ドワーフ
こうして私達はロビンの住む城にやってきた。
灰色の石造りの壁の中には堀のようなものがあり、そこにいたの橋がかけられている。
城というよりは砦といった雰囲気ではあるが、こう見えてその昔魔族と戦ったりもした有名な場所であるらしい。
とはいうもののそれは大昔の話で、今は普通に暮らしているそうだ。
差から中には絨毯が敷かれ、メイドがせわしなく走り回り、壁には絵画が飾られて、花瓶には花が飾られている。
雰囲気としてはミオの……私が今お世話になっているあの屋敷によく似ている。
そう思いながら周りを見回していると、途中を歩いていたメイドが、ミニドラゴンのリーフを見て顔を青ざめさせていた。
やはりこの世界の人たちにはこういったドラゴンは怖いのだろう。
結構人懐っこくておとなしい……大人しい方なのだけれど。
そう私は思いつつも案内されていくとやがて、中庭のような場所に出る。
花の咲くその場所を歩いていきながら、更に案内されて進むとやがて、住居というよりは仕事場? といったような場所にやってくる。
絨毯は聞かれておらず、石がむき出しの場所で、作業場といった印象を受ける。
ここに目的の人物がいるのだろうか? そう思っていると、
「ベリル爺、いるか~」
「ロビン様ですか。こちらですぞ」
そういって、声をかけた方から若干ずれたような右お方角から一人の老人が姿を現した。
いかめしい顔つきのその人物だが、何となくこう……。
「ドワーフ?」
「ミオよく知っていたな」
「な、何となく」
そう返すとそのおじいさんは私の方を見て、
「本当にそっくりじゃな」
「え、えっと」
「あのミオという小娘によく似ている。あの子娘にはさんざん……いやよそう。それで魔族のあの決k賞を使った道具じゃったな。どんな魔法を設定する?」
「一番強い魔法で。今後の魔族との戦闘も考えて、お願いします」
「わかった。確かに魔族との戦闘ともなればそれくらいは必要だな。火、水、雷、風の系統で込められる一番強い魔法を設定しておこう」
「はい、よろしくお願いします」
そう私が言うとお爺さんは私の方をじっと見てから、
「本当に見た目はそっくりなのに、性格は全然違うのぅ。さて、さっそく作るから、二時間後くらいに来てくれ。こんな材料に触れられるとは楽しくてたまらない。と、そこにいるのはドラゴンか? ドラゴンまで手名付けるとは異世界人は相変わらずおかしな能力を持っているな」
そうリーフの方を見ながら言われてしまったので私は、
「この子は偶然、私が遭遇しただけです」
「そうなのか? そういった能力かと思ったが違うのか。異世界人は奇妙な能力を持っているからのぅ。そっちの異世界人の少年の力は以前見せてもらったが、よく分からなかった」
「そ、そうですか」
私はそう言われながら、確かにあれはどう説明すればいいのかよくわからないと思った。
そう思っているとそこで私に、
「おぬしの能力はどんなものなんじゃ?」
「えっと、ものを軽くしたりするような感じです」
「……地味じゃな」
「そうですね」
そういわれると確かにそんな気がしないでもない。
私がそう思っていると今の答えで満足したらしいお爺さんが、
「ではそろそろ作り始めようか。しかし本当にあのミオ嬢とは違うのぅ」
「そ、そうですか。あ、邪魔にならないよう、では、失礼します」
「そうかそうか。本当に似ていないのう」
そういってドワーフのそのおじいさんは楽しそうに作り始める。
だが私としてはこの人もミオを知っているのかと思いながら、何があったんだろうかと思ったけれど、
「言わないことは聞かないようにするのも大事だよね。うん」
私はひとりそう頷く。
それから私達は再びこの城を出ていき、
「さて、さっそく城下町に行こうか。ミオとカズはん内してほしい場所があるか?」
そう私達に聞いてきたのだった。
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