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婚約破棄書

 なぜか貴族の地下に眠るダンジョンに向かい、婚約破棄書を探しに行くとそこにいた“魔族”と遭遇し、クラスメイトとも出会えて、現在、復活したらしいミニドラゴンに私は懐かれているらしい。


「なんでこんな事に」

「さあ、ミオにはそういった才能があるのかもしれない。だが可愛がっていればそのうち力にもなってくれるかもしれない。損はないと思うが」

「ドラゴンて何を食べるんだろう」


 私は小さく呟いて、クラスメイトのカズから、ロビンに視線を移す。

 この世界の事に関してはロビンの方が詳しそうだから、と思ったのだが。


「ここではないのか。いや、もしかしたらこっち……」

「……ロビン、婚約破棄書を探しているの?」

「そうだ。俺の目的はそれ以外に何もない! こっちの方の魔力は……く、また偽物に引っかかった」


 といったように魔法で探索しながらその場所を見ては偽物に引っかかっているらしかった。

 何だろうなと思って私が見ているとそこで、カズの足元に折れ曲がったり直線になるように白い光が走る。

 それはこのドーム状のこの場所全てを走り回った後、再び数の足元に戻ってきた。と、


「“解析完了”……ロビン。その位置から約三メートル横、そして高さは五メートル、そこの突き出ている岩に偽装して、その奥の方に丸められた紙状のものが押し込まれている。これが意外には特に見当たらないから、これが探している“婚約破棄書”とやらでは?」

「! ありがとう! そこにあるんだな!」


 ロビンがそう声を上げてそちらに向かって走ったかと思うと、壁をよじ登っていく。

 魔法の助けもあるらしく、彼の髪が上向きに吹いている。

 本当に必至だなと私は思いながらそれを見つつ、懐いてきたこのミニドラゴンの頭を撫でながら私は、


「メートル法で距離を測って話しても伝わるって、便利ね。でもカズの能力で分かるものって、全部私達の世界の単位で表されているの?」

「そうらしい。全部SI単位を使っているようだな。おかげでなじみがあってよかった。何故かフィードを使われたりしたらそれはそれで難しかった」

「そっか。でも無事会えてよかった」

「俺もだよ。色々な他のクラスメイトがやらかした話を聞いていたからな。……嶋本さんにこうして出会えて僕はよかったです」


 そこで自身の能力を解除して、カズが私に微笑んだ。

 穏やかなその様子に、思わず私も微笑んでしまう。

 本当に今日も含めて私は大変な目にあったのだ。


 そう思っているとそこで、


「嶋本さんは、ここに来てどんなことがあったのですか?」

「え~と」


 聞かれた私はつい愚痴るようにカズに話してしまう。

 突然異世界に飛ばされて身代わりにされたかと思ったら、学校にやってきてそこで決闘をさせられて、そして今日はこんな場所に連れてこられて……。

 カズが困ったように、


「それは大変だったね。でもそこまで大変な戦闘には遭遇していないのはよかったかもしれない。“魔族”の相手は本当に大変だから。でも今は嶋本さんもいるし、何人もで“魔族”と戦えるのはよかったね」

「……あの“魔族”ってそんなにいるの?」

「うん、今はたくさん出てくる時期であるみたいだね」


 そう穏やかに話す数に更に私は聞こうと思いながら、懐くミニドラゴンの頭を撫でつつ聞こうとした所で、


「あったぁあああああ」


 ロビンのそんな歓声が聞こえたのだった。

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