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言い伝えでは

 こうして私達は、元来た道を戻っていくことに。

 途中、大きな岩が再び転がってきたがそれはカズの“招き猫(パワードスーツ)”を使用してどうにかなった。

 まさか猫パンチのようなもので一撃でどうにかなるとは思わなかった。


 そしてさらに進んでいき、以前ロビンの書いた目印を頼りに元の出入り口に向かう。

 ぐっと押すようにして開くと、小さな出入り口が開く。

 すぐに何人もの人……ミオの両親も含めてのぞき込んでいた。


 どこか安どしたような表情のその人たちにロビンが、


「無事、婚約破棄書を手に入れました」


 その言葉にミオの母親が嬉しそうな顔になり、


「! そう、よかったわ。もしものことも考えてあの子から取り上げようと思ったら隠されてしまったから。良かったわ」

「はい、これで後はミオを探すだけです」

「そうね……あの子、今一体何をしているのかしら。手紙の送ってきた元からから、ミオのいる場所は特定できそうなのかしら」

「やってはいますが、ミオがそう簡単に自分の居場所をきづかせるとは思えないのです」

「そうよね。そちらの異世界人の子と入れ替わって家出するぐらいですものね。あの子が本気を出したら……どうしましょう」


 そう困ったようにミオの母親が言うが、そこで、ようやくカズも部屋の中に入り込んだ。

 そこでカズに気づいたらしくミオの母は、


「あら、そちらの男性の方は」

「そこのミオの知り合いで、異世界人です。そしてどうも彼は、俺の婚約者の方のミオと出会っているようなのです。そうだよな、お前、会った事があるんだよな?」


 ロビンがそう聞くとカズが頷いて、


「確かにミオという人物で女性でした。そして僕の知っている嶋本さんにもよく似ていましたが……本人であるならそうです」

「そ、そこにはいつ頃であったのですか!」


 ミオの母親が詰め寄るけれど

 それにカズは困ったように、


「昨日のお昼頃でしょうか。馬車でこちらの方に来る前の頃だったの……」

「それはどこなの?」

「ミノキ町というところの近くの杜でした」

「意外に近いわね。すぐに人をやって探しましょう」

「ただ、この場所からも移動ね。次の場所に向かうととか何とか言って、手に持った四角い箱のような道具を見ていた気がします」

「……そういえば一時期何かを作っていたわね、あの子。やけに真剣な顔異をしていたけれど……そう、たしか、“魔族”と接触したとかなんとか言っていた後だったかしら」


 思い出したかのようにミオの母親が言う。

 それを聞いてロビンが、


「まさかその“魔族”関係でミオは何かをしている?」

「そういえば僕が出会ったのも“魔族”との戦闘の時でしたね」


 カズの言葉にロビンは、驚いたような顔をしてから次に、すぐにそちらの情報も集めようといった話になってそこで……。


「みぎゃ~」

「あ、すみません、このミニドラゴン、私になついたのでこちらで飼っていただけないでしょうか」


 姿を現したミニドラゴンがこちらに入ってくるので、紹介する。

 それにミオの母親が、


「やっぱり異世界人だとそう言ったドラゴンは懐きやすいのかしら。確か言い伝えでは、誰にもな付かない暴れん坊だから封じたらしいけれど」

「……え?」


 などと私は言われてしまったのだった。

 


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