チバ大消失 その3
今回、公式シナリオを改変したシナリオを使用しております。
ネタバレ等ご注意ください。
裏山に到着するなり野太い声に出迎えられた。
「俺様はアビストロング!俺様のところに来るとはいい度胸だヒーロー共!!総員撃てぇぇぇえい!!!」
と身構える間もなく銃弾の雨霰を食らってしまう。
あぁ……力が抜けていく……これはアーマーがあってもどうにもならなそうだ。それほどまでのダメージを受けてしまった。
私はここまでだろう。nasaよ、あとは任せた……と思っていると
「『フェニックスホープ・α』!!死ぬなマーキュリー!!」
というnasaの声が響くと、身体に力が再び満ち溢れてきた。
「ありがとう、nasa!」
「感謝は後だ!まずはアレだ!」
そういってnasaが指差した先にはアビストロングの隣にデンと構える金属ウミユリ(大)だった。それもそうだ。
ということで、私はソードガンで光弾を撃って援護、nasaが爪で切り裂いて金属ウミユリ(大)の破壊に成功する。穴は未だに残っているが。
「ガッハッハァ!目的は俺様じゃなくこのガラクタだったか!!壊されてしまっては俺様がここにいる意味もないな!さらばだ!!」
といって去ってしまった。こちらとしても万全な状態で挑みたいので願ったり叶ったりだ。我々も一度HA本部へと帰る事とした。
帰り道、またあの転移させられる感覚があったかと思うと目の前には怪人三人が立っていた。妖艶な女とキメラの作者とさっきの筋肉だ。これはもしや、と考えていると
「メインの吸収口を壊したのは貴方達ねぇ~?出会ったときに倒しておくべきだったかしらぁ?」
「ボクの最高傑作である『生命力吸収装置』を破壊するとは許せん!そこで不完全体だがアビストロングに生命力を注入して、」
「この俺様がぶっ潰してくれるわ!!!」
と言って襲いかかってきた。
「ダークウェーブ!」
誰よりも先制してジュマージョが禍々しい波動を放ってくる。不意を打たれた我々はクリーンヒットを貰ってしまう。
しかしここでnasaが
「『リベンジバイト』!ついでだ、こいつも喰らえ!Zファング!!」
と叫びジュマージョに反撃を食らわせる。流石だ。
しかし会心の攻撃を放ったnasaに向かってアビストロングが大振りながらも見るからに重いパンチを放つ。nasaは間に合わないと判断したか
「『ゼロダメージ』!」
と唱えて攻撃を無効化していた。
あれだけ切り札を切っているのだ、私も出し惜しみしていられない。
「ブレイク、『エクステンション』!『グレイトサクセス』!!」
そう三つのフレーズを叫ぶと、刀身が伸びみるみる力が溜まっていく。そして横薙ぎに一閃。
元々ダメージを負っていたジュマージョは勿論、チェッカーグレイも崩れ去ったといえばその威力は推して知るべしだろう。しかしアビストロングは未だ健在だ。さて如何したものか。
まずは軽くはない傷を負ったアビストロングへnasaが切り裂きにかかる。良いところに入った。アビストロングは全身から黒いオーラと光の粒子を吹き出しておりこれからが第二形態のようだ。
そして雄叫びを上げると私を殴りつけてくる。速い。間に合わない、ここで最後の切り札を切る。
「『ライジングサン』!」
過剰なエネルギー噴射で回避したものの無理な姿勢だったからか返す刀での攻撃は回避されてしまう。その背後からnasaが切り裂くも、それを意に介さずアビストロングは私を殴り飛ばしにかかる。ここまでか。私にはもう切れる手札がない。
そうして私は殴り飛ばされて、意識を失った。
次に目を覚ました時には決着が着いていた。nasaが肩で息をしており、アビストロングはどこにもいなかった。
話を聞くと何とその場で装備を直しながら殴りあって勝ったらしい。戦いながら装備修理とはなんと器用な。
そんな話をしていると空中の穴から光の粒子が放出され、街も消えていった人たちもみるみる元に戻っていく。光の粒子に触れてみると比喩ではなくエネルギーを感じる。なるほどこれが生命力、中々面白い技術だ。今度私も研究してみようか……等と考えながら空を見ていると、穴が消えていくのが確認できる。これにて無事事件は解決だろう。
今度こそHAに帰るとすぐさま司令に呼び出しを受ける。今回の事件解決の功績を認めて、装備のグレードアップを図ってくれるらしい。非常に助かる。ありがたくアーマーとベルトをグレードアップさせてもらった。新しい機能も追加されたようだから使うのが楽しみだ。
nasaに別れを告げHAを出て、小学校へと向かう。バザーの賑やかな子供の声を聞くのが楽しみだ。
これにて2シナリオ目、終了です。
☆を付けていただけると幸いです。