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スタート⑤

一緒にハンバーグを食べながら


雄ちゃんはポツリと言った。


「お前、結構無茶するだろ。


だから心配なんだ・・・」


うん、それは自覚ある。


あたしは、自慢じゃないが


大人の感覚では動けない。


イヤなんだ。


面白くないもん


今日だって頭の中は雄ちゃんでいっぱいなのに


仕事なんてやってられるか・・・


って感じでした。


このままでは確かに心配です。自分でも。





「学校終わったらゆっくりつきあってやるから


仕事はちゃんとしろよ。」


「分かった・・・・」


「おい!」


雄ちゃんは真面目な顔であたしの顔をじっと見た。


「その返事は分かってねえな。そうだろ?」


「そんなことは・・・無い。」


おいおい、お説教かよ・・・・


「のめり込むのはお前のいいとこだけど


俺にのめり込んで仕事やめるなんて言うなよ」


雄ちゃん、読みが深い・・・そうなる恐れあり・・・


しかし自分でよく言うよ


俺にのめり込む・・・なんて・・・


その通りなんだけど・・・





口数が少なくなったあたしに


「どーしたぁー?」


と、雄ちゃん顔をのぞきに来る。


「なんだか元気ないぞーーー」


またまたのぞき込む。


雄ちゃんだけ冷静な感じで


あたしだけ舞い上がってるみたい・・・


そう思うとまた目がうるうる・・・


あたしは横を向いた。


「おーい!」


雄ちゃんはあたしの様子が変なので


ムキになって顔をのぞき込もうとしてる。


やめてください・・・


泣き顔になってるから・・・


なのに雄ちゃんやめてくれない。


そのうちあたし達はバランスを崩してしまった。


あおむけに倒れたあたしに被さるように


雄ちゃんがいる。


雄ちゃんはそっとあたしの手首をつかんで


顔から離した。


「何泣いてんの?俺 別に怒ってないのに」





「チャンスなんだけどな。」


雄ちゃんはいつものようにニコッて笑いながら


よいしょって起こしてくれた。


で、頭なでなでしながら


ぎゅーーーーーって抱きしめてくれた。


いつもはされるがままのあたしだけど


今日はあたしもぎゅーーーってした。


そして


「雄ちゃん・・・・」


「どうした?」


「大好き・・・」


って、


初めて


自分から


雄ちゃんにキスをした。


こんな事初めてなので


雄ちゃんは少しびっくりしてたけど


「俺もだよ・・・・」


って、優しくキスしてくれた。





涙はいつか知らない間に消えていた。


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