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奴隷令嬢スキルお掃除で成り上がる

作者: 天野三月
掲載日:2026/03/29

少しの時間で読めます。

12歳の時、スキル鑑定を行った。

時間は夜の11時半だったが、不安と期待と緊張と

興奮で少しも眠くはなかった。


時計が夜の12時を指した頃、スキル鑑定の結果が

出た。

その結果はー…

『スキル【お掃除】』


どんなゴミでも視界に収めれば異世界に飛ばせる

スキルだ。


誰しもが、これはただのお掃除しかできないハズレ

スキルだと思った。

魔法があるこの世界では、何の役にも立たない

スキルだと思った。


もともと貧乏だったその家は、その無能と思われた

娘を奴隷として伯爵家に売ることにした。




「ちょっと!セレスティア。ここの掃除がまだじゃ

ない!」

「申し訳ございません。すぐにそちらに向かいます。」


男爵令嬢セレスティア・レイン 18歳。

ハズレスキル【お掃除】を手に入れたため、

役に立たないと貧乏だった男爵家は、セレスティアを奴隷として売った。


セレスティアは毎日毎日、掃除だけではなく雑用

などを伯爵夫人ベル・ヴォルツや伯爵閣下

エドワード・ヴォルツに押し付けられる生活をしている。


しかし、その生活にセレスティアは一切不満は

なかった。もらえるご飯は男爵家にいた時より豪華だし、寝るところも、男爵家にいた時より豪華だった。

むしろ不満があるどころか、やることがあるのは

暇がなく、セレスティアはこの生活がとても幸せと

感じていた。



そんなある日ー…

「セレスティア、話があるの。こっちに来なさい。」

「何でしょう?ベル様。」

「あなた、クビよ。」

「…え?」


ベルは少し席を外してから、またすぐにロボット

らしき物を持って戻ってきた。


「今、魔力式ロボットが流行っているのよ。ほら、

魔力を少し込めるだけで、命令したら魔力が切れる

までずっと働いてくれる便利なロボットなのよ。」


セレスティアの目に絶望の色が浮かぶ。


「…じゃあ、私はこれからどうしたら…?」

「さぁね。知らないわよ。クビにした奴隷が

どうなろうと。」

「ベル様…」

「さあ、早く荷物をまとめて出ていってちょうだい。」

「わ……わかりました。」


もう、なにも言えることなどなかった。



セレスティアは、荷物をまとめながら考えていた。


(これから…どうしよう。雇ってくれるところがある

かしら。食べ物と…住むところも…どうしよう。)


「はぁ…どこかに住むところとまかないを提供して

くれる飲食店、ないかなぁ〜。」


(第一私、最近ほぼ外に出てないから外がどんな感じ

なのかもわからない…。)


「…はぁ〜あ!」

セレスティアは改めて、大きなため息をついた。



「…ベル様、エドワード様、今までありがとう

ございました。」

セレスティアはベルとエドワードに深い礼をした。


(…ここから、一人で頑張らなきゃ!)



セレスティアが家をでてから30分。

「ここどこ?」


セレスティアは、早くも森に迷った。


「大変…森…ってことは魔物とか出る…?」

「ガルルルルル!」

「ひっ!魔物ほんとに来たぁ!」


(どうしよう!何もしなかったら魔物のエサ、何か

したら…そもそも、できることなんてないんじゃ

ない?だって、ずっと奴隷として働いてきて、

勉強も戦いも、何もできる環境じゃなかった。)


「グルルルル…ギャンッ!」


…セレスティアの頭に、一つだけ、助かる可能性の

ある方法が浮かんだ。しかし、成功するかどうかは

わからない。


「でも…何もやらないより、マシだよね。

スキル【お掃除】発動!」

「ギャッ!?ガ…ル……。」


…魔物は、異世界に飛んでしまった。



「……助かったの?……やったぁ!って、

レベル上がってる…?」


『セレスティア・レイン レベル25』


(一気に…これだけ上がるなんて…)


「もしかしたらこれ、応用でどんな敵でも倒せるのでは?」


(ドロップ品を欲しいとかじゃなく、討伐依頼なら

これ通用するんじゃない?ほぼ討伐したみたいな

わけだし。私、冒険者になれるかも!)


「よーし、やってみますか!」



それからセレスティアは、どんどん冒険者への依頼を受け、国一番のお金持ちになり、レベルは街一番、

国一番と、いつしか世界で一番レベルが高くなって

いたー…


そんな生活にも慣れてきた頃。


ピンポーンピンポンピンポーン


(呼び鈴の音…誰かしら?…うげ、エドワード様だ)


ガチャリ

「なんでしょう、エドワード様。」

「セレスティア、うちに戻ってきてもいいぞ。」

「いやです、エドワード様。」


(そっちがクビにしておいて、なによ。)


「魔力式ロボットが壊れてしまってな。もう一度買う

お金もない。そもそも、セレスティアがうちを出てから、なにも上手くいかなかったんだ。もう、うちは

没落寸前なんだ!助けてくれ!」


(それは、あなたが私に仕事まで押し付けていたから

でしょ。)


ヴォルツ家からクビと言われる前のセレスティアなら、

お世話になったからと助けていただろう。

でも、もうセレスティアは、ヴォルツ家の奴隷で

いた時よりずっといい環境にいる。


いつか、ハズレスキルと言われたスキルを、

セレスティアが大当たりスキルとして使った。


「ごめんなさい、私の才能もわからない貴方方の

もとには、もう絶対に戻りたくないんです。」

「そんな…。」

「では。さようなら。」


バタンッ


「…はぁ。」


セレスティアは体の力がどっと抜けるような感覚に

思わずため息をついた。


「終わったんだ。私は、もう本当に自由なんだ。」


(もうこのままのんびり過ごそうかな。)



しかし、このセレスティアがのんびり過ごすなんて

ことはそう簡単にはできない。

セレスティアの物語は、ここから始まるのだった‐…

感想と評価お待ちしてます(=^・ω・^=)

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