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魔物と遭遇

 さて、こうして私達は坂を下る方の道を選んだ。

 今の所罠はない。

 先ほどの所にあったのみだったようだ。


 それはそれでよかったと思う。

 罠は下手をすると……なので目の前に現れた魔物の方がよほどいいと私は思ってい、あした。

 魔物と出会う前は。


 しばらく下っていくとそこで、現れたのは犬のような、それも猟犬のような黒い6つ足の生物だ。

 足が六つなので、虫? と私は一瞬わけの分からないことを想像したが、そんな事を考えている暇は本来はなかった。

 大きな牙をむき出しにして、私達に向かってとびかかってきた!


 これが魔物だというか初めて遭遇したがために、私は棒立ちになる。そこで、


「……“炎の鱗粉”」


 ロビンがそう呟いた。

 同時に目の前に炎の欠片が大量に現れて魔物を包み込む。

 

ぎぎゃあああああ


 魔物が悲鳴を上げていくのが聞こえる。

 やがて炎が収束していくと、その魔物の姿は消えて、コロンと何かが転がる。

 緑色をした石のように見える。


 それほど大きくないそれだがそこでロビンが、それに近づいて拾う。


「……それほど強い魔物じゃなかったからか、あまりいい質の魔力石を落とさないんだ。魔力石は魔力の塊のようなもので、加工して色々な日用品にも使える」


 そう言って拾いあげて石を私に見せる。

 ロビンの手の平にあるのは、何処か灰色がかった不透明な緑の石だ。

 魔力……という物を私は感じ取れないが、これが魔力の結晶であるらしい。


「魔物を倒すとこれ以外にも、石以外のものも手に入ったりするが、今回は大した魔物じゃなかったからこの程度だな」

「あ、あれで大したことがないの?」

「そうだ。でも、ミオは凍り付いていたな。慣れていないのか?」

「あ、当たり前だよ。あんな怪物と戦った事なんてないし」

「だが、ミオの特殊能力チートで十分に倒せる相手だと思うぞ」


 それを聞きながら私はどうやって先ほどの魔物を倒そうか考えて、


「あの魔物って、倒すと魔石とかになるんだよね」

「魔物はな。魔力を持つ動物は、そうだ」

「……普通の動物もいるの?」

「いる。魔力を持たないという意味での、動物が。その場合は肉などがとれて、別な意味で役に立つ」


 そうなんだと私は聞きながら次にもう一つ。


「ダンジョン内には、動物はいるの?」

「住み着く場合もあるが、一般的にダンジョンと呼ばれる場所は魔力が多い場所をさす。だから動物がいても魔物にやられるか、魔力の影響を受けて魔物のようになってしまう」

「へ、変質するって事? そ、そんな場所に私達がいても大丈夫なの!?」

「ダンジョンに人間がいても変質はしないことが分かっている。どうしてかは諸説あるが大丈夫だ」

「そうなんだ……よかった」


 そう思いながら、更に下っていくと、再び何かが駆けてくる音がする。

 しかも先ほどよりも音が大きく複数だ。

 そう私が思っているとそこでロビンが、


「ミオ、次はミオの番だぞ」

「え、ええ!」

特殊能力チートでいいから使ってみろ。少しでも戦闘慣れしておかないと後が大変だぞ」


 そうロビンに私は言われてしまう。

 だが私以外にもクラスメイトが沢山いるので私が頑張らなくてもいざという時は良いのではないかとも思う。

 思いはしたけれど口に出す暇はなく、ロビンの手伝う気のなさに絶望を感じながら、目の前の敵について思考する。

 

 どうしよう、どうする? 決めた。


「“重力変換(グラビティ・エンド)”」

 

 そう、目の前に迫った先ほどと同じ魔物達に向かって私はそう呟いたのだった。


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