雄ちゃんをギュってした。
「あのさあ、お前、男にそんなことすると
どうなるか知ってる?」
「知らない。どうなるの?」
「惚れる。」
そう言って雄ちゃんは
お昼間のココアよりずっと
あまーいあまーい時間をくれた。




