プロローグ
初投稿です!
変な所や、よくわかんない所、色々あると思いますが、暖かく見守って下さい!
「現場は只今大変な事になっております!」
「あちこちのゲームショップや、家電店に数百人もの人が列を作っています!」
と、ヘリコプターからの映像がテレビに映り、現場の騒がしく、ワクワクとした雰囲気が伝わってくる。
今日はVRMMO、『The World Fascinate on-line2』の発売日である。
The World Fascinate on-line2、略してWFOは によって作られた仮想世界、レイグラウンでクエストに挑むもよし、加治屋などを営み平和に暮らすもよし、またゲームでのボスに挑み、ダンジョンを攻略するもよしのかなり自由度の高い、プレイヤー毎の楽しみ方の出来るゲームである。
3年前にWFOの一作目が発売し、世界中でバカ売れし、中にはハマりすぎて現実世界と仮想世界の見分けが付かなくなる者まで現れたが、特に事件も起きず、攻略された。
そして今日、3年の月日が経ち、満を持してWFOの二作目が発売となったのである。
今回のWFOは、前作とは制作者が多少変わっているらしいが、前作より反響が高かった、ダンジョンに力を入れ、更にWFOの特徴の一つである、キレイな世界や、キレイで土派手な技は更に改良を重ねたらしい。
だが、今回のWFOは、2万本と発売本数が限られており、何とかWFOを手に入れようと、世界中の人々が躍起になっているのである。
そして、マスコミにも発表されず、WFOを作った会社は前作での上位ランカー10人に無料でこのゲームを配布する、という事になっているのである。
なぜマスコミにすら発表されてない事を、俺が知っているのか、それは、俺が公式発表されてないが、上位ランカーの一人であるからである。
今夜の10時、WFO発売開始と同時に家にもWFOが、届く事になっている。
コーヒーを飲み、内に秘めた興奮を飲み下すと、テレビでは、発売までのカウントダウンが始まっていた。
「さあ、もうすぐ発売開始です、それでは皆さん、10!」
カウントダウンが始まると、人々のテンションも最高潮を迎え、地響きのように、カウントダウンの声が響く。
「9!」
一つ一つ刻々と、その時は近づいてくる。
「8!」
カウントダウンの時間も惜しいと、人々は思いながらも、カウントダウンを続ける。
「 7!」
テレビからではなく、外からもカウントダウンが聞こえて来る。
「6!」
人々は興奮を更に高める。
「5! 」
半分まできて、更に思いは加速していく。
「4!」
まだかまだかと、思う人々の声を代弁するように、カウントダウンは続く。
「3!」
「2!」
「いちっ!!」
「WFO発売開始です!!」
テレビのキャスターが興奮気味に発売開始を告げると同時に、人々は各々の思いを乗せながら、ゲームまで走る。
と、そこで、ピンポーン、という音が聞こえてきた。
コーヒーで飲み下し、俺は玄関まで少し急ぎ足になりながら、興奮を堪えきれず急ぐ。
「はい」
モニターから外を覗くと、
「宅配便です。」
という声が聞こえてきた。
印鑑を取り出し、ドアを開ける。
相手から荷物を受け取ると、急ぎ寝室まで走る。
荷物を開けると、WFOと書かれた三年前と同じようなパッケージが現れた。
ビニールを破り、早々にゲームを開始する。
now loading………
ロードが終わると、キャラクター作成に移る。
名前 シオン
名前を入れると同時に、身体のスキャンが始まり、終わった時には、自分と同じ姿のキャラクターが、完成していた。
Welcome To WFO
という文字が現れると、視界が一瞬真っ暗に染まると、次の瞬間には、WFOの世界が広がっていた。
そこは、現実世界と違い、果てなく続く大地に美しい世界が広がっていた。
そして、この時は誰も思わなかった。
こんなに簡単に入れた世界から、出ることが出来ない事を。
コレが自分の命を掛けた、バカみたいな、狂ったデスゲームの始まりだと。
最後まで見ていただきありがとうございます!
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