恐怖!アビスエール その2
こちらはルールブック掲載のシナリオを使用しております。
ネタバレ等ご注意下さい。
最初に動いたのは勇魚ちゃんだった。私と手を繋ぎ、
「『ハイスピード』!」
と唱えてアビスラッシャーとの距離を詰め、
「『ダブルアクセル』!です!マーキュリーさんお願いします!」
と言って私に魔法をかけて離脱していった。ダブルアクセルの呪文で身体にはエネルギーが満ちている。先駆け一発叩き切らせて貰おう。
「『メレーオーラ』……『フルフォース』!」
体内の気とスーツのパワーを高めて一閃。クリーンヒットしたのではなかろうか。背後からの
「アイスアロ……あぁぁぁぁ……」
という声は聞かなかったことにしておくのが優しさだろう。
目の前のヴィランに意識を戻すと、アビスラッシャーは力を溜めていた。それはまるで爆発寸前の爆弾のようで。
直感に従い距離をとろうとするも向こうのほうが一瞬早かった。
「『エクステンション』!『ライジングサン』!!『スクランブルアタック』!!!スラッシャーアァァーム!!!!」
そう叫ぶと爪から光線が伸びそのまま一薙ぎしてきた。
私は『バリアシステム』を起動すると同時に、背後から
「『涙を拭いて』、『イージスシールド』!!」
という声がした。途端バリアが強固になる。勇魚ちゃんがバフをくれたようだ。お陰で私は手傷を負う程度ですんだ。
しかし代償は大きかった。勇魚ちゃんにも攻撃は届いたようで、アビスラッシャーの攻撃が直撃した勇魚ちゃんが吹きとばされるのが視界の端に見えた。
「プリティホエール!!」
そっちに気を取られているとアビスラッシャーが追撃を入れてきた。これを躱せず爪の攻撃をモロに食らってしまう。アーマーにヒビが入った。
やられたままではいられない。こちらもパワーを溜めてアビスラッシャーを袈裟斬りにする。この一撃が決め手になったのか、アビスラッシャーの身体から火花がはじけ、黒煙があがる。
怪人が劣勢と見るや周りの戦闘員が散発的な攻撃を仕掛けてくるもののそれらを難なくいなしつつ勇魚ちゃんと意思疎通を図る。
「プリティホエール!もう一度『ダブルアクセル』をお願い!『リブートコマンド』!!」
「させるかぁ!『ディストラクション』!!」
怪人に邪魔されてしまった。これで決められると思ったのだがそう上手くはいかないみたいだ。手札を切らせただけ良しとしよう。
それはそうと私も次の攻撃の準備としてベルトへとエネルギーをチャージしておく。こういう小さな積み重ねが物を言うのだ。