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一応、お姫様なんだけど。  作者: フルーツサンド
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キャー!どうしよう?

私がこの少女に憑依してから1ヶ月が過ぎた。

ジェス医師は私が1ヵ月でこんなに元気になったことが信じられないみたい。

そりゃそうよ!私はフルの中身だけだもん。それに毎日、美味しい豪華な食事をしてるんだもん。

それにこの世界、PCもないTVも無いから早くに寝てるしね。

元気になるのは当たり前!

私の元気な姿を見た家族は「良かったわ~~~!あなたが元気になって。母様は嬉しいのです。ねえ、あなた!」


「そうだ。また、元気なフルが見られるなんて神に感謝をしなくてはいけない。」


「フル。どうだ?たまには俺と勝負をするか?」


「ソウ兄様・・・・・勝負って?」


「・・・・・・そうか。お前は記憶なないのだったな。すまん。」


「・・・・・・いいえ。大丈夫です。早く思い出しますわね。」


「そうそう!!フルが元気になってくれたのですもの!皆様に披露パーティーをしなくっちやいけないですわね!あなた!」


「そうだな。フルはどうだ?皆を呼んで会ってみては。記憶も思い出すかも知れぬ。」


「・・・・・・父様・・・・私、私はまだ無理かと思います。」


「そうだよ!父上。まだ、フルには無理じゃないかな。だって、未だにフルは毎夜、早く休むだろう。」


「ホホホホ・・・・・そうですね!(ニッコリ)では、またの機会にでもしましょうね!フル。」


「はい。母様。すみません。」


「そうかな?母上。もうフルはこのように元気になったのですよ。今、パーティーをしましょう!いいな、フル。」


「・・・・・・ソウ兄様・・・・・」


そして、私は「眠い」を理由に部屋に戻った。

両親とカル兄はパーティーはまだ良いと言ってくれたのにソウ兄は何だ!

それに、私と勝負?何の勝負なんだ!

・・・・・まてよ!ソウ兄は私が本物のフルじゃないと疑ってる?

まさかね~~!そんなことはありえないわよ。


「お嬢様。・・・フローレンス様?如何なさったのですか?何処かお体でも・・・」


「アン!何でもないのよ。有り難う。ねぇ、アン。教えて欲しいの。」


「何でございましょう?」


「私はソウ兄様と何か勝負をしていたの?」


「勝負ですか?・・・・・・何だったで御座いましょうか。」


「良いわよ。忘れたのだったら。」


「お嬢様。思い出しておきますわ。さぁ、お嬢様。御髪を。」


私は毎日、アンに髪を梳いてもらい服を着替えさせてもらっている。まるでお姫様です。

そして、毎日の勉強と躾。まぁ、マナーはそれなりになったけど。

勉強はねぇ~~~別にこの国のことなど興味がないし。

国王がどうなったのかってどうでも良いわよ。なんせ、覚えるってめんどくさいし。

この父様は確か、国王の「左腕」ってセスチャ先生が言っていたわね。「右腕」じゃないって事はNO2なのよね。良かったっていうのか悪かったっていうのか分からないけど。

めんどうな事だけはゴメンだわ。何たって「目立たない」ことが一番!


「お嬢様。仕上がりましたわ。でも、いつも綺麗な御髪ですわね。私はお嬢様のお世話が出来て・・・嬉しく思います。」


「アン!泣かないでよ。もう!」


「だって・・・お嬢様があの病に伏せられてから私は・・・・」


「ねえ、アン。私の病って何だったの?それに神の御加護って?」


「お嬢様。お嬢様の病は、私は詳しくは知らないので御座いますが、何かに触れられたとかで御座います。憶えておられませんか?」


「何も憶えてないの。」


「そして神の御加護とは限られた者だけしか与えられないものなんですの。国王様だって未だに与えられておられません。お嬢様はそれほど凄い方なのです。だから皆様が驚くほど回復されたのだと思います。それに、幸せがお約束されているのですわ。」


「・・・・そうなの。」


ウソのような話し。まるでファンタジー!神の御加護っていったい何なんだろう。


そして一夜明けて、私はまたビックリした。


「お嬢様。起きて下さいませ!」


「アン。おはよう!」


「お嬢様。お聞き致しましたわ。1ヵ月後にパーティーがあるそうですわね。(ニッコリ)」


「・・・・・・・・パーティーですか。それも1ヵ月後・・・・」

あの馬鹿ソウ兄!何でパーティーをするんだ!私はまだ、何も思い出してはいないだろうが!

どうしよう・・・・・


「私は楽しみで御座います。また、お嬢様をお綺麗に差し上げる事が出来るのですから♪」


「・・・・・・・・・」


「奥様もきっと、きっと楽しみにされておられますわ♪」


「・・・・・・・・・」


そして、朝のご飯時に母様が「フル。あなたの披露パーティーが1ッ月後に決まりました。だから、これからドレスを作らないといけないわね~~♪」


「ドレスですか。母様。私は沢山ドレスを持っていますが。」


「フル!ダメですよ。あなたはこのアルド・フィールド家の1人娘なんですから。ねえ~~あなた!」


「フル。母様の言う事を聞いてあげなさい。母様はそなたの着飾った姿を見たいのだから。私も見てみたいものだ。」


「・・・・・・・分かりましたわ。」

この両親の気持ちだ。私のためにか・・・・・

でも、クローゼットには一杯、ドレスが入っているのに贅沢じゃないの?

そして、私はパーティーの日々が来るのを怖がって日々、毎日を生活している。

お嬢様も気楽じゃないわよ!

本当に、どうしたら良いの?

私の素性がバレたらどうしょう!!


そして、パーティーまで後一週間に迫ってきた。

私はドレスの試着に忙しい。そして疲れた。ドレス一枚だけだと思っていたのに何と3枚!

母様曰く「フル。折角だからドレスは3度、着替えたら良いわよ♪それに、わたくしの娘だもの。きっと良い殿方が多く結婚を申し込まれるでしょうね。」


「・・・・・母様。結婚ですか。・・・私は未だ早いような気がします。」


「まぁ!何を言っているのですか!わたくしはあなたの年齢の時にはソウがいたのですわよ!!」


「・・・・・・分かりました。母様。」


どうしよう~~~!結婚なんて、まだしたくないわよ!まだ17歳だよ。青春はこれからだって言うのに!!

この母様って強引なんだわ。だから、父様は母様に逆らえない?かも。

さすが、国王の従妹だけあるわよね。

そして、日が経って・・・・パーティは明日!


私は心の準備ができていません!!


もう~~~!どうにでもなれ!って感じ。

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