表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/20

エピローグ

エピローグ



 衝撃が収まり、アルセィア、バゼル、ハシュトマ、バーゼッタの四人が北天の地を訪れたときには、龍の落ちた穴が残るのみだった。そこにいたはずの二人の姿はなく、二人を探す手がかりすらも残ってはいなかった。


 エーテルウィルスは央天に散らばる程度で済んだ。ハシュトマが事前に装置のいくつかを破壊できていたからだ。それでも央天にいた全ての人がウィルスに侵され、力を手にした者もいれば、死んだ者もいた。力を手にした者は、その重大さを実感していた。何よりもストラーの下で、たとえ騙されていたとしても世界平和を願って働いていた者達がほとんどだったことが幸いだったのかもしれない。


 レイは、一足先に東天に帰っていたユエルのもとへと帰った。もう二度と目覚めることはないが、ユエルの身に宿っていた新しい命に全てを託すとの言葉を残して……


 バゼルは南天へと向かった。そこが自分の故郷だったから。ミューを千里眼で見つけることは出来なかった。だが、生きていると信じて彼は待つことにしたのだろう。いつか必ず戻って来ると信じて……


 ハシュトマとバーゼッタは央天の復興に力を注いだ。彼女は、たとえクローンであっても自分のした事と言っては皆に頭を下げた。誰も攻めはしなかった。彼女も被害者であったし、何よりも考え方という点において彼女とストラーは正反対だったから誰も攻めようなんて思いもしなかった。


 央天の地下区画にいた被験者たちは、西天へと向かう途中にある森の中へと姿を消した。


 アルセィアの行方はそれ以降誰も知らない。



 程なくして星々を守護する旅をしているという大きな龍と、地に落ちた龍を追ってきたという小さな星に乗った少女が訪れた。龍は人々の話を聞き、守護龍としてこの島……この星を護るために留まることにした。少女は、衛生の守護者といい、地に落ちた龍『星啜り』を監視するために、遥か上空、月という名の彼女が乗ってきた衛星の中に留まることにした。



 それからどれだけの歳月が流れただろうか?人々の記憶からこの事が消え去り御伽噺として語り継がれるようになった頃、一つの大きな悪意が動き出した。それは瞬く間に世界を呑み込み広がった。


 そして、その悪意の中心にストラーという名前があった……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ