キングズロード
男のキャラクターが女装するとか、
主人公の男がやたらなよなよしているとか
おちゃらけた事を脳裏で考えてたりとか
こういうのって最近定番化してるけど王道って言うのかな?
まぁ今回のタイトルはそういうのを反映してるって意味で
んまあ若干皮肉混じりかね(修正:2
現状把握:「人間に何かしらの怒りを持って反乱している妖精たち!チョージの死から得たアイディアで一時を凌ぐもその頭領のパミが俺たちを追い詰める!どうしようか、腹が減った!」
ついで:「女性と一緒に逃げてたけど周りの木造の家々が燃え盛っている上に行き止まりだぞ!これはいけないな!」
「気づいた時から何も食べてないわけだからな、ざっと12時間かそこらだろう」
「何言ってやがんだ?」
だんだん口が悪くなってってる妖精パミ。
妖精は食えないだろうな、身がなさそうだし、見た目が悪い。
食えるとしたらそこのワンコかぁ…。
怖いわぁ。
そんなことを考えている内に、パミの恨み話が再開された。
「この森に人間が来て今まで何をした!
最初の頃なんて、領土を奪い合い何度も森を戦場に争いをした!
街と街との中継地点とかいって、つい最近じゃない。
マナーの悪い輩は廃棄物や汚濁物を森にぶちまける」
あれ、もしかして俺のこと批判されてる?
「私たちは、人間とパートナー関係を持ちつつ、人間に復讐する事を願った。
…知ってた?
報告こそされてないけど、森で行方不明者が何人も居るのを。
嘘の進路へ誘導して獣に襲わせたり、崖から落としたりするの。
大っぴらには出来なかったけど、それでもすっきりしたわ。
私も二人くらいやったわ、スリルがあってとてもよかった。
標的は大概は一人で旅をしている人…あなたとかね」
そういって歪んだ表情で彼女を指差すパミ。
「頼みでもあったんでしょう?他の妖精から。
本当ならね、私があそこから猛獣を使って襲う予定だったのよ。
ホント、運のいいこと…」
いや、そんな顔で俺のコト見られても。
けど予想が的中しててちょっとうれしい。
でも俺が予想していたの誰も知らないから虚しい。
授業で他のヤツが答えてて間違えてるとき
「あぁ、俺これ知ってるわ」とか考えてて
他のヤツが正解したとき賞賛浴びてるくらい虚しい
俺も知ってるのに。
「フフフ、もうお喋りはこれ位にするわ。もう暑くって暑くって」
そりゃそうだろうよ。
「それじゃあね、馬鹿な勇者に間抜けな女」
「馬鹿とは失礼な、俺はアホだ!」
「何言ってるの!?」
彼女から突っ込まれた。
しまった、俺のイケメン勇者像が!
「ガルアァァァ」
×6(笑)
二人そろっておわたー。
「しっしょー!」
突如、腑抜けた声がしたと思ったら「コレシ・ヌール」を巻き込んで真横に火柱が現れた。
へぇ火柱って倒れるんだすっごーい。
火柱の現れた痕には灼熱の溶岩ロードが出来上がっていた。
あれ、これどっかで見たことあるような…。
「な、何だ!?」
味方が全滅して焦るパミ。
奇遇だよ、俺も焦ってる。
「見つけましたよぉ♪」
目の前に現れた得意な体系をした少女。
または外見。
インナー付きでスギちゃんみたいな格好をしている。
そして獣耳やら尻尾やらが生えている。
そこもすごいがもう少し特徴を追加。
燃えてる。
萌じゃない燃え。
「獣耳娘萌えでござる~」じゃない。
獣耳、尻尾が燃えているでござる。
あの、ヒ○カゲの尻尾が全部に行った感じ…。
「うそ、この子…」
後ろの彼女はこの子の正体を知っているらしい。
「ファイアビースト?本物は始めてみたわ…」
名前だけだと人の成分まるでないやん。
大丈夫、ケモナーには悪いけどパッと見、人間だから。
「そう!私ファイアビースト!ファイアビーストのリリッシュ!」
おお、ここにきて初めて自己紹介されたぞ。
考えてもみたら名前で呼んでるやつ「パミ」しかいなかったわけだしな。
あー、俺自分の名前考えてねーわ。
「ああああ」はさすがにな、俺そんなタイムアタックしてるわけじゃないから。
「さぁさぁ師匠、悪者をやっつけましょう!」
そう言って小刻みに跳ねながら俺に訴えかけてくる。
え、俺?
「まぁいいや、そうだな…よし!」
そう言って俺は正面を指差す。
さらに顔が引きつるパミ。
「あーいつ捕まえてこーい」
「ラージャ!」
リリッシュのテンションにのせられて調子に乗る俺。
なんだろ、違和感ないわ。
てか、いつもの俺っぽさを感じるな!
「どうです師匠!」
右手グーでそこから上半身が出ているパミ。
ふふふ、いとをかし。
「あはれな様よ」
「何言ってるこいつぅ…」
「おっとワン公呼ぼうなんて思うなよ?こいつがぜーんぶ焼いちまうからな」
「おーいえす!」
なんだこのノリ。スゲーやりやすい。
「さぁ、お前が今回の主犯か?だったらこの騒動を止めてほしいんだけど」
「くっ…お前らがこの森を手放すまで、やめるもんか」
「手放すまで…か」
「フフフ、そうだ」
「いいよ」
「エッ」「え!?」「え」
左からリリッシュ、彼女、パミ。
「だってなんもかも燃えちゃったんだし、妖精は怖いし」
目を見開いて固まるパミ。
初めて会ったとき思い出して笑いそうになるわ。
「もういんじゃね?偉い人どこよ」
「え、偉い人ってコロニーの代表?」
「そーそー。俺も折り合って話してあげるからさ、やめてくれない?」
「いいわ、一旦攻撃はやめてあげる。ただ、念には念よ。
さっきの倍近い数の猛獣を用意しておいてあげるわ」
「うはー遠慮したい」
そしてなるべく低い位置から飛んで逃げるパミ。
羽が痛むのか?あ、煙いのか。
「師匠、不意打ち戦法ですか?」
「違うぜ、ワンちゃんがかわいそうだからさ」
「師匠は動物愛護の方ですかー!尊・敬(はぁと」
目をキラキラさせて羨望のまなざしで見つめてくる。
イイ、これめっちゃイイ。
―――――――――――――――
「ガツガツ、モグモグ」
「それで、どうなったのでしょうか?」
代表の額からは汗が浮き出てる。
おっちゃん、がんばったな。
ここは何とか防衛網を維持できた代表の建物。
そこで俺は「敵のボスと話しつけて今攻撃やめてもらってます。ていうかなんか食い物ください」といっておいた。
話は飯の後だよ、代表。
「今は私が説明します」
飯を食べている間、彼女が話してくれるらしい。
よし、飲み込むのは後だ。も少し噛もう。
「今回の件は私たち人間が森を荒らしたことが原因です。
森の住民だった妖精たちはコロニー開拓後も人間を憎んでいました。
その結果、建物はほとんどが焼けてなくなり、今も妖精たちは第二波に備え、猛獣を集めています」
「それで、どうして彼は攻撃を止めてもらっていると言ったのだ?」
「それは、妖精の出した条件に彼が応じたからです」
「どういうことだ?」
「このコロニーの放棄です」
「コロニーの放棄!?」
「妖精は非常に脅威です。
それに、今攻め込まれたらもうここにいる人間はほとんど死ぬでしょう。
街からの増援も早くても2時間。
それまでさっきの量の倍近い猛獣を抑えるのは不可能です。
偶然であっても、彼の判断は的確でしょう」
失礼な、ちゃんと考えたわ!
…少しだけ。
本当は「妖精とかめっちゃこえぇ」だけどね。
「だが、私一人ではコロニーの放棄など決定できん…」
「それじゃあ…」
飯を食い終わった俺。
ここの飯は草の匂いがすんごいな。
味の邪魔、もう少し頑張ったらお互いを伸ばしあう味になると思うのに。
「放棄と同時に両方の街に行きましょう。
コロニーの人たちも二手に分かれて事情を説明、って」
「それしかないが…、正式な権利を持っているのは代表の私だけだぞ」
「大丈夫でしょう、「イヤーあの森やばいわー、誰も占領したくないわー、住みたくないわー」的な事を住民全員で言ってりゃいいんですよ」
「そんなので大丈夫なのか…」
バンバン。
外から窓をたたく音がする。パミだ。
「アンタ、本気で説得しちゃってるのね」
「居座ってほしいんならそれでもいいし、殺せばいい。
けど、そんときゃにゃ森よりももっと規模のでかい範囲の人間が復讐に来るだろうし、森なんて木っ端微塵だぞ」
「脅してるのね」
「冷やかさなきゃ言わない」
「……」
あっけにとられる代表。
「まさかこんな子供染みた言い合いでコロニーの命運が懸かっていたとは」的な心境である。
「そんなわけで代表、住民を明日の朝には集めて昼には出発しましょう。
おいパミ、そん時はぜってー攻撃するなよ」
「わ、わかった。伝えておこう。」
「いいわ、けど三日して残っていたら食いつぶすから。
それに、以後森が襲われたりしたらあなたを呪い殺すから」
「オーケーオーケー」
こうして深夜の会談は幕を閉じた。
俺ってば決まってる!
ちなみに投稿者、ポケモンは銀しかやったことない。
ソウルシルバーじゃないよ? 銀なのよ。
俺の「Lv.53ゴローニャ」…消えちまった。
ついでに友人の兄貴に貸していたらルギアがパクられていた。
すっからかんの洞窟。
―|嘘次回予告!|―
遂に完結!?
「0から出来たる勇者ども」、感動のフィナーレ!
来場の際にはハンカチとティッシュと膝にかけるなんかあれもお持ちしてきてください。
次回最終回!「接着剤が腕に!ギャアアアアアアア!!」生きるためにゃやるしかねぇ!