チバ大消失 その2
今回、公式シナリオを改変したシナリオを使用しております。
ネタバレ等ご注意ください。
HAに着き、マップ情報を調べているととある怪人がチバシティ高校に居ることが分かった。あの妖艶な女怪人だ。今回の騒動に関わっていることは火を見るより明らかなため、nasaと共に高校へと向かうこととした。
高校は様変わりしていた。校舎は瓦礫と化し、不思議な力でも働いているのか、きれいなドーム状となっていた。ドームの頂点にはあの女怪人がおり、恍惚とした表情で光の粒子が吸い込まれるのを眺めていた。
「女怪人、そこまでよ!成敗してやるわ!」
「俺たちでとっちめてやる!」
と口上をあげると、女怪人はこちらに気付き
「アタシの名前は女怪人じゃなくジュマージョよ♪ここまで来るなんてご・苦・労・様♪でも邪魔される訳にいかないから時間稼ぎさせてもらうわ~」
と返してくる。
その直後、私たちはどこかの通路にいた。頭上から声が響く。
「吸魔の迷宮へと転移してもらったわ~。ばいば~い♪」
どうやら迷路に閉じ込められたようだ。が、馬鹿正直に迷う道理もない。そこでnasaと相談する。
「壁を壊して脱出したいのだけれど、即興で合体技なんて如何かしら?」
「いいぞ。俺が合わせるから自由にやってくれ」
「なかなか器用ね、助かるわ」
という訳で
「ライトニング!」「クロー!!」ドガァァン!!
「ライトニング!」「パンチ!!」ドゴォォン!!
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「あら、外ね」
無事に脱出できた。どうやら瓦礫ドームの側面に出たらしい。目の前には金属製のウミユリ(大)が鎮座している。これも合体技で破壊すると、上空の大穴が少し縮んだ。
やはりあの女怪人がこの騒動に関わっていたらしい。
一息吐いていると、nasaから話しかけられる。
「俺の因縁の怪人がチバタワーにいるらしい。恐らくこの騒動の元凶の一人だろうから一緒に倒しに行かないか?」
なるほど。この状況でわざわざ表に出ているのはどう見ても怪しい。
「えぇ、良いわよ。協力して倒しましょう」
と答えてチバタワーへと向かう事にした。
チバタワーも様変わりしていた。ダイオウイカとおぼしき生物と融合してウネウネ動いている。現代アートのような、醜いオブジェのような、そんな感じだ。そう考えていると
「チェッカーグレイ!またこんなキメラを作るとは、とっちめてくれる!!」
「ハァーッハッハ!ボクのアートか理解できないとは、行きなさいスクイッドタワー!!彼奴らを押し潰してやりなさい!」
とnasaと甲高い声の怪人が言い合っていた。どうやらこの醜悪なオブジェの作者はあの怪人のようだ。つい思ったことが口から零れてしまう。
「……悪趣味ね(ボソッ)」
「聞こえたぞキサマ!!言うに事欠いてボクのキメラを悪趣味だと!?こうなったらもう一体キメラを呼んで嬲り殺してやる!」
それはまずい。イカタワーだけでも厄介なのに、これ以上呼ばれると面倒だ。おだててみるか……?
「悪趣味なんてそんなそんな!岡本太郎みがあってとても味のあるアートだと思いますよ!!サイコー!!」
「俺のツレがすみません!こいつ芸術を見る目がなくてですね!!いやー、素晴らしい作品だ!」
さてどうだ。
「えっ、そう?やっぱボクのアートってば最高だよね!」
チョッッッロ。
「いやー、気分いいからボクはもう帰っちゃおーっと。イカ君よろしくね」
と言ってチェッカーグレイなる怪人は去っていった。
件のイカは口の中に金属ウミユリ(大)が見え、脚にはチバタワーの物であろう入り口が見える。恐らくは上れということだろう。
触腕を掻い潜り入り口から入ると目の前には階段が続いていた。これを上るのは骨が折れるなぁ、と考えたところで名案を思い付く。
現在、私とnasaは飛行魔法で飛びながら螺旋階段を上っている。途中でイカの身動ぎによる地震や、周囲がヌメヌメしている地帯などがあったものの全てスルー。いやー、楽なものである。
そう思って飛んでいると、行く手を塞ぐように小さなイカたちが突っ込んでくる。二人ともある程度被弾しながらも突破すると、あの金属ウミユリ(大)が見えた。着地し、これも合体技で破壊する。
上空の穴が半分程度になったのを見届けると、HA本部から連絡があった。なんでも、筋肉モリモリマッチョマンな怪人がチバ商店街の裏山に出現したとのことだ。正直、充分仕事はしたと思うのだが、手が空いているヒーローがいないと言われては仕方がない。nasaと共に裏山へと向かうとしよう。