そのようなこと
ミオの母親にそう言われてしまい私は戸惑う。
この人にはそうい見えているようだけれど私は……初めて出会ったあの時の印象が強すぎて、『おと……も……だち?』と心の中でそう呟いた。
あの、こう……唯我独尊な雰囲気だと、お友達というよりは“下僕”か何かにされてしまいそうだ。
だがそう思って見てもミオの母親が、いかにも素敵な思い付きというかのように微笑んでいて、それ以上私は何も言えなかった。
代わりに話を変えようと思って、何かないのかと考えて……。
「本物のミオはいつ頃戻ってくるんでしょうか」
「さあ、あの子の事ですからね。とはいっても何か月も、という事はないでしょう。それに手紙を送ってきたという事は、居場所を知られても問題ない、もしくは……」
「もしくは?」
「手を貸して欲しい、かしら。でもあの子が手を貸してほしかったなら直接言うわね。何か目的があるのかしら?」
そう首をかしげたミオの母親に私は、更なる不安を覚えた。
ただでさえよく分からないうちに異世界に飛ばされて、その先では現地の公爵令嬢に身代わり生活をさせられて、私の能力だってまだどんな風に使って行けばいいのか分からないし。
単純な分どう使えばいいのかが問題なきがする。
それに“魔族”。
あの出会った瞬間におぞけの走るあの怪物達は一体何なのだろう?
カズと一緒に倒してしまったとはいえ、あの怪物は未だ私の脳裏に浮かんだままだ。
そう思いつつ私はあの気色の悪い存在を思い出しながら、考える。
私達にこのような特殊能力があるのはこのためではないのか?
よくよく考えると、魔王は倒さなくて~とか言っていたような気がするが他の戦闘は私にお任せなのではないだろうか。
「そうとしか思えない」
「あら、どうしたのかしら?」
「いえ、クラス全員集まらないと帰れないよ、と聞いていたので……その道中で、この特殊能力その他が必要になってくるのかと」
「異世界人は“魔族”や“魔王”と戦うために呼ばれているといった話でしたが」
「私の場合は“魔王”は別の子が倒すからと言っていたような」
「そこまで強力ではない特殊能力をもらっているから? なのかしら」
「……魔力の寮な気がします。でも私は呼び出されたのは何番目何だろう? 魔力が強ければ強いほどこの世界に来るのが遅れるそうなので」
そう話しながら、下手をするとまだクラスの全員がこの世界に呼び出されていないのかもしれない。
一体いつ頃全員が呼び出されるのだろうか?
そして、ミオが戻ってきたなら私はここを去ることになるだろう。
クラスメイトを探さないといけないし。
でもカズと遭遇しているから二人で行けばいいだろう。
「あ、でもクラスメイトを探すとき、ミニドラゴンのリーフはどうすればいいかな」
「みぎゃ?」
そこで、遊び疲れたのか私の方にやってきたリーフがそんな声を上げる。
食料の関係もあるけれど、この子はどうしようと私は考えて呻く。
けれどそれ以上考えても答えは出なさそうだったので、そこで私達は部屋に戻ることにしたのだった。
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