パワーアップアイテム
購入したお肉の方をまずは私は食べてみる。
酸味が微かにある果実の香りがするソースがかかっている。
塩味も絶妙で、炭火にあぶられて余分な脂が溶け出し、こんがりと焼けたお肉は……出来立てを口にほうばると、
「熱い! でも美味しい」
というくらいに美味しい。
噛むごとに肉汁が垂れてきて、口の中いっぱいにうま味が広がる。
もぐもぐもぐもぐ。
串には三つほどそこそこ大きいお肉がついていたけれど、あっという間に食べてしまった。
美味しすぎる、これって牛肉のようなものなんだよね、と私が思っているとそこでロビンが、
「うん、こういった肉の串焼きはやはりうまいな」
「ロビンはお城で結構いいものを食べていた気がするけれど」
「こういったシンプルなものも美味しくて好きなんだよ。……昔はミオに連れられてここにもよく来ていたよな」
「そうなんだ?」
「あの頃から、俺はミオに振り回されっぱなしだった。本当にもう少し何とかならないのかな……」
嘆息するようにロビンが呟く。
そこで私はカズがじっと串を見ている。
「カズ、どうしたの?」
「美味しいからもう一本食べようかどうしようかと思って」
「確かに美味しいよね。……でもそうすると夕食が食べられなくなってしまうかも」
「そうだね。美味しいけれどこの辺でやめておこう。果物もあるし」
といった話になる。
それぐらいこのお肉は美味しかったのだけれどそこでミニドラゴンのリーフが、
「みぎゃ~」
「果物、もっと欲しいの?」
「みぎゃ~」
「でも家に帰ったら今日の分の果物は用意してくれていると思うよ?」
「みぎゃ~、みっ」
そこでミニドラゴンのリーフは頷く。
どうやらわかってくれたらしい。
でも私の果物の串には同じ果実が二つ付いているものもあったので、赤い丸い果実を一つ手でつまんで引いてから、
「私の分、一つ上げるからこれで我慢してね」
「みぎゃ!」
そういってリーフは喜ぶ。
それから果物を食べてみると、よく熟していて甘くて香りもよくて美味しいものだった。
こんな果実のお店があるんだと思いながらそれらを食べていき、そういったお店を一通り見て回った私は、そろそろ時間が来ただろうといった話になり城に戻ったのだった。
異国情緒あふれるような雰囲気の城下町を楽しんだ私達は、城に戻ってきた。
以前歩いて行ったような道を歩いていき、私達は先ほどのドワーフのいる工房に向かう。
私の能力パワーアップアイテムが! という意味で、私が期待を胸に見てみると、
「……全体的に小さくなっているような」
「圧縮して持ち運びできるようにしたのじゃ。戦闘となると大きいのは持ちにくいだろうからのぅ」
「……まるほど、ありがとうございます。これは……ブレスレット?」
「そうじゃな。ペンダントでも良かったのじゃが、手をかざしたりして目的の方向に飛ばすイメージを強くするには、この方が効果が高いと思ってのぅ」
「なるほど、そこまで考えて……ありがとうございます」
「素直な子じゃのうぅ、おぬしは。それでこのブレスレッドは……」
そう言って、私にどのような魔法を入れたのかを教えてくれたのだった。
評価、ブックマークありがとうございます。評価、ブックマークは作者のやる気につながっております。気に入りましたら、よろしくお願いいたします。




