¶ 1.宿泊室 3 ~ 気になる村 3 ~
マオ
「ちゃんと≪ 魔物の村 ≫に着くのかよ?」
セロフィート
「安心してください。
未知の土地へ足を踏み入れた〈 魔物 〉は慎重に棲みかを選ぶものです。
≪ 廃墟 ≫と化した場所は限られてます。
≪ 町 ≫から1番近い≪ 廃墟 ≫は徒歩で向かっても14日程掛かります。
嘗ては『 幽霊都市 』と噂されていて誰も近寄らない≪ 廃墟 ≫でした。
名前は確か……≪ ゼヌカーナ ≫でしたか……」
マオ
「ゼヌカーナ??
聞いた事の無い名前だな〜〜。
でさ、『 都市 』って何??」
セロフィート
「行ってみれば分かります。
今から1000年程前に天災で滅んでしまった≪ 都市 ≫の1つです」
マオ
「天災??
セロが滅ぼしたんじゃなくて??」
セロフィート
「時時、失礼ですね、君は。
ワタシは未だ未遂です」
マオ
「未遂??
え゛っ??
未遂──って事は滅ぼそうとした事はあった訳かよ??」
セロフィート
「若気の至りです」
マオ
「2100年も生きてて何が『 若気の至り 』だよっ!!」
セロフィート
「何を言います。
5000年経つ迄は若気です」
マオ
「ご…5000年?!
( 其もう、若気じゃないだろ〜〜…… )」
セロフィート
「さぁ、行きましょう」
マオ
「う、うん…」
〈 魔法陣 〉が光だす。
光が治まると《 宿泊室 》からセロフィートとマオの姿は消えていた。