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一応、お姫様なんだけど。  作者: フルーツサンド
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王子の陰謀?

私のパーティーはまだ続いています。

人間って単純な生き物で満腹=寝るの繰り返し。そうです。私も寝たから当然、お腹が空く。

だからまた、あの部屋へ食料を求めて戻ります。

皆さんは私が消えたから心配?はしておられません。

そうです。皆さんは喋るのに華が咲いています。やはり、この異世界でも女は同じ。

みんなグループを作って、話して、話して人の噂が大好きなんですね。

私は直ぐに料理が並んでいるテーブルに陣取って食べています。

こんな美味しい料理は幾らでもお腹に入るわ!

でも、この子の体が肥ってしまうのではないのか?・・・・ダイエットしないといけない?

ここ1ヵ月は食っちゃ寝の毎日だったし。ヘルスメーターは無いし・・・・・

絶対!肥ったわよね。


「アン。ちょっと!」


「如何されました?」


「あのね、アン。私・・・・少し肥えたかな?」


「?・・・別に。いつものお嬢様ですが。」


「アン!有り難う!!」


「?・・・・お嬢様?如何されたのですか?」


「・・・・実は、私、目覚めてから凄くお腹が空くのよ。何故なのか分からないんだけど。だから食べてばかりで少し肥えたかな?って思って聞いてきたの。」


「大丈夫で御座います。お嬢様はちっとも変わられておりません。」


「良かったわ!(ニコニ)」


「お、お嬢様・・・(ポッ!)」


何、この子?何故、顔が赤くなるのよ。可笑しいわ!

・・・・・何やら向こうが騒がしいけど?

私は遠目で騒がしい所を見たら・・・・あの王子じゃないの。

何の用なのかしら。王子ともあろうお方が。

・・・・何?こっちへ歩いて来る!!


「これはフローレンス嬢。お元気になられて喜ばしいことです。」


「・・・・有り難う御座います。」


「それにしてもフローレンス嬢が神の御加護を受けられたなんて。驚いているのですよ。」


「・・・・あの、王子様。神の御加護って何ですの?皆様が光栄だとか羨ましいだとか仰っておられるものですから。」


「エッ!知らないのですか?神の御加護は神の御加護です。」


「・・・・??では、その神の御加護を受けた者は何か得でもあるのですか?」


「得?・・・・得とは?」


「得とは得です。」


「・・・・・・・・」


「フローレンス。私のことは憶えていませんか?」


「・・・・・申し訳御座いません。私、記憶が無くて・・・・」


「やはり本当だったのですね。」


「王子様。私のことをご存知なのですか?」


「ハハハは・・・・よく知っている。私達は従妹だ。それにソウとは学友だ。ソウとカルとは幼馴染だ。そしてフル。お前のこともよく知っているぞ。フル。俺はカイルだ。昔のようにカイルと呼べ。」


「・・・・カイル。(そうか!私もこの王子と幼馴染&従妹だったんだ。従妹?・・・まてよ、従妹っていってもマタ従妹に当たる間柄じゃん!国王の従妹が母様だから。ややこしいわ!)」


「ところで、ソウとカルは?」


「知りません。兄様達はその辺にでもおられるのでしょう。」


「・・・・・ククク・・・・失礼。フル。お前、性格が変わったなぁ~~」


「エッ!・・・さあ、私には分かりません。」

私、何かおかしいことを言ったの?性格が変わったって・・・・本物さんはどんな性格だったのよ!

それにしても、ヤバイ!ヤバイです。偽者と感ずかれた?

私が本物のフルに見えますように祈るしかない!

そして王子のカイルは付き人と一緒に行かれました。

王子は私に何を言いにきたのでしょうか。

それに、私にとってのこのパーティーはどうでも良いことだし。母様への親孝行だと思う。

今日、1日が何事もなく無事に終わる事を祈るだけ。

なるべく私を知っている人の傍には近づかないでおこう。

でもさ、驚いたわよ~~!ウチの兄妹が王子とマタ従妹で幼馴染だったんだ!

知らなかった!でも、よくよく考えたら母様は国王の従妹で父様は国王のNO2だもんね。

どっちとも当然、子供の2、3人はいる。ご学友やら幼馴染やらは当たり前よね。

後はここの兄弟。いったい何を考えているやら。

この2人の兄達の性格を知るために私は如何すれば良いのだ?


「お嬢様!まだ、こんな所にお出ででしたか。皆様がお待ちです。お早く起こし下さいませ!」


「何?私を待っている・・・・分かりました。行きます。」


本当に、大変だわよ。こんな事言っちゃなんだけど私がパーティーを開いてくれって言ったのか!!

こんなことは口が裂けても言えません。これは私の心の声。

兎に角私はみんなを待たせちゃ悪いと思って走ったわよ。

チッ!なんでドレスっていうのは長いんだ!走れないじゃないか!

それにこの靴。走れない!

だから私は靴を脱いでドレスを膝まで上げて走ったわよ!

本当に~~~!広い庭だよ!


「お嬢様~~~!お待ち下さいませ~~~!」


「アン!あなたはゆっくり来ればいいわよ~~~!先に行きます~~!」


「ハァ、ハァ・・・疲れたわ~~~!走ったなんて久しぶりだわ。」


「・・・・・・フ、フル・・・如何したのですか?その格好は?靴は?」


「・・・・母様・・・・こちらへ来る時に転びましたの。まだ、体が癒えていませんわ。」


「フル!大丈夫ですか!!」

母様はそう言って私に抱き付いてきた。

母様!暑いです。苦しいですよ。

何とか誤魔化せた?と思うけど。だけど、病み上がりの十代が走れるわけがないじゃないのよね~~。

失敗したかもしれない・・・!みんなが変な目で見ている。でも、他の言い訳が思いつかなかったんだから。

「フル。本当に大丈夫ですか?疲れたのだったら部屋に戻りなさい。」


「ハイ!母様!ではお言葉に甘えて失礼させて頂きますわ。」

ラッキーですよ。

元々こんなパーティーは好きじゃないんだし。

後は母様が上手くまとめると思う。


「お嬢様。大丈夫ですか?私・・・・お嬢様があのように早く走られるなんて初めて見ました。」


「アン、この事は2人だけの秘密よ。良いわね!」


「ハイ!秘密ですわよね。」


私はお嬢様の目覚められた時も以前のお嬢様を知っている。

でも、お嬢様ってこのような方だったかしら?

前のお嬢様は静かな方だったけど・・・・・それに、何時も部屋の窓から外ばかり見られていたのに。

まぁ、お嬢様の美しさは変わらないけれど。でも、何か違うのよね。

これも「神の御加護」のお蔭なのかしら。

私は今のお嬢様が好きだわ。いつも「アン」と呼んで下さるし。それに、時々ですがお嬢様ってそそっかしいところも有りますもの。今日なんて、まさかお能様が裸足でドレスを手繰り揚げて走られるなんて思いもよりませんでしたわね。

そして、部屋でお嬢様は休まれている。きっとお疲れになられたのだわ。


「コンコン!」


「はぁい!どなた?」


「私です。カイル。」


「お嬢様!お嬢様・・・・王子様が・・・・」


「フローレンス嬢。開けて頂けますか。」


「アン。開けなさい。」


「まぁ~~。カイル王子、私に何用ですか?私は今、疲れていますから。またの機会でも。」


「フル。・・・・・俺はこれから帰るんだけど。」


「そうですか。では御機嫌よう。」


「・・・・・違う。フル、お前に話しがあるのだ。」


「・・・・・私に話し?何ですか?」


「実は、フルに行って貰いたい国がある。もう、ソウやアルドには話しがついている。」


「私がですか!!何故に?」


「・・・・・・それは・・・・お前の父とソウに聞け。」


何の話しなのだ?王子が直接こうやって私の部屋まで来るなんて・・・・・

絶対、何かある!!

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