言葉を交わす事は剣を構える事に似る。
■◇■
「エー、お揃いのようですネ。ではコレより会議を始メたいと思いマス」
どこかたどたどしい言葉で、それは話し始めた。
それは人間では無かった。人型の四肢に胴体、しかし散見される球体関節が、それが人である事を否定していた。
ゴーレムと呼ばれる魔道具の一種に良く似ているそれは、自動人形と呼ばれる魔道具だった。
そこはそれなりに広い、窓の無い空間だった。外界の光源は無く、空間はかなり薄暗い。
空間の中央には中心に穴の開いた円卓が用意されており、円卓が淡い光によって照らされていた。
「あの、まだ全然人数が揃っていないような気がするんですが………気のせいでしょうかぁ?」
「現在出席サレていらっしゃらナイ方々かラは既に連絡ヲ受け取っテおりマス」
「で、でもぉ半分しか出席していませんよぉ………?」
「問題ありマせん」
「え、えぇ…………」
おずおずと発言した若い男性魔術師が言う通り、円卓には空席が目立っていた。
円卓に用意されている十二席に対し、現在席に着いている人数は六名。しかもその内の一名は進行を担当している自動人形である。
「アズバード、レオニスト、ウルフストン、ラゴートの門主は欠席。ヴィーボアに至っては両名欠席。両名揃っているのはシラバスの人間………おっと失礼、シラバスの者だけですね。お互い大変ですね」
アズバード、レオニスト、ウルフストン。ラゴート、ヴィーボア、シラバス。
これら六つの家系は全て魔術師の家系の名前だった。
そしてその六つとも、普通の魔術師の家系ではない。
最高学府に存在する六つの魔術部門、六門。
入学から三年後、最高学府に所属する学徒は全て六門のいずれかに入る。
そうして生まれた魔術領域の異なる部門から産まれた派閥。その派閥を統べる長の家系。
即ち
現代魔術部門。
古代魔術部門。
魔術歴史部門
召喚契約部門。
魔道錬金部門。
神秘伝承部門。
最高学府における六つの力ある魔術師、六門主の家系である。
「ていうかぁ、僕門主会議に出席するのは初めてなんですけどぉ………いつもこんな感じなんですか?」
「流石に大きな議題の時には全員揃いますよ?………あぁヴィーボアの門主だけは一度も姿を拝んだ事はありませんね。ま、あそこはそんなもんです」
「で、でもでもぉ!来月の智霊大祭って結構重要ですよねぇ………?それでも出席されないんですか?」
「大丈夫ですよ。もう殆ど決まってますから」
穏やかな笑顔で、眼鏡をかけた魔術師が若い男性魔術師に声をかける。
もう何度もこういった事を経験しているのだろう。
落ち着いた物言いだった。
「智霊大祭はアズバードとレオニストの家系が毎年交互に主催しているんです。だから他の門主たちは口出しをしません。君はアズバードの代理人ですよね?」
「は、はい………」
「今年の主催はレオニストです。特にアズバードが何かを口出しする意味はありませんからね。それが分かっていたからこそアズバードの門主は貴方を此処に送り出したのでしょう」
「うう、そうならそう言ってくれれば良いのになぁ………」
そんな会話をしている中、若い男性魔術師の対面に座している女性魔術師が挙手する。
金色の長い髪を巻いた、いかにも貴族然としているその女性の胸元には鬣を持った金獅子のブローチが付けられていた。
「そろそろよろしいでしょうか?くだらない馴れ合いをする為にこの場は設けられている訳ではありませんわ。ラゴートの代理人、理解していますか?」
「分かっていますよ、勿論ね」
「どうだか。アズバードの代理人も自覚したらどうでしょう。ここは誉れ高き最高学府、私達はその門主の代理人としてこの場にいるという事、お忘れなきように」
「は、はい………すみません………」
眼鏡の魔術師はいつもの事の様に受け流すが、若い男性魔術師の方はすっかり気後れしてしまっている。当然だ、他の出席者に比べ彼は一回り若い。萎縮するのも当然だった。
「ではシラバスの代理人、会議の進行を引き継いでも?」
「構いませン。私達ハ、会議が進行すれバそれデ」
「ふん………では、僭越ながらレオニストの代理人。エリザベート・コルキスが進行を引き継がせて頂きます。早速ですが………当然議題は来月の智霊大祭の件についてです」
自動人形………シラバスの代理人に代わりエリザベートが会議の進行を引き継ぐと、早々に来月に執り行われる祭儀の話題になった。
「今年度智霊大祭の準備はレオニストが主催として順調に進められています。一ヵ月前ではありますが、既に大方外部からの資材搬入も済んでおりますわ。今年は入学者数が予定よりも多かった事もあり、前年に比べて少々規模が大きくなる予定ですわ」
出席者の手元にエリザベートが用意した資料が運ばれてくる。
ゴーレムによるものでは無い。魔術によってエリザベートの手元から運ばれたのだ。
「レオニストとしては最高学府の発展の為に、より学徒の能力を伸ばす方向に様々な施策を考えております。また初年度の学徒以外にも日の目を浴びられる機会を用意するつもりでいますわ。これはキセノアルド学園長のご意思でもあります」
そうしてエリザベートは恙なく報告を済ませていく。
淀みなく説明を続ける彼女は自身が用意した報告書に目をやる事もしない。既に完全に頭に入っているからであり、彼女の自信の表れでもあった。
「………その他の進捗報告は、そちらの報告書に記載されていますわ。もしそこに記載されていない情報が知りたければ私に伝わるようによろしくお願いします」
そして幾つかの報告をエリザベートは終える。
時間にして十分を少し過ぎる程度、内容から考えればかなり早いペースだ。
「ではここ迄で何か質問はありますか?無ければ次の………」
「はーい、エリザベートちゃん質問ー」
「ウルフストン代理人、その発現は不適切かつ不敬です。撤回してください」
「俺の方が年上だろう?そっちこそ年長者は敬うべきなんじゃねーの?」
「私が敬意を表するのは、それに値すると私が判断した人間だけですわ」
「言ってくれるじゃねーの。………まあいいや。質問、あるよあるある」
これまで黙っていた、出席者の中では最も高齢に見える男性魔術師が声を発した。
「ウルフストンとしては智霊大祭が例年以上に規模がデカくなるとか、そういうのは良い。そっちが主催だ、勝手にしてくれって事だ。でもよ、少し噂に聞いたんだが…………」
男性魔術師が隣に立つエリザベートに視線を向ける。
その視線は何かを見透かしているようにも、或いは何かを探ろうとしているようにも見える。
「今年度の新星大会、学年の制限を無くすって話………ありゃ本当か?」
新星大会。それは智霊大祭期間中に開催される行事の一つ。
そもそも智霊大祭とは最高学府における三つの大規模な行事の一つだ。智霊大祭は年度の中で最も初めに行われるという事もあり、毎年学徒たちによって大きく賑わいを見せる。
そして新星大会は入学後三年以内の魔術師だけで行われる闘技大会。各学年一名、計三名の優勝者を決める戦いであり、智霊大祭の中でも特に人気の高い催事のだった。
そして男の質問に、エリザベートは………
「はい。今年度の新星大会は学年毎の枠組みを撤廃し、三学年合同で開催する予定ですわ」
あくまで普通に、はい、と答えた。
「何か問題でも?」
「おいおいおい、あるに決まってんだろ?それじゃあ残るのは一人だけじゃねえか」
元々用意されていた学年毎の枠組みが消えれば、一つの大きなトーナメントが生まれる。
だが優勝者は一人だけ。当然だ、一つのトーナメントだけなのだから。
「良いじゃないですか、たった一人優秀な魔術師が分かれば。そもそも各学年毎の枠組みなんて、考えが甘すぎますわ。ここは最高学府ですよ?」
「可能性を見るという意義が失われる。それに参加者も減るぞ。なんたって三学年合同なんだからな」
「厳選と言うのです」
「意味の無いふるいだと言ってるんだ」
最高学府の学徒は皆何も無い状態から入学してくる訳では無い。
魔術師としてある程度実力を既に身に着けている者も居れば、全く魔術の知識が無く素養だけで入学が決まった学徒も居る。
そういった学徒の足並みを合わせる為にも三年制度は用意されているのだ。
新星大会とは新たな星、即ち新たな才能ある魔術師を見つける為の大会。各学年毎にトーナメントが用意されている事によって、より広く才能を見出す事が出来る。
「そうですね。私からも質問よろしいでしょうかエリザベート嬢」
「なんでしょうか?」
「三つの新星大会を一つに統合する、それはまあ置いておきましょう。………ですが新星大会は我々にとっても優秀な魔術師を見出す良い機会の筈です。参加者が減少し、本来見られる筈の若き才能を見出す確率が低くなる可能性もあります。………わざわざ新星大会を統合する利点はなんでしょう?」
入学後三年が経過した学徒は例外なく六つの部門のいずれかに所属する事になる。
新星大会は各部門にとって優秀な人材を見つける場でもある。
早い話がまだ若い時分に目星を付ける或いは唾を付けておくという事だ。
そしてそれは魔術歴史部門だけではなく、古代魔術部門にとっても同じ事の筈だ。
「まさかとは思いますが………既に優勝者が決まってる、なんて事ありませんよね?」
「どういう意味でしょう?まさか私達の不正を疑っていらっしゃるのですか?それは不可能ですわ。新星大会の勝敗の如何を操作する事は不可能ですもの」
「不正を疑ってはいません。ですが、例えばそう………優勝が確定的な実力者が既にレオニストの手の者………とかは妄想し過ぎですか?」
「………………」
エリザベートは沈黙した。それはこの場においては肯定と同義だった。
「勿論根拠はありません。ですがこれなら納得がいくんですよね。もう貴方達は厳選を終えていて、勧誘も済んでいる。だから他の部門程人財に焦っていない。ならいっそ三学年合同にする事で、他の部門の勧誘の機会を奪い、しかもその魔術師に新星大会優勝者の名誉と経験も与えられる」
「成程な。いかにもレオニストの考えそーな事だ」
「門主が参加しない今回を狙っているのも思惑通りですか?」
各部門は魔術の種類・特色毎の分類ではあるが、そこに所属する魔術師にはどうしても傾向が生まれる。
現代魔術部門は最も魔術師が多いが故に多彩であり、魔術歴史部門であれば内向的な者が多い。
では古代魔術部門はというと、彼等の多くは貴族や魔術師の名家の出身。
同じ最高学府にて学ぶ学徒だが、その思想は所謂選民思想に近しい部分があった。
優秀な魔術師を至上とし、凡夫を嫌う。
貴族かつ魔術師に多い気質である。
勿論全ての古代魔術部門所属の学徒がそういう気質を持っている訳では無い。
だがエリザベートは間違いなく、レオニストらしい魔術師であった。
「で、どうなさるおつもりでしょうか?」
眼鏡の魔術師、ラゴートの代理人が問う。
「どうもしませんわ。それに、これは既に決定している事ですもの」
「そんな横暴が許されると本気で思ってんのか?俺達がこの件を持ち帰れば間違いなくレオニストは他の門主から抗議を受けるぞ」
「貴方達は勘違いしていますわ。これは決してレオニストの独断専行ではありませんもの」
「………他の門主も賛同していると?」
「いいえ。門主は関係ありませんわ。言いましたでしょう?これはキセノアルド学園長のご意向なのです。既に学園長には確認済みですわ」
エリザベートが出した名前は大きな衝撃を代理人達に与えた。
キセノアルド学園長。それはつまりキセノアルド・シラバスの事である。
キセノアルド・シラバスはシラバス家の魔術師だが、その立場は他の門主家とは大きく異なる。キセノアルドは神秘伝承部門の門主ではなく、最高学府の学園長という肩書なのである。
エリザベートが門主は関係ないと発言したのもキセノアルドが門主では無いからだ。
そして学園長は、こと最高学府の運営に関して六門主を上回る決定権限を持っている。
「馬鹿な、キセノアルド学園長が?そも新星大会は学園長が創始したものだ。既に優勝者が確定している様な大会をあの方が許す筈も無い」
「事実ですわ。それに元より新星大会は希望者のみの大会。誰が参加し、誰が優勝するのか、その過程でどう見えるのか。それは各々の意思に依るところですもの」
どちらの言い分が正しく、どちらの言い分が間違っているという段階ではない。
レオニストからすれば、優秀なただ一人を見出そうとしているだけだ。優勝者以外の敗者など、元よりどうでもいいだけ。優勝者が既にレオニストの手の者であるというだけ。
しかし他の部門からすれば横暴に間違いない。新星大会は才能の芽を各部門が見出す為の大会でもある。そして学徒の可能性を広げる大会でもある。
「第一、そんなに優秀な人材が欲しければもっと勧誘に積極的になったらよろしいのです。自分達の怠慢を私達の責任とすり替えないで頂きたいですわ」
「…………っ!」
エリザベートの言い分にも一理あった。
魔術歴史部門も召喚契約部門も、それ程積極的に自らの部門への勧誘等を行っている方ではない。現代魔術部門や古代魔術部門に比べれば些細なものである。
新星大会以前の勧誘が禁止されている訳でも無い。あくまで部門を選ぶのが三年の終了時というだけだ。そう捉えればエリザベートの言う通り勧誘を怠った部門の怠慢である。
「………この件は持ち帰らせてもらうぜ」
「構いませんわ。既にレオニストの方針は決定しておりますので」
重い空気が流れていた。
門主が参加せず、代理人だけの門主会議。
各家の代理人が沈黙と共に火花を散らしあう中………一人の魔術師が声を上げた。
「あ、あのぅ………少しよろしいでしょうか?」
その魔術師はこの場で最も若い男性魔術師、アズバード代理人として会議に出席している人間だった。
「何でしょう、アズバードの代理人。何かまだ質問でも?」
「あ、あの………結局新星大会は三学年合同で行われるんですよね?」
「ええ、その予定ですわ」
「まだ確定じゃねー」
若い男性魔術師は緊張からか言葉に詰まりながらも確認をとる。
それに対してレオニストとウルフストン代理人は相反する返答をした。
「そ、それ………初耳なんですけどぉ………」
「当然ですわ。今言いましたもの」
「じゃ、じゃなくてですねぇ………僕、聞かされてないです」
「ですから………どういう事ですか?」
それは聞き逃せない言葉だった。
エリザベートにとって、いやレオニストにとって聞き逃せない言葉だった。
「僕、キセノアルド学園長から何も聞かされて無いんですけどぉ………」
「おい、そりゃどういう意味だ?」
「で、ですからぁ!優勝者が決まってるなら僕新星大会に出場しなくても良いじゃないですかぁ!僕学園長からそんな事聞かされてないですぅ!」
「………落ち着いて説明してくれますか?」
ラゴートの代理人が説明を促し、若い魔術師が話始めた。
「学園長に言われてるんです………新星大会に出場しろって。これは強制だって。で、でもさっきの話だと優勝する人は決まってるんですよね?な、なら僕が無理して出場しなくても良いじゃないですかぁ!僕そんな事聞かされてないです!」
殆ど半泣きになりながら、若い魔術師が言う。
元より人前に出て話すような性格じゃないのだろう。
大会への出場も相当無理をして決めたに違いない。
だが、それはある事実を示していた。
「何故貴方が学園長から出場を促されるのですか?」
それは当然の疑問だった。新星大会に出場できるのは三年目までの学徒だけであり、そして新星大会の件を知っていたのはレオニストとキセノアルドだけ。
つまりキセノアルドは知っていたという事。そのキセノアルドが何故アズバードの代理人に対して新星大会への出場を強制するのか。
「何故って………学園長が特待生の義務だって言うから………仕方なく」
「―――!?」
「おい、それって………」
「………君の名前を、改めて聞かせてくれますか?」
特待生。それは最高学府で真に優秀な魔術師だけが選ばれるもの。
クリスタル・シファーを始め、最高学府で大いなる才能を示し、キセノアルドによって直接選ばれた、最高学府おいて魔導士をも超える肩書。それが特待生。
「僕はナルミ。ナルミ・アズバードです」
代理人は通常門主家からは選ばれないのが慣例。
ここに居る代理人も門主家の分家、或いは部門の中で優秀な魔術師だ。
だがその姓が示すのは、間違いのない真実。
ナルミ・アズバード。
現代魔術部門の門主であり、六門主最年長であるガルミ・アズバードの孫。
正真正銘、アズバードの後継者であった。
「そんな、まさか………」
「その様子じゃ、知らなかったみてーだな」
「成程、だから学園長は三学年合同を許可したのですね」
目の前の気弱な魔術師が、特待生であり、しかも門主家の魔術師であった事に驚きを隠せない三人。
当然だ。部門の中で選ばれた彼等ですら、特待生では無かった。
まして門主家の人間である。驚きを隠せないのも無理は無い。
「キセノアルド学園長は最初から特待生同士を競い合わせる機会を探していた。そこにレオニストが新星大会の三学年合同化を提案して来た。レオニストは出来レースを用意するつもりが、実際は蟲毒を用意してしまっていたのですね」
「………っ」
「貴方達が擁立している魔術師が誰かは知りませんが、三学年目までとはいえ特待生全員が同じ壺の中となれば、優勝は容易では無いでしょう。しかもそこに他の参加者も出場する」
「全部学園長の掌の上だったって事だな。残念だったな嬢ちゃん」
「え、あの………結局どうなります?」
「貴方に関しては何も変わりません。優勝が決まった出来レースでもありません。普通に参加して良いという事ですよ。頑張ってください」
「………あ、やっぱり出場しなくちゃ駄目なんですね………」
エリザベートが自身の手を力強く握りしめていた。自尊心の高い彼女にとって、他の代理人の前でこうした醜態を晒す事は、耐え難い苦痛であったのだ。
彼は自身の尊敬する門主の代理人として、この場にやって来たのだから。
「………シラバスはこの事を知っていたのですか?」
「いいエ。キセノアルド学園長と我等にハ、関係はゴざいまセンので」
自動人形が受け答えをする。
この自動人形もシラバスの代理人だ。
「私は隣の方に聞いているのです。ご存じだったのでしょうか、シラバスの門主よ」
だがエリザベートが見ているのは代理人たる自動人形の方で無かった。
自動人形の横に座り会議中一度たりとも口を開いていない魔術師、伏したまま顔を上げようともしない魔術師の方へと視線を向けていた。
「この場ニおきましテは私が代理人でスので。質問ハ私の方にお願イしまス」
「貴方では会話になりません。門主よ、お答えください」
「この場ニおきましテは私が代理人でスので。質問ハ私の方にお願イしまス」
「ですから………!」
「この場ニおきましテは私が代理人でスので。質問ハ私の方にお願イしまス」
「………もう結構ですわ」
これ以上は意味が無いと判断したのか、エリザベートはすぐに引き下がった。
自動人形が話すだけ、門主は参加しているが何もしない。
だがエリザベートは引き下がったのはもう一つ別の理由があった。
「でハ次の議題ヘ進行をよろシくお願いしマす」
「………ありません。レオニストからの報告は以上です」
「デハ議事録を配布いたシますので、必要ナ方はお持チ帰りくダサい。本日モあリがとウござイマした。次回の開催日は追っテ連絡致サせて頂キます」
そうして門主会議終了を迎えたのだった。
■◇■




