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遅れちゃうね

 こうして私は生活系の魔法を適当に教えてもらうことになった。

 もちろん屋敷に帰ってからだが。

 そしてブレスレッドなどを手に入れた私は、これで目的は済んだことになる。


 後は、カズに魔力量と魔法の相対表を貰っておくのみだ。


「うん、これで何とかなりそう」


 そう呟いた所でカズが特殊能力チートを解く。

 今ここには紙とペンはないので、後でそちらの方はやる気らしい。

 そこで彼は私に、


「嶋本さん、一つお願いがあるのだけれどいいかな」

「? 何?」

「幾つか魔法を教えてほしいんだ。特殊能力チート頼みでもいいのだけれど、それが使えなくなった時にどうするのかを考えると……僕も魔法を使えた方がいいかなと思って。一応は幾つか使えるけれど……多い方がいいから」

「確かに。でも私もそんなには知らないよ?」

「うん、でもそれでも使えることに変わりはないから。それに、ロビンよりも異世界人である嶋本さんの方が、感覚が近いのかなと思って。もし嶋本さんが知らない魔法だったら僕の知っている魔法も教えられるし」


 そうカズは言うが、確かに異世界人の私の方がカズに近い。

 だから魔法に関する感覚が近いかもしれない。

 そういった話になって私はカズに魔法を教えることになる。


「ここをこうやってこう」

「こうかな?」

「えっとそうじゃなくて……」


 そういったカズに魔法を教えて、三つほど使えるようにする。

 そして私もカズに魔法を教えてもらう。

 当たらwしい魔法を幾つか覚えられた私は機嫌が良くなって……そこでじっとこちらを見ているロビンに私は気づいた。


「どうしたの?」

「いや、昔ミオに俺も教えてもらったなって。本当に今はどこで何をしているんだか」

「……」

「とまあ、それでそろそろ帰った方がいいんじゃないのか? ミニドラゴンのリーフがお疲れみたいでじっとミオの方を見ているぞ」


 そこでロビンに指摘されて私は、何かを訴えかけるようにこちらを見ているリーフにようやく気付いたのだった。








 それから私は屋敷に帰り、慌ててリーフ用の食料を食べさせる。

 果実をたくさん事前に準備してもらえたのはよかった。

 他にも色々あって、生活魔法系はしばらくお預けだなと私は思う。


 それから私も食事をして……リーフのお着換え時間が始まった。

 やっぱりどうしても着せたいので少しだけ、とのことだったが。


「みぎゃ。みぎゃ~」

「あの~、それでそろそろ五着目ですので」


 と言って私はリーフを回収して部屋に戻ってきて眠る。

 今日は城下町を歩いたりと忙しかったのでその日ぐっすりと眠れた。

 

 そして次の日。


「今日もいい目覚めだわ。よし、今日も一日学園生活を頑張って……明日から合宿だわ。生活魔法の練習はしばらくお預けかな。あと、帰ってきたら着替えなんかを用意して……この世界の旅行鞄てどんなものだろう?」


 そう私は思った。

 下に車輪がついているようなものはあるのだろうか?

 ないとあれはあれで重いのだけれど、仕方がない。

 

 何かいい方法がないかなと私が思った所でリーフが、


「みぎぃ~」

「もうこんな時間、早くしないと遅れちゃうね」


 そう時間を教えてくれたリーフに私は返したのだった。

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