目立つのがあまり好きじゃないんだ
次の日、合宿の日がやってきた。
ちなみにミニドラゴンのリーフは馬車内で丸まって穏やかな寝息を立てている。
馬車は結構揺れるので、眠れるリーフに少し羨ましさを感じたのだが、その前のあの状況ではこうなっても仕方がないのかもしれないと私は思う。なにしろ、
「あんなにいろいろ着せられたら私でも疲れてしまうもの」
そう私は呟いて、リーフの頭をなでた。
今朝、リーフにしばらく会えないからと言って、ミオの母親が散々着飾らせられて、馬車で移動する前に疲れ切ってぐったりしていたのである。
とりあえず合宿があるからやめてもらったが、
「随分気に入られちゃっているけれど、う~ん、とりあえずこれからもほどほどでやめてもらおう。好意がある分無碍にできないのが大変かもしれない」
私はそう呟きながら学園に向かう。
やがて校門の前に皆すでに集合しているようだった。
私は比較的遅い方で、すでにロビンとカズはここに来ていた。
そう思いながら私はとりあえず、
「おはよう」
「おはよう、移動用の馬車は俺達全員一緒だから。部屋は一応隣同士にしてもらえた。ミニドラゴンの関係もあって、そのあたりはうまくいった」
「ありがとう、助かったかも」
「それはそうとすごい格好に待たされているな」
「ミオの母親が、リーフを気に入っていたらから」
「あ~……こういった動物が、好きだからな……あの人」
「そうなんだ。でもリーフが疲れちゃうからほどほどにしてもらえないかな」
そう私は小さく愚痴る。
と、そこでカズが私に紙を差し出した。
「嶋本さん、これ、僕が分かっている範囲の魔法に関する数値かな」
「! ありがとう。わぁ~、こんなに沢山。結構端数が多いから繰り上げて、私の魔力で大まかに何発打てるか概算して……あ、でも知らない魔法が結構ある。カズかロビンに後でどの魔法がどんなものか実際に見せてもらえないかな」
そう私がお願いするとロビンがカズの方を見て、
「教えるのはよろしく」
そういいだした。
なんでも面倒くさいらしい。
そんな適当な……と私は思うがロビンは、やる気がないらしい。
これってどうなんだろうなと思ってみているとそこでカズが、
「じゃあ合宿の休み時間の時に、練習をしようか」
そう微笑んで言ってくれたのだった。
こうして私達は馬車に乗りながら、とある村の山の上の合宿所までやってくる。
山の上といってもそんな険しくなくて、道も整備されている。
地元の村には十数分で歩いて降りられるらしい。
そんな場所にある合宿所。
周辺には魔法の練習にもってこいの広場などがある。
ちなみに初日はここにいて一度休んでから、ここ周辺の説明をして後はそこそこ自由にしていいらしい。
ここ周辺にはあまり魔物もいないので、安全に散策できるとのことだった。
ちなみにとで採ってきた食材は宿で調理もしてもらえるらしい。
とのことでそれもできたらなといった話をしつつ私達は、森の中に移動する。
一応は、私はミオの偽物なので隠れて練習することにしたのだ。
それにカズもあまり自分の特殊能力を見られるのが好きでないらしい。
「目立つのがあまり好きじゃないんだ」
そうカズは、聞いた私に言ってきたのだった。
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