41話 『FIX RELEASEって話』
次で終わります。
「始め」
天使がそう告げると、大音量のファンファーレが会場に響き渡り試合が開始された。
「が、頑張らないと……」
スラミは魔術を操りスライム状の剣を形成すると、ヴォルガに向かって構えた。
だが、
「ぴぃ……て、手が震えて剣が……!」
スラミは自制出来ない程に恐怖で震える自分の手を見て焦る。
1ヶ月前にのヴォルガから受けた恐喝に対し無意識に体が恐怖してしまい、身動きが取れなくなっていた。
「おいおいクソ雑魚、手が震えてるぜ。寒いのか?なら俺が温めてやろうか?」
ヴォルガはそう言うと、爆炎を体から放出させスラミへと浴びせた。
「ぴぃ⁉︎」
1000度を超えるその爆炎に、スライムで出来たスラミの体は一気に溶け落ちる。
「ゲハハハハッ!ワリぃワリぃ。俺の火が強すぎたみたいだ。やっぱ暖房としては強すぎるようだなァ‼︎」
ヴォルガはスラミではなく、観客席にいる淫鬼夜に向かって叫んだ。
「……あのイフリート俺への当てつけかよ。女々しいヤツだ」
「何?知り合い?淫鬼夜くんの事見てるみたいだけど」
「違えよ。俺は壊れた暖房機を知り合いに数えたりはしない」
淫鬼夜はそう言うとつまらなそうにヴォルガを見つめた。
「たくよぉ……テメェ弱すぎだろ。なんでこの大会に出たんだよ……」
淫鬼夜に自分の力を見せ満足すると、ヴォルガはスラミに向き直った。
「わ、わわ私は弱くなんてありません!あなたに勝って最強になるんです!その為にマスターにも鍛えてもらったんです!」
「その構え――なるほどなぁ、あの陰キャ吸血鬼になんか教わったか」
淫鬼夜と同じように剣を構えるスラミの姿に納得したようにヴォルガは頷いた。
そして、
「けど甘いんだよ!雑魚スライムがッッ!」
「ぴ……⁉︎」
ヴォルガは地面を蹴り上げると、一気に数十メートルあるスラミとの距離まで近づき、炎を纏った拳で強打した。
スラミは衝撃で後方の壁へと激突する。
「スラミ⁉︎」
淫鬼夜が立ち上がりスラミの名を叫ぶ。
「い、痛たた……」
埋もれた壁から何とか抜けると、スラミはまだ衝撃で揺れる頭を抑えながらふらふらと立ち上がった。
だがそのスラミに容赦なくヴォルガが猛攻を加える。
「あんな陰キャの雑魚に鍛えられたぐらいでこのオレ様に勝てるわけがねえだろうが!あの時のオレは油断してただけだ!本気でやってりゃあんな雑魚は消し炭にしてやってたんだゼ⁉︎」
馬のようにしなやかな両脚を活かしヴォルガは再びスラミとの距離を詰める。
「このまま最速優勝記録叩き出してやるぜ!」
そして爆炎を纏った拳でスラミにアッパーを浴びせ、上空へと打ち上げた。
「ぴゃッッ⁉︎」
スラミはぐるぐると回りながら上空へ弾き飛ばされる。
(怯えてちゃダメだ……!変わるんだ!マスターみたいになるって決めたんだからッ!)
吹き飛ばされながらもスラミは空中で体を曲げ、体制を整える。
(マスターに教わったように……マスターに教わったようにッッ!ここで何も出来なきゃ、私はずっと弱いスライムのままだっ!)
最高点まで吹き飛ばされたスラミは、次は引力により高速で落下し始める。
「カスの一つも残しやしねぇぜッ!『熾火の焦燥波』」
地上で待ち構えるヴォルガから強大な炎の衝撃波が空中にいるスラミに向かって放たれるその瞬間、
(炎の29番……!これなら淫鬼夜マスター零式と同じ技!)
スラミの頭にヴォルガの攻撃の軌道が浮かび上がった。
そして、
「なに――ッッ⁉︎」
スラミは手に持った剣でヴォルガの衝撃波を完璧に防いだ。
「よっしゃ!防いだッ!」
それを見た淫鬼夜が思わずガッツポーズする。
「まだ終わんねぇぞゴラァ!」
地面を爆破させると、その衝撃波に乗って高速でヴォルガが空中にいるスラミに向かって突進をする。
「探知魔力1番――正面からの単純な攻撃。これなら絶対大丈夫!」
ヴォルガの殺気を放つ魔力から推測し、自身への攻撃方法を分析するとスラミは見事にその攻撃も防いだ。
「妙に小賢しい技使いやがって……あの陰キャ吸血鬼の入れ知恵か⁉︎」
「そうです!マスターから教えて頂きました!」
荒ぶるヴォルガの猛攻の連続をスラミは確実にいなしていく。
「だが防戦一方じゃ何も出来ねえなあ!クソ雑魚スライムが!」
(集中するんだ!思い出して……マスターが教えてくれた事をッ!)
「爆ぜろや!クソ雑魚ッッ!『血湧き肉燃ゆる打獄』!」
「300番目の炎なら淫鬼夜マスター零式で攻略済みです!」
爆炎を纏ったヴォルガの拳の連打をスラミは軽く剣先を触れさせる事でいなしてみせた。
「チッ⁉︎」
自身の必殺技を防がれた事で、流石のヴォルガにも焦りの色が見えた。
「そうだ焦るなスラミ。相手の体力を使わせて隙を待つんだ。淫鬼夜零式に勝ったお前なら絶対出来る」
いつにも無く真剣な眼差しで淫鬼夜は二人の試合を観客席から見ていた。
「淫鬼夜零式……?何よそれ」
淫鬼夜の不可解な言動に思わず神鬼が言葉を返す。
「スラミの訓練に用意した俺の分身だ」
「分身……命名者は淫鬼夜くん?」
「あぁ、そうだ」と淫鬼夜。
「そう…………」
と神鬼は短く言うと、
「淫鬼夜くん。私、あなたの隣にいる事が急に恥ずかしくなってきたわ」
と軽蔑した目で淫鬼夜を見つめた。
「何でだよ⁉︎」
「3397……!555の88……!7の399乱撃!」
ヴォルガから感じた魔力の波を脳内に刻んだ無数の攻撃パターンと照合し、スラミはヴォルガに対し完璧に対応した動きをしていた。
『観客席の皆様も驚かれている事でしょう!なんとスライム族の少女があのイフリート族の猛攻を全ていなしております!』
その試合模様を見て、ロザリアが興奮した様子で実況した。
『素晴らしいですね。攻撃こそしておりませんが、確実にラスターヒート選手の体力を削っています。“攻撃こそ最大の防御”という言葉がありますが、逆も然りであるという事でしょう』
天使も嬉しそうに天使の輪っかを光らせながら解説した。
「すげぇ!スライムなのにやるじゃん!」「スライムって案外強いのね」
スラミの剣戟に心を動かされ、観客席からもスラミを賞賛する声が徐々に強まっていく。
「見えます!これだったら確実に防げます!」
そして成功という体験は、確実にスラミの自信になっていく。
もうヴォルガの攻撃がスラミに対し当たるイメージは観客の誰にも湧かなかった。
「クソが…………」
攻めあぐねたヴォルガ――その瞬間、スラミはヴォルガから殺気の波動に紛れ、初めてヴォルガの疲労を感じ取った。
その瞬間にスラミは一気に攻める。
「今だッッ!」
剣を振りかぶり、ヴォルガのクラウンを叩き落とそうと構える。
「なっ……テメェ⁉︎」
隙をつかれたヴォルガはクラウンを傷つけられないよう両手で覆った。
その瞬間だった。
「……っ」
スラミの頭に人を傷つけるという行為の痛ましさが思い浮かんだ。
血飛沫が舞うイメージ、痛みで歪む苦痛の表情――自分のせいで相手が傷ついてしまうという感覚にスラミは、
「…………」
一瞬、動きを止めてしまった。
「あぁん?」
その一瞬の隙は歴戦を繰り返してきたヴォルガにとって、形成を逆転させるには充分すぎる時間だった。
「なんだよ……戦う覚悟もねぇクソ雑魚じゃねぇか!」
ヴォルガは右腕に炎を纏うと、渾身の一撃をスラミの腹部へとめり込ませた。
「ピィ‼︎」
体内にあるスラミの魔力が大量に消え、会場の壁へと吹き飛ばされた。
『おーっとスラミ選手!ここでヴォルガ選手から遂に一撃を許してしまった!』
実況の声が会場にこだまする。
「何でパピプラフィンさんは攻撃を止めたの⁉︎今のは完全にあのイフリートを倒すチャンスだったのに!」
突然の事に神鬼も焦った様子で試合を見つめた。
「くそ……俺のミスだ」
神鬼の横で淫鬼夜が額に汗を浮かべ、酷く焦った様子でつぶやいた。
「強さを鍛えることばかりに集中して対人戦への心構えを教えてなかった……いくら強くても、剣を振るえないんじゃ意味がねぇ…………」
「何をしているのよあなた……」
淫鬼夜の爪の甘さに神鬼が顔を顰める。
「貴方がパピプラフィンさんの相手をしていたなら人を傷つけてしまう事ぐらい慣れているのではないの?」
「いや、相手をしてたのは淫鬼夜零式だから……」
「なんで貴方じゃないのよ」
「だってほら、疲れるし……痛いじゃん、当たったら」
「ファック……」
これ以上になく見下した視線で、神鬼は一言そう淫鬼夜に吐き捨てた。
『おぉーっと!ここでヴォルガ選手!一気にスラミ選手へと技の連打だ!』
体制を崩したスラミにヴォルガが追い打ちをかける。
「99の3……!22の……」
「遅せよッ!クソ雑魚ッッ!」
「ぴゃっっ⁉︎」
先程の一撃で急所を突かれたスラミは体を満足に動かせず、更にヴォルガの攻撃を許してしまう。
激しい衝撃音と共に再びスラミは壁へと突き飛ばされた。
「何だよ、結局イフリートの勝ちかよ」「ちょっと勝てるかと思ったけどしょうもねぇー」「つまんな〜」
観客席からの愚痴はスラミの耳にも届く。
そしてそれはスラミの思考を惑わせた。
「喰らえや!『焔苑の太刀!」
刃のように鋭いヴォルガの炎を纏った拳がスラミへと振りかざされる。
「488の……いや、355……」
「ぴ――っ⁉︎」
だがヴォルガの魔力を上手く探知出来ず、スラミは攻撃を喰らう。
その一撃に思わずスラミは両膝を地面についた。
「まずいわね……完全に喰われてる……」
神鬼は奥歯を噛み、観客席からスラミを見るしかなかった。
「回復魔法!」
体内にある魔力を操作し、スラミは魔法を使い傷を癒す。
だが、
「オラァッッッッ‼︎」
「ぴえっっ!」
だがヴォルガの猛攻に対し、スラミの微小な魔法では回復量は全く追いつかない。
「ま……まだです!」
スラミはよろよろと立ち上がると、剣を下げ、左手をヴォルガに構えた。
「ウォーテルッッ!」
ヴォルガを傷つけてしまう恐怖から剣を振るうことを恐れたスラミは、水魔法を繰り出しヴォルガの動きを鈍らせようとした。
だが微弱なその魔法は、ヴォルガの体に触れる事なく熱気で簡単に蒸発した。
「付け焼き刃のゴミ魔法が俺に効くかよ!」
「ぴっ――」
強烈な一撃がスラミの腹部へと加えられ、スラミは地面へと叩きつけられた。
「引っ込めスライム!」「決勝が一番つまんないってどういう事だよ!」「そんな初級魔法決勝で出すとか舐めてんのか!」
不甲斐ない動きをするスラミに、観客席からはブーイングが響いた。
「オラよッ!」
地面にめり込んだスラミに対しヴォルガは片足で踏みつけると、完全にスラミの動きを封じ、歓喜の笑みを浮かべた。
「怪人はな、生まれた時から平等なんかじゃねぇんだ。俺みたいな王に相応しき力を持つものもいれば、クソの役にもたたねぇ能力しか持たないで生まれてくる奴もいる」
「オラァッッ!」とヴォルガは一瞬足を上げると、再び100tはある威力でスラミの体を踏みつけた。
「ピィッッ⁉︎」
衝撃で地面にヒビが入る。
「オラッ!オラァッッ!」
ヴォルガは既に身動きの取れないスラミに対して、何度も執拗に踏みつけ痛ぶる。
「テメェはクソの役にもたたねぇ方だ。テメェみたいな雑魚種族は、地面舐めてオレら王たる種族の至福を肥やしてりゃいいんだよ!」
「ゲハハハハ!」と笑うヴォルガ。
それに対し観客席にいる神鬼が顔を顰めた。
「あの怪人……!クラウンを奪えるというのにパピプラフィンさんを痛ぶって遊んでいるなんて!早く止めないと!」
「やめろ!」
実況席へと駆ける神鬼の腕を淫鬼夜が引っ張り止めた。
「これはスラミとあのイフリートの戦いだ。外野の俺達が出る幕じゃない」
「けどこのままじゃパピプラフィンさんの体がもたないわ。二度とまともにあの子が体を動かせなくなってもいいの?」
「…………」
スラミを心配するその神鬼の言葉に、淫鬼夜は気まずそうに視線を逸らした。
いくら回復魔法を使って傷を癒したとしても、極端に傷ついた魔力はもう決して戻ることは無いからだ。そうなればスラミはもう剣を振るう事など二度と出来なくなる。
「学術対抗戦なら来年もあるわ。あの子は私の目から見てもこの短期間で充分に強くなった、きっと来年は優勝を狙えるわ。だから無理をしてここで体を壊す必要なんてないのよ!」
鬼気迫る表情で神鬼はそう淫鬼夜へ叱咤する。
だが、
「大丈夫だ……だから席につけ」
いつもはすぐに神鬼に従う淫鬼夜が、今回は折れなかった。
「根拠は?」
いつもより強情な淫鬼夜の態度に、怪訝な表情で神鬼は質問をする。
「アイツは俺の一番弟子だ。絶対に負けないさ――」
淫鬼夜はそう言うと静かにスラミの方を見つめた。
「俺は、スラミを信じてる」
「…………」
覚悟を決めた淫鬼夜のその言葉に神鬼は言葉を飲んだ。
だが数秒後、
「あなたの弟子、パピプラフィンさんしかいないじゃない……」
と心底呆れた表情で言い捨てた。
「カッコつけさせてくれよ!ノット正論!」
痛い所ををツッコまれ、淫鬼夜はいつもの調子で神鬼へ言い返した。
「うざ……」
「言いたかったんだよ!いいじゃん!多分もうマスターなんて名乗れる機会ねえし!」
いつものおどけた感じの淫鬼夜に「チッ」と神鬼は舌打ちをする。
「もういい。私はこの戦いをやめさせるよう天使先輩に言うわ」
「だからやめろって!絶対にアイツは勝つから!それは本当だから!」
淫鬼夜は神鬼の細い腕を掴み、そう懇願した。
「私は彼女の体が大切なの!いいからこの汚らしい手を離して!切り落とすわよ!」
「俺の体の心配もして⁉︎」
「オラァッ!早く降参しろよカスが!テメェみたいな雑魚のクラウンなんかじゃ奪う気にもならねぇよ!惨めに命を乞えよ!二度とオレに逆らうんじゃねぇぞクソ雑魚が!」
もう動けないスラミに対し、執拗に何度もヴォルガは踏みつけ痛ぶった。
(痛い……辛い……)
「早く終われよ!もう飽きたんだよ!」「もう帰りてぇ……なんだよあの雑魚スライム」「雑魚狩りが決勝とかしょうもねぇ〜」
観客達が口々にスラミへの不満をこぼす。
「やっぱスライムじゃだめよね。弱すぎ」「最初のもただのまぐれか。あーあ……せっかく楽しみにしてたのに」「なんでスライムが学対に出てるわけ?天使先輩にいくら金積んだんだろ」
そしてその心無い言葉はスラミの信念を徐々に溶かしていった。
「ごめんなさい……マスター……」
スラミの瞳から涙のようなスライムが溢れる。
「ヴォルガ先輩早くそんな雑魚倒しちゃってくださいよ!」「そうだヴォルガ!やれやれ!」
「ゲハハ、まぁ待てよ。こういう調子に乗った雑魚は、徹底的に教育しなきゃ駄目なんだよ。もう二度とオレに逆らえないよう痛めて炙るんだ」
ヴォルガの言葉に、狂気に湧いた歓喜達は一斉に「「ヴォルガ!ヴォルガ!」」とコールする。
(やっぱり私には無理だったんだ。弱っちいスライムが最強になるなんて、パパやママ達が言ってた通り絶対無理な事なんだ……)
「「ヴォルガ!ヴォルガ!ヴォルガ!」」
(誰も私の事なんて必要としてない……やっぱりスライムじゃマスターみたいにはなれないんだ……)
“絶望”――その二文字がスラミの心を支配した。
「……します…………」
スラミは小さく呟いた。
「あぁ?何だって?」
スラミの声を聞いて、ヴォルガが意地悪く笑い踏みつけるのを止めた。
「ゲハハハハ!聞こえねぇなぁ。もっとしっかり喋ってくれや!」
スラミは頭にかぶるクラウンに手をかける。
「降参し……ま……」
ヴォルガに対し降参しようと、スラミが自分のクラウンを外そうとした。
正にその瞬間だった――
「スラミッッ!思い出せッッ!」
突然、淫鬼夜の大声が会場に響いた。
神鬼に頬をつねられながら、淫鬼夜が客席から叫んでいた。
「ま、マスター…………」
突然聞こえたその淫鬼夜の声に、スラミはどうにか顔を動かし観客席にいる淫鬼夜を見た。
「お前は吸血鬼じゃ無い!魔力が弱けりゃ力も強くない!クソ雑魚のスライムだッ!」
「……っ」
淫鬼夜のその言葉に、スラミは口の中を噛んだ。
分かってはいた。そんな当たり前のことを――自分はどう頑張ったって最弱のスライムであり、淫鬼夜のように最強になんてなれないという事を。
だがその言葉をマスターと慕ってきた淫鬼夜から言われた事が、何よりも辛かった。
苦しくて、死んでしまいそうな程に辛かった。
「だけどそれがどうしたッッ!」
再び、淫鬼夜の大声が響く。
「ぴぇ…………」とスラミは再び淫鬼夜を見つめた。
淫鬼夜は観客席から身を乗り出し、スラミに向かって叫ぶ。
「お前はそれでも最強になるって決めたんだろッ!諦められなかった夢なんだろッ!自分の特技を思い出せ!基礎は出来たんだ。あとはそれをお前の特技に応用しろ――」
「吸血鬼なんて目指さなくていいんだ!お前はスライムとして最強の怪人になるんだろ!」




