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0からできたる勇者ども  作者: ガルヴォロ
シンガン・シャイナー
12/12

ベジタブルインパクト

描きかけってのは癪だし、閲覧者の方に申し訳ない…。

ヴぁーっとでも終わらせよう。


現状報告「森の中。虫どもを薙ぎ払ってリリエッタの住む集落を救いに行く!…のだが食虫植物につかまってしまった」




「いいか…誤ったことはするんじゃない…あやまったことはするんじゃあない」


捕まってしまった、見事に捕縛された。この締め付け具合はその道の人的にはベリーグッドだろうが今の自分からすれば「いとわろし」ってな感じだ。


「もう日も暮れてきた…」


景色が暗くなるということは自分にとってはなんら問題ない。

問題はこの巨大な食虫植物だと思っていたものが割と雑食であったことだ。

しかし、このまま黙って飲まれる自分ではない。

締め付けられた状態で大きく息を吸い込む。


「たっ…助けてくれぇぇぇぇぇ!!うおぉぉぉぉおおお!!」


誤解しないでほしい。これは呪文、魔法のようなものなのだ。

使用条件は「自分ではもうどうしようもないとき」に使う魔法なのだ。

超画期的。


「だれきゃぁぁぁああ!どぉあすけてえええ!」


「うるっさいわねぇ…」


「…あ?」


小さな声の主にダミ声で返事をする。

いや、別にダミ声なのは泣いてたわけじゃないから。

呪文の副作用だから。


その時ひょいと懐からパミィが姿を現した。


「ふぁーあ。もう少し寝かせてよ」


「あれで寝ていられたのか…」


「森から出るくらいにはお目覚めバッチリの予定だったんだけどね」


「なんでそんな余裕なんだ、また虫がでてくるかもしれないぞ?」


「虫を食べるような物体に、虫が近寄るもんですか」


君にどの程度の知識があるのかは知らないけどサンプル食品って言うのがあってね、食べられないんだぜ…あれ。


「何よりこんな外見してたらさ~」


いや、正直トランプの背だけ見てババかそうでないかを見分けるのは難しいと思うんだ。


「脱出の方法を考えてくれないかな」


「簡単よ。ほら」


「わーすごい」


懐から飛び出すパミィ。

今はそんな冗談を見たいんじゃない。


「何か無いか!?自爆スイッチとか誤爆スイッチとか!」


「よくわかんないけど怪しい突起ならあるわね」


「そうか!よしもうそれが俺に残された一抹の希望だ。押してくれ!」


「え、やだよ気持ち悪い」


寸での所でごねないで。お願い。


「お願いします…」


「うえー」ぽちっ


パミィがなぞの突起物を押し込む。その直後、雑食の植物が大きくうねる。

前後左右にのたうちまわられて同じくシェイクされてる俺は正直吐きそう。

パミィは一先ず懐へと戻った。


「うぉおおおおお!!」


暴れまくる雑食植物。ひときしり暴れた直後――


ドカァァァン!!


――爆発した。

撒き散らかされたとか、飛び散るとか、そういう表現は生易しい。爆発した。


「ぎゃああああああ!!」


「なんなのぉぉぉぉ!?」


中にガスでも溜まっていたのか。暗闇の中、一瞬だけ輝いた。

そして俺たちは遥か上空まで吹き飛ばされた。


「こここのままだとあんた落下死しちゃうわよぉぉぉ!」


「お気遣いありがとぅおおおおお!」


爆発の勢いに乗ってそのまま森を抜けた。

「森がクッションになってくれた!」とか、p-さんが下に居る事件の可能性も無くなったというわけだ。

もしかすれば、帰る方向も間違ってるかも知れない。


「あ、でもこの方角…私たちの森の方だわ!」


あ、そっちは合ってるんですね。

あと私たちって言ったけど俺関係ないからね。


などと考えているといつぞやの草原の気配が感じられた。

ベネッタと分かれた所か。

地面にグングン近づく。その時、パミィが懐から飛び出した。


「じ、じゃあね。ロンゲのおにーさん」


「え!ちょっと!?」


結果として衝撃のタイミングで見捨てられてしまった。なんてこった。

ティンカーベルや飛行石系統のパワーは持ってないのか!


「むぅぅん……駄目だったか」


服を広げて減速…も考えたが速度がべらぼう速い。「も無理ッス」と観念する。

これにてお陀仏。


最後にあの時の胸の感触だけでも思い出そう…。


ヒュルルルルル…

ボヨヨ~ン

ブモッ

ドスン


落下音…からの始めに落ちた穴へ落っこちて地表までバウンド。さらに地表でモグラもどきをクッションにして地面へ着地|(顔面から)。


「ひ、百点満点ですやん!!!」


スリ傷&鼻血まみれの顔を上げてこの現象に一人賛美する。

もしホッピング☆土で右手を出していたら骨折沙汰だったな。思い出すだけでホントよかった。


「…!……さん!」


「ん?」


遠くからでかい声がする…のだがさらにすごい速さで近づいてくる。

なんて速さだ、ものすごい危険を感じる。爆発の時も手離すことのなかった『しべちょじ(ねっばねば)』を構える。


「おにぃぃぃさあああん!!!」


「ふんぶっ」ズザザザザザア


急速に接近する生物の正体はベネッタだった。

彼はものすごい速度で抱きついてきたのだが、勢いあまって俺ごと地面を30mほどえぐる。

お陰でお尻にまでもっこりと土が。

思ったのも束の間、すかさずベネッタが拳骨をお見舞いする。


「ジオングッ」バキッ


思わず変な悲鳴を上げてしまう。その直後、蹴りの猛攻。いわゆるラッシュ。


「おにいッさんッ僕はッすごくッ心配ッしたんッだからッねッ」


「…ザクッ…グフッ…ドムッ…ゲルググッ…ギャンッ…グラブロッ…アッザムッ…ビグロッ」


目に涙を浮かべて僕を蹴りまくるリリエッタ。

不意打ちな上に、ちっちゃい「ツ」のたびにスタンピングされたら誰でもジオン製MS・MAの名前を言っちゃいますよね。けどこの蹴る数はおかしい。


「一人でっ!ずっとっ!待ってっ!たんっ!だからっ!ねっ!」


「ゴッグッ…リックドムッ…ズゴックッ…ブラウ・ブロッ…ララァ専用モビルアーマーッ…ビグ・ザムッ…」


まずいぞリリエッタ。残りのジオンMS・MAレパートリーが数発分しかない。


「はぁ…はぁ…僕、お兄さんが居なくなってからどうしたらいいのか分からなかったんだ…」


「あ、ああ。止まったのか良かった」


あと3機くらいしか思い当たらなかったわ。

それにしてもこのダメージ。地面に激突しなかった分くれてやんよと言わんばかりの痛みだ。ホント、どっちがマシだったか疑うほど。

まさか心眼の射程外からタックルして動作が間に合わないとは…恐ろしい子!


「それでお兄さん何処へ行ってたの。後さっきなに喋ってたの」


「穴に落ちてな…なんとかここまで戻ってこられたんだ…さっきのは知らん」


知らん知らん。と徹底否定。

それでも知りたいのならある意味愛する心とでも思っちゃってくれ。


「それで…だ。ベネッタ、一度君の集落へ戻ろう」


「何で?」


「危険が迫っている」


そして向こうでの事情を説明した。

ワームとかの件はうまくかわして。


「わかった。お兄さんついてきて!」


「待った。お前だと少し不安だ」


旅立つ時も初っ端から迷子だったからな。


「俺の方が感覚は分かるし、覚えてる。安心しろついてこい!」


「うん!」


「……」


「……お兄さん?」


「全身打撲じゃなけりゃこのまま突き進んだんだがな…」バタン


全身の痛みで駆けつけるどころではなくなっていた。


「さっきまでの意気込みは!?一体どうして!?」


出会い頭のお前の攻撃によるものだって!


「顔が血だらけだよ!」


ああ、それは着地のものですわ。…ゲンコもあるけど。


「ともあれ負ぶってもらえれば何とかなる…持てるか?」


「行けるよ」


結構小柄なのに余裕で背負う。

さすが業火を操る特殊な種族だ!パワーがダンチだぜ。

そして祝☆お荷物。


「よし、まずは真っ直ぐ森へ行くんだ」


「ブ・ラジャー!」


ダダダダダ…


自業自得というか、因果応報というか…寄り道は控えめにしないと大変な目に遭うな。

気をつけよう。

おう!特に言うことはねぇ!

前回の投稿日時と比べて察してくれ!

アニメ棺姫のチャイカ第一話みたけどいい動きをするな!テンポもいい!原作を読みたくなったぞ!


というわけで嘘次回予告だ!

<『嘘』『次回』『予告』>

ベネッタと合流した俺はとんでもないものを目撃する…その正体は神だった!

そして神の正体はヒグマだった!

そしてヒグマの正体は48歳のおっさん(フリーター)だった!!

世界の真実…嘘すら見抜く力!

開眼『メ・グス・リ』!!

いやぁ、やっぱり太眉美少女は至高にして最高だぜ!

次回!「偏見が渦巻くコンクリートジャングル」俺にしか見えない世界がある!

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