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祖母とネックレスの行方 探索編

毎日1話投稿で頑張ります。六話目です

俺は東公園で桃葉さんの到着を待つ。

彼女はイタリアへ行った祖母のためにネックレスを見つけたいと言っていたが、本当にそんなことは必要なのだろうか。帰るのを止めるほど仲が良かった祖母にそこまでする必要があるのだろうか...?


そうして考えていると桃葉さんが到着した。

「お待たせしました」

時計を見ると時間は四時、時間通りだ。

「いえ、時間通りですよ、それでは向かいましょう」

先導していく桃葉さんについていく形で桃葉さんの祖母の家に向かっていく。

今日は他にも聞いておきたいことがある。

「ちなみに、桃葉さんがなにかおばあさんが大切なものを置きそうな場所とか、おばあさんについて気づいたことはありますか?」


「物の保管場所はわかりませんが、大切にしていた場所ならわかります。祖母はよく縁側に座って桜を見              

る人でした。知っていますか?イタリアでも桜は咲くそうです。祖母は自分の出身のイタリアでの桜を           

   思い出していたのかもしれませんね。」


「そうですか」ネックレスにはあまり関係ない話だろう。涙ぐんでいるし、これ以上追求するのはやめておこう。

思い出したかのようにこちらを向いた桃葉さんが続いて

「そういえば祖母はイタリアに行く際、古びたものしか持っていきませんでした。新しいものはすべて家族に渡して行ってしまいました。古いものに安心感でも感じていたのでしょうか。」

それは不可解な話だ。普通地元に帰るなら、数年暮らした日本では大切なものもできていただろうからそれを持っていこうとするものだろう。



「着きました、ここが祖母の家です」

やるべきことはもう考えてある

「桃葉さんはおばあさんの家でネックレスをもう一度探してみてください。私はネックレスについて聞きまわってみます。」


桃葉さんと別れ、俺は近所を回る

そうすると、隣の家から中年の男性が出てくる。優しそうな男性だし、もしかしたらネックレスについて知らなくてもおばあさんについてならなにか知っているかもしれない。

そう思い声を掛ける


「すみません、ここに住んでいたおばあさんのことを知っていますか?」

少し驚いたような顔をして、にこやかに答えてくれる

「ええ、アンさんですね。」

「アンさん?」

「はい、イタリアでの名前がアンナだったからアンと呼んでくれと本人から言われていましたから。」

そうか、イタリア人だと言っていたな。


「おばあさんはどのような方ですか?」

「そうですね、強くて優しい方でした。自分の弱みを全く見せず、他人が困っていれば助ける。

そんな方でした。   私も何度も助けていただきました。

ここに越してきた際は右も左も知らないひよっこでしたから料理を振る舞ったりしてくださいました。

あちらへ、いってしまわれる前に私に得意料理のレシピを教えてくれたりもしました。」


帰省前に料理のレシピを教える、か。戻ってくるつもりがなければそうなる可能性もあるか。

「ちなみに、桃葉というお孫さんについては知っていますか?」

またまた驚いた顔をしている。今度は若干の焦りも感じる。

「え、ええ。お友達なのですね。」

友達?そうは言っていないが、、、同い年らしいしそう見えてもおかしくはないか


「それでは私は用事があるので!」

走り出していってしまった。

若干話しを切られたような気がしなくもないが話に付き合ってもらったのだ。

感謝しなければならないだろう。


そうして俺は桃葉さんの祖母の家へと戻っていった。

そうすると、縁側で女性が桜を見つめて立っていた。桃葉さんの家族だろうか。

「お母さん、、、」と呟いている。

そうか、桃葉さんの母親か。たしかに髪色も似ている。

そうすると

「心海さ〜〜ん」と遠くから声が聞こえる

母親は俺に気づいてはいないが、娘の声に気づいたのかどこかへ去ってしまった。

「心海さん、なにか見つかりましたか?」

「いえ、あまり収穫はありませんでした。」

「そちらは?」

「何も、、、」そうして俯かれると調子が狂う。話を変えるために新たに話し始める


「そういえば、この庭に女性が来ていたのですがあなたのお母さんですか?」

「見たんですか!?ーーーはい、たぶん母親です。お母さんが毎週ここに来ているというのは風の噂で聞いていたのですが、何故か私はそれに遭遇できずじまいで。それも怪しくて、母親とは最近話せていないんです。」

そうか、やはり母親か。それにしても近所の男性も、母親も帰省ごときであまりにも感傷に浸りすぎだ。

手紙のやり取りでもすればいいだろうに、


いや、、、本当にそうか?俺の考えはなにか根本的に間違えているのではないか?

古びた荷造り、近所の男性に料理を教える、母親は毎週ここに来ている...

これらでわかることは何だ...?


そうか、そうだったんだ。考え方を間違えていたんだ。

俺は駆け出して俺は全速力で母親の去った方へ走っていく。

後ろから桃葉さんの声が聞こえるがそんなこと今は気にしてられない


300mは走っただろうか、やはり母親は俺達が来た道と同じ道で帰っていっていた。家族で通ってきた道なのだろう。

「すみませーん、桃葉さんのお母さんですか?」

女性が振り向いてこちらを向く、

「は、はい。どなたですか?」

どなた、か。あえて言うなら雇用関係かもしれないが、今は友達ということでいいだろう

「友達です、桃葉さんの」

お母さんはそう聞いて安心している。

俺は挨拶のために手を差し出す。「こんにちは」

正直言って怪しさ満点だが、相手も手を差し伸べてくる。

そうして二人が手を握りあった瞬間。



よし。心の中に侵入できた。俺の考えを確かめさせてもらおうとしよう。


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次回、解決編です。

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