第六話 タイムリミット
たくさんのアクセスありがとうございます。
処女作でこんなに見てもらえるとは思いませんでしたが、面白い作品に出来るようこれからも頑張ります!
僕は酒場を出て少し離れたあと考えた。
昼間は特に問題なく過ごせたが問題はこれからだった、その問題とは夜をどう乗り切るか……それだけだが!考えてみると今の僕は家なし、頼れる人なし、オマケに国外追放されたという不名誉付きの13歳の少年だ。
うーむ我ながらかなりの不幸だが自分の状態を嘆いても問題は解決してくれない、町で野宿すればスリに会うか身ぐるみを剥がされるかもしれない、だからといって外で寝れば魔物の不意打ちを喰らうはめになる。
「そうだ!武器屋の裏はどうだろうか?」
ふとそんな案が浮かんだ、裏路地のような場所なので人に見つかる事はまず無いだろう。そう考え僕は武器屋の裏に向かった。
そう離れた場所ではなかったのですぐに着いたが一つ問題があった。
それは……汚い、ゴミが散乱していて寝たら病気になりそうだった。
「背に腹はかえられない……」
僕は都合よく立てかけてあったほうきでゴミを端に寄せた。 そしてゴミの中に比較的にまだましなボロ布が落ちていたのでホコリを落として毛布代わりに使った。寝てみると意外と快適に過ごせたため、すぐに眠りに落ちた。
「……」
「…………」
「………………」
コケコッコー朝が来た!
とは行かなかったようで、夜中に目が覚めてしまったがその原因はすぐに分かった。何やら怪しい男達が話し合っている。
幸いにも後ろは壁なので背後から襲いかかられる事は無いだろう。だがこんな夜中に何故裏路地に?出来れば関わりたくないが、耳を澄ますと会話が聞こえた。
「たくっ勇者様の女好きには困ったもんだぜ」
「ホントだよ!しかもあんなハーレム作っといて俺たちには指一本触れさせないんだもんな!」
「しかも法律に触れるようなガキには手を出してないらしいぜ?抜かりねぇ野郎だよ」
「そのくせ俺たち男には容赦なくこき使うもんな!」
「合間合間にサボらないとやってやれねぇよ」
「おい!そろそろ戻るぞ!バレたらあのチートスキルの餌食だ!」
そう言うとすたこら去っていった、
どうやら怪しい2人組みは勇者の仲間でサボりに人気のない場所に来たようらしいが……
二人の愚痴を聞けば聞くほど勇者はただのクズにしか思えない、そんな奴を勇者様勇者様と崇めるなんて馬鹿なのか?
そう思う一方で安心した。法律に触れないようにしているということはカレンはまだ無事だということだ。
だが……16歳になったら手を出しても法律には触れないはずだ。
(タイムリミットは3年か)
つまりは3年以内にあの勇者からカレンを取り戻さないといけない……そういう事だ。
そして「チートスキル」勇者はいったいどんな便利スキルを持っているんだ?考えても仕方ないが。
しかし、いい情報をしることが出来た、誰だか分からないがベラベラ愚痴ってくれてありがとうと心の中でお礼を言った。