⭕ 1.偵察者 10 ~ 領域 1 ~
セロフィート
「{ マオの人間贔屓も此処迄来ると…… }」
マオ
「{ 何だよ〜〜〜。
『 人間贔屓 』ってさ!!
オレは別に人間を贔屓なんてしてないぞ! }」
セロフィート
「{ そうです? }」
マオ
「{ そうだよ!
──其に…オレが贔屓するのはセロだけ…(////)}」
セロフィートへ言い返そうとしたマオは、最後迄言わずに顔を赤らめたまま俯いた。
自分が言おうとした言葉に「 ハッ! 」と気付いたマオは急に恥ずかしくなったのだ。
セロフィート
「{ マオ?
どうしました?
もしかして…疲れました? }」
マオ
「{ 違う…(////)
も…何でオレばっか──(////)}」
セロフィート
「{ マオ…… }」
マオは良く、顔を赤らめながら俯く事が多い。
其に関しては、まあまあ面白いから別に良いのだが、『 何処か調子が悪くなってしまったのか…… 』と、セロフィートはマオが心配になってしまう。
調子が悪くなってしまった玩具は壊れてしまった玩具と変わらない。
壊れてしまった玩具で遊んだとしても、セロフィートには大して楽しくないのである。
今のセロフィートにはマオ以上に夢中となれる玩具はない。
目ぼしい玩具が他にもないかと探してはいるがなかなか見付からない。
〈 契約 〉をした事もあるが〈 皇 〉でもある為、ある程度は丈夫なマオだが『 形あるものは何とやら 』と言われる様に壊れない玩具等存在しないのだ。
セロフィート
「( マオを少しでも長持ちさせたいですし…。
何処か悪いなら隠さず教えてほしいのに……。
マオは頑固で困ります… )」
セロフィートはマオの背中をポンポンと軽く叩く。
本日2度目の背中ポンポンだ。
?
「──モス…、ワトゥス等ノ住処ニ何用テスガナ??」
マオ
「──へ??
セ、セロ……。
今、声がっ!!」
?
「──ォォオオオ……。
ワトゥスの声ガ聞コェリョリマスガナ??」
マオ
「ひぃいっ!!
セ、セロぉ〜〜〜〜〜〜」
姿は見えないのに声だけが聞こえる。
しゃがれた声で辿辿しいエルゼシア語を使いながら話し掛けて来る。
四方八方から聞こえて来る声にマオは怯えた。
セロフィートの腕の中に居る限り、安全である事は頭の中では分かりきってはいるものの、やはり怖いものは怖いのだった。
耳元で聞こえる声が気持ち悪くて、マオは今直ぐにでも両耳を塞いでしまいたい衝動に駆られていた。
此のまま声を聞き続けていたら気がどうにかなってしまいそうである。
?
「何故ニワトゥスノ声ガ聞コェルノニ答ェテワクレィデカ??」
マオ
「{ ……………………セロ??
…………オレ…嫌だ……声…聞きたく…ないよ…… }」
セロフィート
「{ 何です?
もう、限界です? }」
マオ
「{ …………気持ち悪いんだよっ!
耳元で声がしてるんだぞ!!
気が狂っちゃいそうだよ! }」
セロフィート
「{ 狂いません。
直ぐ慣れます。
〈 魔物 〉とはワタシが話します }」
マオ
「{ う、うん…… }」
セロフィート
「初めまして、〈 魔物 〉さん。
ワタシの名前はセロフィート・シンミン。
見ての通り、〈 旅人 〉です。
〈 魔物 〉さんの声に震えている彼はワタシの〈 守護衛士 〉です。
怖がり屋さんな彼の為に姿を見せてくれませんか?」
魔物
「良キニズラ。
ワトゥスノ姿バ見セマセゥズ」
そう言った〈 魔物 〉は、セロフィートとマオの前に姿を現した。
魔物
「此ディィズラガナ??」
セロフィート
「はい。
どうも有難う。
──マオ、〈 魔物 〉さんが姿を見せてくれましたよ」
マオ
「…………う…ん??
何処??」
セロフィート
「直ぐ其処です。
恐くないです」
マオ
「直ぐ其処って…言われても………………へ??
…………えと……此が……〈 魔物 〉……??」
どんな化物染みた姿をしているのか──と想像し、恐れていたマオだったが、目の前に浮いている〈 魔物 〉の姿を見たマオは、拍子抜けしてしまった。
セロフィート
「『 此が 』って……。
マオ、其こそ〈 魔物 〉さんに対して失礼です」
マオ
「あ……うん…。
御免なさい…」
魔物
「良カトデス。
此ナラバ恐ロシクナィデショガナ?」
マオ
「………………うん…。
蝙蝠みたいな翼を生やした……何??」
セロフィート
「マオ、其処は大人の優しさです。
察してあげてください」
マオ
「…………セロぉ〜〜……。
誰を察するんだよ…」
セロフィート
「マオの為に姿を変えてくれた〈 魔物 〉さんの優しさに対してに決まってます」
マオ
「う、うん??
…………あの、恐くない姿になってくれて…有難う…(////)」
魔物
「話ガ出来ルナラ良カデス。
ワトゥスハドラゴコーント言ィマス。
ドラコト呼ンデクダセリ」
マオ
「…………えぇと……」
セロフィート
「マオ、『 ドラコさん 』です」
マオ
「あ…うん。
『 ドラコさん 』だね?
……オレの名前はマオだよ。
彼の…勝手に≪ 村 ≫に入っちゃって…御免なさい…。
『 〈 魔物 〉が≪ 村 ≫を作った 』って聞いて……。
──でも、悪さをする為に≪ 村 ≫に入ったんじゃないんだ!!」
ドラゴコーン
「知ッテルズラ」




