青春真っ只中の少年少女たちへ
恋愛系の短編やら長編やら読んでたら急に思い出してしまって書いてみました。
休み時間が終わり、それぞれの席に戻り次の授業の教師が教室に入って来る。 俺もそれに合わせて教科書とノートを机に並べ黒板を見る……フリをする。
俺の席は丁度教室のど真ん中なのだが。 そこから視線を左に移していき窓際の席へ。
そして視界に映る、『あの人』の後ろ姿。
いつ、好きになったのか? 分からない。
どうして好きになったのか? 分からない。
けれど、こうして授業の度に視線を動かし視界に収めようとする。 体育の授業では自然と『あの人』を探してしまう。
周りの男連中にはいつの間にか『あの人』に惚れている事が知れ渡っていて、色々とからかわれるのを適当にあしらいながら今日も一日が終わる。
結局、今日も目で追うだけ。 話しかけるわけでもなく、告白するわけでもなく。
ただ、見ているだけで良いと周りと自分に言い聞かせて、あっという間に時は流れて卒業して二度と会う事も無く。
あの時ああしていればと後悔したって時は戻らない。
少年少女、その気持ち……ちゃんと伝えておくんだよ?
青春を謳歌しちゃいなよ!