~試験が始まった~
こっちも更新!
試験が始まった。
ステータス開示よりもまずは決闘が先らしい。
曰く、ステータスをみて近い相手と闘わせるのもいいが、相手との戦い方も評価に入っているからむしろランダムな方がいいらしい。
決闘は1人3回行うとのこと。使用したい武器は基本何でもOKで近くにいる在校生スタッフに言えば持ってきてくれるらしい。そして交換はいつでもOKなのだとか。
これはきっと多種類の武器を使えるというアピールが出来るからだろうな。
試合はAからCブロックに分かれて、Aから順番に4人の4グループで行われる。俺はCブロックだからまだまだ時間がある。ちなみにルナはBらしい。集中すると言って先程別れた。
とか実況っぽいことをしつつ以前探していたスキル「称号把握」と「限界突破」を取得。
そして即「称号把握」で獲得努力値を上げるものを探す。
見つけた。内容は
《スキル概念:全ての努力値の獲得量を底上げする(具体的にはLv.1~10で5000~50000)
スキル名:夢を追う者
所持努力値:「全」602,500 「知」15,000,000 「生」7,750,000「戦」27,350,000
必要努力値:夢を追う心があるならタダでもいいぜ☆
レベルアップに必要な努力値:「all」100,000》
というものだった。
なんかうざいのが書いてあるけど気にしない。効果は最高なのだ。俺は不老不死を手に入れてゆったりまったり生活を送るためならなんだってする!!取得じゃあ!!!
《その心意気、いいね☆気に入ったよ!この称号使いな!───称号「☆夢を追う者☆」を取得、装備しました。》
うっぜえええええええええ!!!!なんかいらんもんついてるし!!でもありがとう!!!
どうやらタダで取得出来たようだ。
良かった。。。
あとは戦闘技能スキルを取って決闘が出来るようにしないと行けないのか…
武器は何があるのかわからないな。スタッフさんに聞いてみるか。
俺は近くにいたお兄さんに尋ねる。
「あの、武器ってどんなのがあるんですか?」
「ああ、ちょっと待ってね。」
そう言ってお兄さんは何かを詠唱する。すると俺とお兄さんの前に魔法陣が発生し、それが横になってスライドする。
移動する魔法陣から出てきたのは様々な武器。
「この中から好きなものを選んでいいらしいよ。」
ふむ、今のはきっと収納魔法だろうか…っとそのへんはまたの機会にして今は武器を選ぼう。
正直に言って、種類が凄い。剣だけでもたくさんある。
整理すると、
剣:長剣、短剣、ジャマダハル、刀
盾:長盾、円盾、小盾
斧:小斧、鉈、ハルバード
槍:三つ又、一つ
籠手:メリケンサック、籠手
遠距離用武装:弓、弩、クナイ、手裏剣、杖
こんなところか。
アイエエエエ!?ナンデアルノ!??って思うものもあったが中々種類が豊富で目移りしてしまう。
とりあえずは一番使えそうなヤツにしよう。
「これにします。」
「そ、それかい?それは扱いが難しいよ。在校生でも1人か2人しか使っていない武器だ。それで大丈夫?」
逆に使っている人がいるのか、感激だ。
「これがいいんです。」
「う、わかったよ。気をつけてね。」
「はい、ありがとうございます。」
きっと彼からしたらわがままを言う餓鬼に見えてしまっただろうか、でも大丈夫!俺は周りの目なんて気にしない!!
だがとりあえず「コレ」がスキルなしで扱えるのかをまず確認しなくてはな。
俺は学校で習ったことを反復し(もうほとんど覚えていないが)素振りをしてみる。
「…はっ!」ブンッ!
「はっ!せいっ!」ブンッ!ブンッ!
ハチが飛ぶぅ!…飛ばねーよ!!
いかん、一人ノリツッコミをしてしまった。
スキルがなくても扱うことは出来るようだ。
やっぱり日本人だしね、選ぶ武器は「刀」っしょ!
この世界は和と洋どちらかというと洋の方が強い。剣と魔法の世界だしね。仕方ないね。
俺はそんな世界で和の道を突き進むのだ!!
無駄に壮大な気がするが、気のせいだろう。
(これで俺も“侍“かな?なんちって!!)
とか頭おかしいことを考えながら素振りをしていたら不意に頭に声が響いた。
《スキル努力値が一定に到達しました。スキル「サムライA」を獲得しました。
スキル概念:武器「カタナ」が使いこなせる
スキル名:サムライ
付与スキル:瞬発力A+
ランクアップ必要努力値:「戦」5,000,000(内、最大免除努力値2,000,000)》
はああ!?なになに?聞いてないんだけど!!なにスキル努力値ってえええ!?!??
はっ!!今は試験中…さっさと受かって授業で受けるかもしれない!ならこの問題はスルーだ!!
ポイッ
んー、刀を振ったら努力値が上がったっていう認識でいいとしたら、もしかして……
俺は刀を鞘に入れ置き、ボクシングの構えでシャドーを始めた。
シュッシュッ…シュッシュッ…
そして次はアニメとラノベで学んだなんちゃって中国格闘術。
…フッ…ヒュンッ!タタンッ!バッ!
更に格闘ゲームにあった名称の知らない格闘術。
バッ!ババッ!シュッ!……ンップーキャクッ!!ドーケン!!
混ざりすぎてもう訳の分からなくなったシャドーを続けていると…。
《スキル努力値が一定に達しました。スキル「総合格闘術B++」を獲得しました。
スキル概念:格闘術全てが使いこなせる
スキル名:総合格闘術
付与スキル:判断力A+・動体視力A
ランクアップ必要努力値:「戦」7,500,000(内、最大免除努力値3,500,000)》
取得した!!やったぜ。
こんな感じなら杖振り回せばスキル「杖術(笑)」とか言うなの物理攻撃とか取得できるんじゃないか!?
アン〇ス!(物理)とかやってみてえええ
けどまぁ試験はこんなんでいいだろう。
問題はどっちを2回使うかだな…
アルファベット的に総合格闘術のほうが下っぽいから総合格闘術を2回使おうかな?
とりあえずお兄さんにまた会いに行かないと……
ーーーーーーーーーーー
お兄さんから籠手を貰い終えた頃、丁度Bブロック開始の放送が流れたので、ルナの応援をすべく急いで会場へ向かう。
会場は一つの大きな闘技場だった。
何故こんな広さにしたのか、とツッコミたくなる広さだったが、在校生や先生の結界魔法で仕切り、4人4グループがまとめて試験を受けれているのでよしとしよう。
魔法か何かで観客席にいる親御さんたちも試験の様子を見れるようだ。
何かの大会みたいな感じだな。
ルナはどこだろう…?目を凝らしてルナを探していると
「クレス!」
向こうから呼んでくれた。しかも一番近い出入口を背にして左側の結界内だった。
急いで駆け寄る。
「よかった、間に合った?」
「もうすぐ始まるけれどね。もしかして、応援に来てくれた…とか?」
「もちろん!頑張ってね!!」
「ありがとう!頑張る!!」
そう伝えた瞬間、ルナは眩しい笑顔をみせてくれた。
ぐうかわいい。
ちょっと顔が赤くなってしまっていると、例のガキ3人がやってきた。
「そいつに期待しても無駄だぜぇ?」
「そうそう、俺達にすら勝ったことないんだもんなぁ?」
「お前ら、やめてやれって、彼、傷ついちゃってるじゃないか。あれ?彼女だっけぇ?」
「「「ギャハハハハ」」」
こいつらよくこんな恥ずかしいこと出来るな。親の顔が見てみたいぜ全く。
ふとルナに視線を向けると、俯いて歯を食いしばっていた。どうやら勝てたことがないのは本当らしい。仕方ない、勇気づけてやるか。笑ってるガキどもを無視してルナに小声で話しかける。
(大丈夫だよ、ルナなら勝てる。)
(無理だよ…私、魔法の制御が上手くできないの、だからあいつらに…勝てないの…。)
(出来るよ。)
(えっ?)
(出来る。俺はルナを信じてる。)
(でも…)
(自分が信じられないなら、俺を信じて。)
(クレスを…?)
(ああ、ルナを信じる、俺を信じろ!)
(!…うんっ)
よし、元気が出たようだ。
いい言葉が思いつかなくて咄嗟にどっかのアニキみたいなことを言ってしまった。恥ずかしい…。
ふと見ると、ガキどもの一人がとっっっっても面白くなさそうな表情でこちらを見ていた。
ははーん。ほーん。うぇひひwww(おっと失礼。
ニヤリとして彼と目を合わせると彼はキッと俺を睨んだ。
いやぁwww青春ですなぁwwwwwwww
「これより、マスタリア学園入学試験決闘Bブロック1回戦を開始する!参加者は各試験官の前へ!」
先生の大声が闘技場中に広がる。なんつー大声だろうか。もしかしたらこれも魔法?と思っていたら服の袖を軽く引っ張られた。ルナだ。
「その…いってきます。」
ああ、なんてかわいらしいのでしょう!!
お持ち帰りィ~したいぃ~!!!
まぁそんなことしたらもう人生終わりなので我慢してルナを送り出す。
「おう!行ってらっしゃい!」
ルナは「うんっ!」と笑顔で頷き、試験官の元へ向かっていった。
ガキどものうち2人も試験官の元へ向かっていったので、きっとルナと戦うことになるだろう。
絶対勝てる。なので心配はしない。
すると、誰かに今度は腕を掴まれた。
ガキの残った一人。ハハーン、の子だ。
見た目は短い金髪、髪が上がって見えるおでこがちょっぴりワイルドな感じがする少年だ。ツンデレって感じするわぁ…。
そんな少年は、俺に一言
「勘違いするなよ。あいつはお前に惚れてる訳じゃないからな!!」
「勘違いはしてるつもりないけど、女の子には優しくしてあげないと、どんどん嫌われちゃうよ?」
「うぐっ!!な、なんのことだ!!意味のわからないことをいうな!!」
うぐっ!!だってよw
「君もCブロックでしょ?そこで決着でもつけようか?何のとは言わないけどね。」
余裕ですよ。という笑顔で煽る。
すると少年は
「いいだろう、何のとは言わないが、決着をつけてやる!!」
ノリがいいのか、単に頭に血が上っているだけなのか、すぐに了承してくれた。
「じゃあ、観戦でもしようか。」
「……はぁ、そうだな。」
怒り疲れたのか、溜息をはいて冷静になった少年。
俺嫌われる要素ないしな、全く!
そんなことよりも、横から小声で
「なんでバレた?いままで誰にもバレなかったのに…奴は…何者……。」
なんて喋っている。
俺は、危うく吹き出しそうになったが鋼の精神力()で持ちこたえた。
いい友達になれそうなんだけどなぁ。