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¶ 1.偵察者 1 ~ 廃墟へ行こう ~


──*──*──*── 廃墟近く


 〈 ほうじん 〉がしゅつげんしたしょは≪ はいきょ ≫からやく30ぷんほどはなれたもりなかだった。


マオ

くのはやっ!

 ≪ ものむら ≫に1ばんりだな!」


セロフィート

からはあるいてきましょう」


マオ

「うん。

 もりなかあるいてくのか?」


セロフィート

です?

 のまま≪ ものむら ≫へかってあるきます」


マオ

「えっ?!

 もりかくれてかないの??」


セロフィート

「はい?

 かくれなければいけません?

 どうどうと≪ ものむら ≫へはいればいです」


マオ

「マジですか?!」


セロフィート

「マオとワタシはただの〈 たびびと 〉です。

 〈 たびびとるものけた≪ むら ≫へるのはやくそくです」


マオ

だれとのやくそくだよ〜〜〜」


セロフィート

なにもされません。

 あんしんしてください」


マオ

ほんかよ……」


 マオはしんむねいだきながら、もりくセロフィートのあとった。


──*──*──*── 平地


マオ

「なぁ、セロ。

 オレたちかっこうってさ、たないかな?」


セロフィート

つでしょうね。

 ぜんしんしろずくめですし」


マオ

「だ、だよな〜〜。

 ちゅうもくまとになっちゃうよな?」


セロフィート

「マオ、フードはかぶったままにしてください。

 〈 もの 〉にかおせてはいけません。

 かりました?」


マオ

「ええっ??

 なんでだよ。

 フードをかぶりっぱなしだとまわりがえないじゃんか!」


セロフィート

「〈 ものたちおびえさせないためです。

 〈 もの 〉はかしこいです。

 マオとワタシがにんげんでないことほんのうかんるでしょう。

 しょうたいせてしまえば、〈 ものたちしっしんしてしまうかもれません」


マオ

「そ…そうなのか??」


セロフィート

「〈 もの 〉にとって、マオとワタシはたいしょうです。

 えてかおかくことは〈 ものたちへのやさしさです。

 かってくれます?」


マオ

「………………。

 なんおおもするけど……。

 えず、フードはかぶったままにしとくよ」


セロフィート

「おねがいします」


マオ

「〈 もの 〉とはなしるかな?」


セロフィート

ます。

 マオはにんげんではないですから、〈 じんしゅ 〉のことかいます。

 フィンとかいせいりつしているのがしょうです」


マオ

ことつうじるならあんしんだよ。

 なかくなれるかな??」


セロフィート

「ならないほういです。

 〈 くうれつ 〉がえてしまえば、えてしまうのが〈 くうれつ 〉をわたってものたち(かれ)運命さだめ

 ふかかかわればかならこうかいします」


マオ

「そんな……。

 なんとかならないのかよ?」


セロフィート

「〈 くうれつ 〉をとおり、≪ エルゼシアたいりく ≫かられば、えることはないです」


マオ

「そうなんだ?

 じゃあさ、もとかい(きょう)かえれるんだな!」


セロフィート

それむずかしいです」


マオ

むずかしい??

 なんでだ?」


セロフィート

「〈 くうれつ 〉はしんしゅつぼつです。

 つながるかいつねへんします。

 ぶんたちかい(きょう)もどれるかくりくひくいです」


マオ

「〈 くうれつ 〉をとおってもぶんかい(きょう)かえれないのかよ……。

 それってフィンもなのか?」


セロフィート

「フィンは≪ ようせいかい ≫へもどれます。

 『 もどはない 』とってましたし、もどれることっていたのでしょう」


マオ

「フィンってわってるんだな。

 そんなにきょう(妖精界)かえるのなのかな?」


セロフィート

「フィンにはフィンにしかからないじょうがあるのでしょう。

 フィンはとくべつな〈 ようせい 〉です。

 フィンがみずかのぞんで〈 かみつかい 〉へたのめば≪ ようせいかい ≫へはもどれます」


マオ

「そうなのか??」


セロフィート

にじぞくせいの〈 ようせい 〉ですし」


マオ

「そうなんだ……」


セロフィート

「マオ、≪ ものむら ≫がえてました」


マオ

「そうなんだ!

 どんな≪ むら ≫だろう??

 どのくらいはってんしてるのかな??」


セロフィート

たのしみですね、マオ」


マオ

「≪ (ゼヌカーナ) ≫ってさ、『 ゆうれい 』ってわれてたんだよな?

 ほんゆうれい(ゴースト)てたのか?」


セロフィート

「いいえ。

 ゆうれい(ゴースト)じったいそんざいです。

 ほんらいにくがんではえないそんざいです。

 ようとおもってかんたんえるそんざい(もの)ではないです」


マオ

「──でもさ、じったいゆうれい(ゴースト)ちゃうひとだってるんだろ?」


セロフィート

ますね。

 それにんげんこのんでているわけではないです」


マオ

「そうなのか?」


セロフィート

「〈 おんじつじょう 〉がせておられるだけです。

 じっさいにくがんではえないそんざい(ゆうれい)わざわざさせてまでおんじつじょう 〉はじんぶつようがあります。

 おしえたいことがあっても、ざんねんながらにんげんは〈 おんじつじょう 〉と()つうません」

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