戦え!これが我らのAge of Heroes その2
こちらはマージナルヒーローズシナリオ集『マージナルストーリーズ』収録のシナリオのリプレイの微改変です。
ネタバレ等ご注意下さい。
彩からまたも呼び出しを受けた。
「彩、何か情報があったの?」
「ああ、所有物がはっきりとしている昏倒者が現れてね。持ち物の見分に協力して貰いたいのさ」
ということで、持ち物を調べていると、何か厚手のカードの切れ端が見つかった。彩に渡してみると、
「おや?何か書かれているね。……『エイジオブヒーローズ』?」
「最近流行っているアーケードカードゲームだったかしら。その切れ端がどうして……?」
「これはヒントになりそうだ。が、まずはこの切れ端を分析してみよう」
彩が調べている間、ゴースディックと連絡を取ってみると、向こうも成果があったようだ。
なんでも
「やァやァ、ヴィランの名前がわかったヨ。その名も『ナイトグレイブ』、チェスの騎士の頭をした柄の長い武器を操るヴィランだねェ。補足事項として、『エイジオブヒーローズ』のSB社コラボ懸賞の景品カードもナイトグレイブだそうだよォ。」
とのことだ。
段々と繋がりが見えてきた。とりあえず件の懸賞の当選者を洗ってみると、昏倒事件の被害者の名前と一致していた。それに加えて当選者の中に西野君の名前も見つけた。早急に保護すべく西野君を探していると、彩から「分析結果がでた」と連絡があった。
「結論を言うと、ナイトグレイブのカードは有害だ。カードの中に所有者のネガティブな感情を増幅させる電脳チップが仕込まれていた。すぐに回収すべきだね。」
とのことだった。それならば尚更、西野君を早く見つけねば。
レイズ達から「駅前のゲームセンターで西野君を見つけた」と連絡があったため急ぎ向かう。
西野君はカードを大事そうに抱え、何かを呟きながら……いや何かと会話をしながらゲームセンターから出てきた。
「……うん。……うん、そうだね。…………本当に?やったぁ」
「西野君、ちょっといいかしら?」
声をかけると西野君はビクリと身を竦めてこちらを見る。
「お、お姉さん……!?ぼ、僕は」
「コウイチロウ、逃げるぞ!あいつらはキミの平穏を破壊する者達だ!出でよ、ポーンナイン!!」
聞き覚えのある声がすると同時に下級ヴィランがわらわらと出てきて辺りを破壊する。ゴースディック達と協力して下級ヴィランを片付けた時には、西野君はいなくなっていた。
再び西野君を探していると前方に西野君に雰囲気の似た女の子がいる。するとレイズが
「……西野さん、弟君がどこ行ったか知ってる?」
と尋ねた。なるほど姉弟だったから似ていたのか、と納得している間に彼女らは会話を終えていた。
西野君は小学校に向かったらしいので、我々も準備を整えて向かう。