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泰平と娯楽の第一歩

騎士たちは若者だらけです。

二人を眠らしたあと、イワンの所に連れて行った。


イワンが少し驚いていたが、イワンにはゲイルを持ってもらい俺がこの少女を運んで騎士団長の所に案内してもらった。


コンコンコン、ガチャリ


ドアノブがあるってことは結構近代よりってことかな


「団長、さっき話した人が、本当に券屋を捕まえてきました。」


「ほう、まさか本当に捕まえてくるとは旅人の戯言だと思っていたが、」


強そうな口調の女性だな、女騎士って感じがして分かりやすいな


「団長殿、お初にお目にかかります、キハラマサキと申します。以後お見知りおきを。」


取り敢えず侍っぽく言ってみたが、どうだ。


「貴公はニッポニアのサムライのようだな、それにしては服装がかなり変わっているが……」


日本みたいな国があるみたいだな、反応を見る為に適当にやってみたが、当たりのようだ。


「ああ、ニッポニアの人間だがサムライではないんだ、これは我が国の丁寧な一般的な挨拶だ。」


そしてニッポニアにはそんなに詳しくないと見たぞ、話とかで聞いたことがあるが実際には人にもあったこと無いし、行ったこともないそんなところだろう。


「ほう、ニッポニアは鎖国状態にあり、国を出て外交などをできるのは一部の人間だけだと聞いていたが貴公はいったい……」


「まあ、私の身分よりこのふたり組の処遇をどうするかが重要だと思うんですがね。」

 

「そう言うなら、そういうことにしておこう。」


見逃してくれたのか、泳がすつもりなのか、心底どうでもいいのか、どっちなんだ。


取り敢えず二人を起こすか、


「イワン、その男を起こしてくれ、俺はコッチの小娘を起こす。」


「わかったよ、団長と僕への対応の違いが少し気になる所だけど。」


「こっちのほうが慣れてるんだ、それに最初から鎖国している国の民として近づいたら変なやつだと思うだろう。」


どこ出身と聞かれて、答えられないのはかなり怪しまれるからな、取り敢えずニッポニアと名乗っておこう


そう言いながらイワンはゲイルの頭を揺さぶった、アイツ優しそうな様子の柔らかイケメンだと思っていたが結構パワー型のようだな


少女の頭を揺さぶるのは可哀想だし(チョークを掛けたやつ)柔らかいほっぺでも触ろう。異世界に来た、メリットの一つに少女のほっぺが触れるというのも入れておこう。


「………お兄さん何者」


「そういえば名前を名乗ってなかったな、キハラマサキだ、ニッポニアの民だ。」


「くっ、俺たちに近づいたのは、騎士団に処刑させるためか!」


「まあ、半分正解だな、その発想がもう少し早く出ていれば楽しく生きられたのになぁ。」


「悪魔め、ニッポニアは礼を重んじるサムライの国のだと聞いていたが嘘のようだな。」


「あー、その、盛り上がっているところ、すまないが実は君たち二人組を処罰する法律が存在しないんだ」 


「どういうことだ、団長さん」


「違法な商品を取引しているわけでもなく、誰かに暴力を振るったわけでもない、そして騎士団では不快に思っている者もいるが代表である私としては悪事を働いているわけでもないと思う。」


日本では駄目だがこの世界ではまだ存在しない活動というわけか、ならばより好都合だ。


「ところで団長殿」


「私も堅苦しいのは余り好まない、団長でよい」


「そうはいきませんから、団長さんと呼びますね。」


「団長さんこの騎士団は金に困っていたりしませんか?」


「旅人に言うのは憚られるが、戦争が敗戦に終わり、軍縮の煽りを受けてな、団員を半分以上戦争で亡くしたからクビにせずに済んだが給料はかなり減らしたし、金があればある程度問題を解決できると考えている。」


想像より困ってた。


「なら団長さんいい方法がある。」


「ゲイル、稼ぎを出せ」


「チッ、稼ぎは相方に預かってもらってるよ」


縄をほどきながら


「お嬢ちゃん、いい子だから稼ぎを出してくれないかい」


「……名前で呼ばないとあげない。」


「ワガママを言う子にはお仕置きが必要だなぁ。」

ギャハハハ


「……アトラ・ラジアルよ。」


「アトラ稼ぎを出すんだ。」


「……イヤよ、このお金は友達の為に使うもの」


面倒くさい奴だな、よほど友達思いのヤツのようだ


「その友達はさっき走ってた騎士の子か?」


「……そうよ」


「ならその子の為にもなる。安心しろ悪くはしない」


「…………わかったわ、貴方を信じるわ」


麻袋を出してきた。中身を出す。

銀貨40枚が出てきた。

「「!?」」


「その様子だと、結構な大金のようだな。」


「あぁ、これだけで私達騎士の給料4ヶ月分だ。」


「団長僕達は6ヶ月分です。」


「今回はこれを全額渡す。」


「!?いいのか、旅人なら金は必要だろう。それに騎士団に収める必要はないんだぞ。指名手配されている者の持ち物は捕まえた者の物になるのだが……」


「そのかわりに、これからもこの賭博を続けさせてもらう。稼ぎは騎士団とこいつらで半分に山分けだ。」


「こうすることで、不満もなくなるだろう、そしてそのかわりに公開訓練を毎週行ってくれ。」


「どうしてだ、それだけではこちらが得をしてそちらに利益が……毎週賭博を行うんだな?」


「そのとおりだ、毎週行って利益は半分そちらに流す。そしてこのことは公式化してくれ。」


「大々的に行うのか。だがそれだけではないだろう」


「あぁ、騎士団の訓練所を少し改築する。金は金貨1枚あればある程度残るだろう。あとこの地域の税を少し下げてくれ。」


「それは私の一存では決められない。領主様と相談しないといけない。税金を減らすことは無理だと思うが」


「そちらがこれから儲ける金の一部を税収に入れてくれ。あと説得用にコイツラが溜め込んでいる金を使う。」


「ゲイル後でアジトを教えろ、いつからしているのかは知らんが、結構貯めているだろう。」


「銀貨を200枚ほど貯めてるよ!!」


「正直な奴だ、お前の金はこの国の為につかう。ありがたく思え。」


思ったより持ってんじゃねえか。


「団長さん、これでいいなら契約書を作るから判子を頼む。」


「ゲイルお前の名前で契約するがいいな。」


「……好きにしてくれ」


アタッシュケースから札を一枚だけ取り出した。

日本語で賭博を行うことと公式化して検挙しないことと稼ぎを半分にすることを書いた。


ここであることに気づいた。


「団長さん、名前を教えてくれ。」


「マイラ・クルーズだ。」


マイラ・クルーズ ゲイル・スピード両名の名のもとに健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、互いを尊敬し、敬い、共に助け合い、支え合うこと、真心を尽くすと誓う。


「判子を頼む。」


「その、結婚式の文章みたいなんだが……」

日本語は通じるようだ、言語も元の世界とあまり変わらないようだな



マイラがゲイルを見つめる、首を横に振る

「俺だってアンタみたいな、腹筋バキバキ女なんて嫌だ!」


「気にするな。これから長い間仲良くするんだから、結婚みたいなものだ。あと、レースとかで八百長はするな、騎士団と券屋は馬券を買うなよ。あと腹筋割れてんだな」


「それに団長結構いい歳だし、それにゲイルくん団長は可愛いところもあるんだよ。」


どっちかというと兄弟の盃が必要なんだがな。


「いや、割れてるけどそんなにだから4つだから。あとイワンは少し黙ってろ。」

イワンがゲラゲラ笑う

「しっかり割れてんじゃねーか、いいからさっさと判子を押してくれ」

マイラ団長が判子を押す。


「ゲイル、判子は持ってるか?」


「持ってねえよ、書類とか読まねえし。」


「ナイフ持ってるか?」


「ズボンの尻ポケットに入れてある。」

さすがチンピラだナイフは標準装備か

ナイフを取り出す

「チクッとするけど我慢しろよ。」


親指の先の方を少し傷つける。


「少し深いと思うんだが。」


「血が出るまで切るからな仕方ない。」


マイラの判子の横にゲイルの血印を押す。


「これで契約成立だ。来週も公開訓練頼むぞ。あと領主には俺も話しに行く。銀貨200枚を持ってな。」


「はぁ…俺たちの頑張りがこうもあっさりと」


「お前たちにはこれからも頑張ってもらうからな、なーに最終的には今より稼いで銀貨200枚なんてあっという間だ。」


俺の狙い通りならな。

ギャンブルが本格登場するのは次回からです。

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