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優しい言葉

 こうしていつものように授業を受ける。

 今日も座学ばかりだったので気楽と言えば気楽だった。

 とりあえず授業を聞きながらノートにメモを取っていく。


 これで身代わりとしてはこなせる。

 問題は小テストなどであるが、今の所それらに当たっていない。

 だが、いざ点数が悪かったときは記憶喪失で済ます予定である。


 大体私は異世界の人間であり、この世界のことなどほぼ数日前からの事しか知らない。

 それこそ数日前に“生まれた”ようなものだ。

 それ以上のことを求められたとしてもできっこない。


 だからこれは仕方がない。

 悪い点を取っても後で追試……追試を受ける頃に、本物が戻ってきてくれるといいな~と私は思った。

 そう私は思いながら、そちらの方は置いておくとした。


 今度作ってもらえる魔道具の方でどの魔法にしようかと考える。

 現在炎系と氷系の魔法は、弱い? ものではあるけれど何とか使えるようになった。

 魔法はまだまだ他にも沢山とは言えないが覚えれば使えるようになるかもしれない。


 弱いものであるならば。

 これからの日常生活で使うならば、段階別の強さの魔法があると使い勝手はいいだろう。

 ミオの身代わりをするならばその方がきっといい。


 でもここでもう一つ気になる事がある。

 つまり、“魔族”との戦闘。

 あの屋敷の地下で遭遇したものや、村の外で遭遇したあの“邪悪”な存在。


 思い出すだけで今は小さく体が震える。

 倒さなければいけない存在と即座に認識するような、そんなものだったのだ。

 あれと今後私達は戦わないといけなくなる。


 最終的にクラスメイトが全員揃うとして、それまでか、その時も力が必要になる。

 そうなってくると大きな魔法を幾つかの方がいいかもしれない。

 私達が呼ばれた目的が、魔族との戦闘であるならそのための力が必要になる。

 

 今のうちに準備しておくか……そう考えてそこで、私は気づいてしまった。


「この魔法の設定、後で買えたりできないかな? しばらくした後に、強力な魔法の物に変換して貰えば……出来るかどうか後でロビンに聞こう」


 そう思いながらちらりとミニドラゴンのリーフの様子を見る。

 どうやら今はお昼寝の時間であるらしく、窓から日が当たる後ろの方に移動して丸まっている。

 こういった所は猫のようだと思いつつ私は授業を受けて、昼休み。


 リーフを連れてカズとロビンの二人と一緒に昼食をとる。

 その時にロビンに私は、聞いてみると、


「魔法は修正可能なのか? か。……どうだろうな、装置の方に設定するから変更は可能だと思う。ただそのたびに城まで行って装置を修正してもらわないといけない。ただ、修正を行うと、そのたびに微妙な……ズレ? のようなものが生じてしまって、発動しなかったりといったような欠陥が何度か起きやすくなるといった話を聞いたことがあるから、あまり分解などはしない方がいいだろう」

「となると選ばないといけないわね。う~ん……これからの事を考えるとどちらがいいのかな?」

「放課後までに考えてくれ」


 そうロビンは気楽に言うので恨めしく思うとカズが、


「魔族関係は今のところ僕の方でもサポートできるから、嶋本さんは好きな方を選ぶといいよ」

「カズ……でも魔族関係は大変だから、強い力ならカズのお手伝いにはなるからな」


 そう優しい言葉をかけてくれたカズに私は呟いたのだった。


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