スタート⑨
平和で幸せな日々が続いていた。
あたしは毎日楽しく先生をやっていた。
しかし・・・
そう平和な日々は
続かないんだなー
ある日のこと
雄ちゃんは江藤先生と
ウサギ小屋の掃除をしていた。
同じ委員会で、これも先生のお仕事。
遠くからちらっと見たけど
もう、前みたいに泣いたりしない。
雄ちゃんを信じてるから・・・
「先生、どうぞ」
江藤先生は雄ちゃんにお茶を入れて持ってきた。
いつもはあたしの仕事。
「ありがとうございます。」
雄ちゃんは、特に気にする様子もなく
お茶をのんだ。
「これも食べる?疲れたでしょ?」
チョコレートを差し出す。
「嬉しいな。ありがとうございまーす。」
雄ちゃんはおいしそうに食べた。
泣きはしないけど
何だかイヤだな・・・
江藤先生はとっても嬉しそう。
さらに江藤先生は、
「明日の準備ちょっと手伝ってくれないかなぁ。」
と、雄ちゃんに言った。
「いいですよ。」
これも当たり前なんだけど、
何だか面白くない。
二人でやるんでしょ?
・・・・・・・
「あたしも手伝いましょうか?」
あたしが江藤先生に言うと、
「ありがとう。でもいいよ、
雄ちゃん先生が手伝ってくれるから。」
うーーーーー
感じわるーーー。
「じゃぁ、お先に失礼します。
雄ちゃん先生頑張ってくださいね。」
ちょっぴり険のある声で言って、
職員室を後にした。
「ふーーんだ、二人で仲良く
遅くまでかかって
ご飯も食べに行って
楽しく過ごすんだ。きっと・・・」
あくまで仕事なんだけど
あの江藤先生の顔
じゃましないでよって書いてあった。
じゃましてるのはそっちなんですけどー!
なんだか腹が立つ!
これはやきもちなんだけど
別に雄ちゃんが悪い訳じゃないんだけど
それでも
あーーー気分わる!
一人でぷんぷんしながら
部屋に戻ってきたら、携帯が鳴った。
雄ちゃんからだ。
「お前、怒ってるだろ。」
当たり前です。
仲間外れにされたんですから・・・
「後で、また連絡するからさ。」
「別にいいよ。仕事あるんでしょ。
じゃあね。」
ぶちっ。
切ってしまった。
また携帯が鳴る。
雄ちゃんからだ。
あたしは電源を切った。




