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今年の五月の初め、私と範子は海にボートを出し、そこで時間をつぶしていた。


もちろん海水浴客はまだ来てないし、波の少ないこの海にサーファーもいない。


広い海で私と範子の二人きりだった。


そして何かのきっかけで喧嘩が始まり、私は思わず範子を突き飛ばした。


範子はそのまま海に落ち、その姿を消した。


必死で探したが、私は範子を見つけることができなかった。


私は海岸までたどり着くと、ボートを沖に流し、一人家に帰った。


範子の死体が流れ着いたのは、数日後のことだった。


私を含めてみなが「その日は範子と一緒ではなかった」と証言したため、範子が一人でボートに乗っているうちに誤って海に落ちたということになった。


私は疑われることすらなかった。


しかし範子は死んでも私のことを忘れてはくれなかった。


そして私の顔をよく知っているはずなのに、なぜか鈴木と言う名前の見知らぬ女を次々と襲っている。


もちろん私の名前は鈴木だ。


鈴木という名字は多い。


今年は三人の犠牲者が出たが、範子があきらめない限り、来年も鈴木と言う女性が死ぬことになるだろう。


その時私は、いったいどうすればいいのだろうか。



     終

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