表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一応、お姫様なんだけど。  作者: フルーツサンド
5/23

パーティが始まりました。

今日はパーティーの日です。

屋敷のみんなは昨日から浮かれています。特に母様!次いでアン。

男達は・・・・・どうでも良いみたい。しかし!あの馬鹿兄のソウだけは違う。

ソウ兄は昨日から何やら内緒らしきような・・・・・はっきり分からないけど、手紙?を書いて誰かに預けた。いったい誰にだろう?

多分、ソウ兄の彼女?それとも・・・・分からん!

まぁ、時が経てば分かるでしょう。しかし、しかしだ!私はフルとして立ち振る舞わなければならない!難しいし、怖い。何時もバレたらどうしょうかとビクビクしている私がいる。

そして、パーティが始まった!


「今日のお集まりの皆様。私のフローレンスが目覚めました。実はと申しますと、娘は長い間、伏せっていましたが神の御加護のお蔭で命が助かったのです。どうか、娘のフローレンスを祝って下さい!さぁ、フローレンス、皆様に挨拶をしなさい!」


「・・・・・・皆様。初めてお目に掛かります。わたくしがフローレンスで御座います。私は1年余り伏せっておりましたが・・・・・目を覚ましました!これも神の御加護のお蔭だと思っております。どうか、皆様!これからも宜しくお願い致します。」


・・・・・私、選挙の演説みたいじゃないの。まぁ、一応はスピーチしたから。それにしても適当なスピーチだったわよね。どうでも良いけど。

母様も父様もみんなに囲まれて嬉しそうだわよ。

このパーティーは母様が開きたかっただけじゃない!娘を名目にさ~~!!

私の役目は終わったし、さぁ、食べるぞ~~~!

一週間前から緊張で食欲が無かったのよね!

そして、私は豪華な料理が並んでいるテーブルにイスを置いて順々に食べた。

ここの屋敷の食事ってなんで、美味しいんだろう。きっとコックの腕が良いのだわ。

そして、皆さんは私の方を見ておられる。・・・・下品だったの?私の食べ方。

父様が私の所へ来る・・・・・

「フル。どうだ?久しぶりだろう。皆に顔を見せて上げなさい!みな、お前に会えたのを祝ってくれているんだ。さぁ!」


「・・・・・父様。私、今お腹が空いているので後ではいけませんか?」


「ハハハハハ・・・・・緊張したんだな!よし。後で宜しい。」


「有り難う御座います。」

本当に・・・・おかしい!この世界の住人は。

私如きになんで、こんな派手なパーティーを開くんだ?

私はゴチャゴチャ考えていたら綺麗なお姉さんがやってくる。


「ご機嫌如何ですか?フローレンス様。あなた様のお噂は常々、伺っておりますのよ。わたくしはあなた様にお会いできて光栄ですの。アッ!わたくしはメリサと申します。。」


「・・・・(光栄?)はい。こちらこそ宜しくお願い致します。メリサ様。」


「そして、神の御加護を受けられました事。おめでとう御座います。わたくし、あなた様が羨ましいですわ。」


「・・・・・?」


「ホホホホ・・・では失礼致しますわ。」


・・・・光栄?光栄ってなんだ?私が羨ましい?なんでだ?

それにしても「神の御加護」っていうのは凄いの?

まぁ、どうでも良いけど。

そして、次から次へと私に挨拶をしてくる。

皆さんは口々に「神の御加護を受けられたお姫様」ってね。

別にお姫様ではないけれど、折角だからお姫様にならなくっちゃ!

母様に悪いもん。だって綺麗なドレスを準備してくれたし。

ついでに、一杯、愛想も振りまいておこう!

私は母様を見た。やっぱり終始笑顔だわよ。次いでに父様はやっぱり笑顔。

でも、疲れた!笑顔を振りまき過ぎた!!


「アン。何処か静かな所はない?私、疲れたの。」


「お嬢様。御座います。案内しますわ。」


アンに連れて行ってもらった場所は屋敷の東庭。

ここは静かだし花も咲いていて気持ちがいいのよね~~~。

私は誰もいないのを確認して思いきって寝転んだ。

やっぱり気持ちいいわぁ~~~~!!

・・・・・眠くなるじゃないの!

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ目を瞑ろう。


「フローレンス嬢。フローレンス嬢・・・・起きて下さい。フル!」


「・・・・・だあれ~~。もう少し寝かせて」


「フローレンス嬢。フローレンス嬢・・・」


「もう~~!いったい誰なの?私を起こすのは!」


私の唇が何か変?

思わず起きたら・・・・・誰?この男は!


「・・・・・・あなた様は誰ですか?」


「お忘れですか?私はカイル・コット。カイルです。」


「カイル・コット?」

(何処かできいたような苗字だわ。何所だったっけかな~~~)


「改めて、初めまして。フローレンス嬢。どうして此処に?」


「・・・・疲れたからですの。私、あまり人込みが好きではありませんの。」


「そして、寝ていたというわけですか。」


「・・・・・だって、人間はお腹が一杯になると眠くなるものですわ。」


「・・・・・・クククク・・・ハッ!ハハハハ・・・」


「カイル様!何故、笑うのですか?失礼では御座いませんか!!」


「いや、あなたが・・・クククク・・・・失礼。」


(何?この男は。いやにきらびやかだし。金持ちのボンボン?それにしても、人の昼寝の邪魔をしておきながら笑うなんて、最低!)


この時、遠くから誰かが呼んでいる。「

「カイル王子・・・カイル様~~~!」


「・・・・見つかってしまった!」


「・・・・・王子?・・ですか。あなた様は。」


「そうだ。それが何か?」


「いいえ。お付の方が呼んでおられますけど。」


「・・・・・私は王子だが。」


「ええ。今、聞きました。それが何か?」


「・・・・・・・・・」


「王子様。呼んでおられますが、行かなくても宜しいのですか?」


「フフフ・・・フローレンス嬢。また、お会いしましょう。」


そう言って行かれましたが。何?あの男は変なヤツ。

折角、良い気持ちで寝てたのに~~~!

・・・でも、まてよ!あの男は王子って言っていたわよね。

なんで、このパーティーにいるんだ??

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ